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  • シルクスクリーンとは?やり方や必要なもの、印刷手順や体験できる場所を紹介

    シルクスクリーンとは シルクスクリーンとは孔版印刷の一種で、メッシュ(網の目)状のスクリーン(版)にインクを通過させる孔(あな)をあけて印刷する技法です。現在はテトロンやポリエステルでつくられていますが、昔はこのスクリーンに絹(シルク)を使っていたという歴史上の理由から、シルクスクリーン、シルクスクリーン印刷、シルクスクリーンプリント、シルクプリントなどと呼ばれています。 シルクスクリーンってどうやるの?必要なものや手順を紹介 <必要な道具と材料> シルクスクリーンの道具一覧 ・スクリーン版・インク・スキージ・ヘラ・スプレーのり・プリント用のパネル(中敷き)・ティッシュ・水を入れたコップ・Tシャツなど刷る素材・ドライヤー(・アイロン) 「スクリーン版」はTシャツくんを使って自分で作るパターンと、製版サービス「ロゴスル」を使って製版済みのスクリーン版をご自宅へお届けするパターンが選べます!「Tシャツくん」がおすすめの方・版づくりから楽しみたいこだわり派さん・自分の手でつくることをストーリーとして大事にしたい方「シルクスクリーン製版サービスロゴスル」がおすすめの方・シルクスクリーンを試してみたい初心者さん・プリント作業に集中したい方それぞれの詳細は下記ページもしくは記事の後半でご紹介しています! Tシャツくんhttps://www.webshop.hando-horizon.com/SHOP/101390016.html シルクスクリーン製版サービス「ロゴスル」https://www.webshop.hando-horizon.com/SHOP/361540/list.html <印刷できるものとインクの種類> Tシャツくんシルクスクリーンインクは水性から油性まで種類豊富!綿素材はもちろん、ポリエステルやナイロン、撥水生地にプリントできるインクのほか、ガラスやプラスチックに印刷できるインクも。 Tシャツくんシルクスクリーンインク ソフト・プレーン・リッチの比較 Tシャツくんでスタンダードなインクは「プレーン」「リッチ」「ソフト」の3種類。誰でも扱いやすく目詰まりしにくいプレーン、目詰まりしやすいけど濃色生地にもよく発色するリッチ、濃色生地には発色しないけど目詰まりしにくくサラッとした仕上がりになるソフト。用途やお好みでぜひ使い分けてみてくださいね。 Tシャツくん 水性 シルクスクリーンインク 素材対応表 NEW!エコな詰め替えタイプも出ました! Tシャツくんシルクスクリーンインク「プレーン」にエコな詰め替えタイプも新登場!お手持ちの容器を繰り返し使うことができ、ゴミもコンパクトなのが嬉しいポイント。 Tシャツくんシルクスクリーンインク プレーン500gオトクな詰め替えタイプはこちら Tシャツくん シルクスクリーンインク全種ご紹介!水性・油性の違いも。 <シルクスクリーンのやり方・印刷手順> ①中敷きを入れる。 ②刷りたい位置に版を置く。 ③絵柄の上部にインクを乗せる。 パネルを入れる 版を置く インクを乗せる ④スキージで刷る。 ⑤版を持ち上げて… ⑥乾いたら完成! スキージで刷る 版を上げる 完成! シルクスクリーンの特徴・メリット ①自宅でも手軽に始められる シルクスクリーンは何か大きな業務用の機械だったり、作業場のような場所がないとできない…なんてことはありません!道具さえ揃えてしまえば皆さんのご自宅でも簡単に始めることができますよ♪ ②自分でオリジナルのTシャツや年賀状が作れる Tシャツくんのスクリーンでは、1枚でおよそ100階程度の印刷ができます。文化祭や体育祭でクラス全員分のオリジナルTシャツや、その年の年賀状大量印刷!なんてものもお手の物。 https://www.hando-horizon.com/report/3461/ ③図版が反転しない デザインは反転させなきゃならないの?何か難しいことをしなきゃいけないの?なーんてことはありません!描きたいものをそのまま、唯一の注意点は「真っ黒」で作っていただくことだけ! ④多色刷りもできる シルクスクリーンは基本的に1色刷りでしょ?というイメージがあるかもしれませんが、ちょっとした工夫で2色、3色といった多色刷りもできちゃいます。どんな色の組み合わせにしようかな~と考えるだけでワクワクしますよね。 シルクスクリーンの特徴・デメリット ①デザインに工夫が必要 あまりにも細い線や細かい柄は、インクの目詰まりの大敵!成功しやすいデザイン作成の目安は「線幅1mm以上」です。 シルクスクリーン デザイン作成のポイント ②フルカラー印刷が難しい 「4色分解」という方法を使えば写真なども表現することが可能ですが、フルカラー印刷はかなり難易度高め。CMYK(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)の色の重なりでフルカラー表現をする方法です。 ③多少慣れが必要 スキージで刷るときの力の入れ具合で掠れてしまったり、滲んでしまったり…、また刷る素材によって力の調整が必要だったり…など、慣れるまでは難しく感じることも多いかもしれません。そこで、HANDoで一度プリント体験をしてみるのはどうでしょう?プロが製版から印刷まで丁寧にお教えします!この生地にはプリントできる?印刷のコツは?など様々な疑問も解決!上達への近道になるかも? HANDo KICHIJOJIでは、工房を体験・制作の場としてご利用いただくこともできます。シルクスクリーンが初めての方はもちろん、個展用の作品作りや販売製品の制作など、幅広い方にご利用いただけます。 詳細とご予約はこちらhttps://www.hando-horizon.com/manabiba/yoyaku/ ご自宅で簡単に始められるシルクスクリーンのおすすめセット ホリゾン・インターナショナル株式会社「Tシャツくんミドル」 ひとつずつ道具を揃えるのは面倒!という方にこそおすすめしたいのがTシャツくん。このセットがあれば製版から印刷まで、すべての作業が可能。自分で用意するのはイラストなどのデザインと刷りたいものだけ!Tシャツはもちろんトートバッグや靴下、ハガキや紙袋などにもプリントできるので、小ロット制作におすすめです。 Tシャツくんシリーズは全部で3種類。22cm角のプリントができるスタンダードなTシャツくんミドルのほか、12cm角のワンポイントプリントができるTシャツくんジュニアや22×36cm角のプリントまで対応したTシャツくんワイドも。それぞれ”大は小を兼ねる”ので、下のサイズのフレームもお使いいただけます!(ワイドならミドルサイズとジュニアサイズも作成可能) 自分で全部やるのはうまくできるか不安…という方には、シルクスクリーン製版サービス「ロゴスル」もおすすめ。難しそう…と感じる製版作業は全てお任せできるので、印刷したいデザインを送るだけで完成した版と必要な道具がご自宅に届きます。 Tシャツくんhttps://www.webshop.hando-horizon.com/SHOP/101390016.html シルクスクリーン製版サービス「ロゴスル」https://www.webshop.hando-horizon.com/SHOP/361540/list.html 気軽にシルクスクリーン印刷を体験してみよう シルクスクリーンプリントについてご紹介しました。手軽に楽しくオリジナルのTシャツや年賀状が作れるシルクスクリーンプリント。まずは少し体験してみたいという方はぜひ東京・吉祥寺のHANDo KICHIJOJIへ遊びに来てくださいね!プロが製版から印刷まで丁寧にお教えします。また、ご購入をご希望の方にTシャツくん無料レクチャーも実施中。この生地にはプリントできる?印刷のコツは?などのご質問もぜひお気軽にご連絡くださいませ。 お問い合わせはこちらhttps://www.hando-horizon.com/contact/

  • シルクスクリーン 「パネル」と「スプレーのり」の重要性を解説!

    Tシャツくんのパネルシリーズとスプレーのり シルクスクリーンの道具、「パネル」とその相棒「スプレーのり」! パネルにスプレーのりを吹きかけて、プリントの中敷きや下敷きとして使用するものです。 無くてもいいんじゃない?と思われそうな一見地味な道具ですが、実は大切な役割を果たしているのです! 今回は、これらの重要性と、パネルのセット方法に工夫が必要なシチュエーションについて解説をしていきます。 ◎目次・パネルとスプレーのりの役割 └ ① 布地などの被印刷物を固定させる └ ② インクが染みこむのを防ぐ └ ③ 段差を解消する・シチュエーション別のパネルセット方法 └ 基本のセット方法 └ 紙 └ ランチバッグ └ Tシャツの袖 └ Tシャツの首後ろ   → プリント位置が段差に近いときの裏ワザ └ フレームより小さい巾着袋・商品はこちら! ・パネルとスプレーのりの役割 ① 布地などの被印刷物を固定させる のり付きのパネルを敷くことで、印刷物をしっかりと固定させることができます。固定せずにプリントすると、スキージの圧力で布地がズレたり、しわの跡が付くことが。また版を持ち上げる際に布地が張り付いてインクが剥がれてしまうことがあります。 布地のしわを拾って跡が付いてしまいました 版に布地が張り付きインクが欠けてしまいました こんな失敗を防ぐためには、パネルだけではなくのりで固定することが大切です! ちなみにポリエステル100%の生地は、生地自体の伸縮性が高くスキージの圧力で伸びやすい上にのりが剝がれやすいので、しっかりめにのりを吹きかけることをオススメします。 ② インクが染みこむのを防ぐ 薄手の生地は、パネルを入れずにプリントすると、反対側にまでインクが染みてしまうことが。 裏面の生地にまで染みてしまいました… せっかくきれいにプリントできても、裏に染みていたらショックですよね(泣)パネルには染みを防ぐ「下敷き」的な効果もあるのです! ③ 段差を解消する マチなどの段差を解消し、プリント面をフラットにする役割もあります。シルクスクリーンでは、プリント面がフラットであること、かつ被印刷物と版が平行であることが大切です。 パネルを入れて段差を解消しました ・シチュエーション別のパネルセット方法 基本のセット方法 図案サイズ、素材に合ったサイズのパネルを用意し、表面に軽くスプレーのりを吹きかけます。 ※作業台や壁にかかるとベタベタします。気になる方は新聞紙などを敷いてからスプレーしてください。 30cmくらい離してスプレーしてください プリントしたい位置にパネルを直に敷き、しっかりと密着させます。 プリントする面の下に、直に入れます しわを伸ばし、しっかりと密着させます これで完成です!Tシャツ、マチが無いトートバッグなど、フレームよりも大きく段差がないものに刷る場合はこの基本セット方法でOK。 紙 パネルに直接貼り付けてしまうと、紙が剥がしづらく、剥がす際に角がダメージを与えるリスクが…。紙の場合は、厚紙をパネルとして代用するのがオススメです。厚紙に軽~くスプレーのりを吹きかけて、紙を置いてプリントしましょう! 厚紙にのりを吹きかけて、紙を置く ランチバッグ マチの存在感が大きいもの代表格(!?)、ランチバッグ。パネル一枚では凹みが解消しきれないんですよね…! マチが大きいランチバッグ 少し工夫をして、フラット面をつくりましょう!底の型に合わせて切った厚紙を6枚と、マチの段差を相殺するための厚紙を3枚用意しました。マチの段差を埋めるように、厚紙を重ねてバッグにイン! ランチバックの形に合わせた型 マチの形に合わせて厚紙を重ねます フラットになりました! 段差が消えプリント面がフラットになり、刷りやすくなりました◎ Tシャツの袖 袖の幅に合ったパネルを用意しましょう。今回は「布用パネル(Tシャツくん・ガリ版兼用)」を使いました。 ここで気を付けてほしいことが!Tシャツの袖の裏には、縫い目があることが多いと思います。 パネルを1枚入れるだけだと、縫い目が当たる中央部分が盛り上がって、その両サイドが凹んでいる、という状態。触るとよくわかりますよ。 裏側のこの縫い目が凹凸を作ってしまいます! そこで、縫い目を両側から挟むようにパネルをセットしてみました! 袖の中に1枚+袖の下に2枚の計3枚のパネルを使用 2枚のパネルで縫い目を挟み、段差を解消 これで、しっかりと平坦な面が作れました◎一見まっすぐでも触ってみると斜めになっている。。。ということはよくあるので、プリント前には触ってチェックしてみてくださいね。 Tシャツの首後ろ ラベルを外に逃がして、首元の位置にパネルを入れます。これでOKと思いきや、触ってみると表側の首元が開いているところが凹んで、斜めになっています。これを解消するために、凹んでいるところに「シリコンパッド」を当てて高さを出しました! 表の首が開いているところにシリコンパットを当てて高さを出します 高さが揃ってフラットになりました! < プリント位置が段差に近いときの裏ワザ> ここでひとつ、裏ワザをご紹介。Tシャツの首後ろのように〈 プリント位置近くに段差がある〉ときは 製版時に図案の配置を工夫するのがオススメ! 版の中央に図案を配置していると、どうしてもフレームが首元の段差に当たってしまいますよね。しかもフレームの一部がTシャツからはみ出てるので手元も不安定になります。 このままではプリントしづらい。。。 こういうときは、製版の際にあらかじめプリントのシミュレーションをして図案の配置を工夫してみましょう! 今回のケースでは、図案を上の方に配置して製版すると、リブの段差を避けることができフレーム全体がTシャツの上に収まるのでだいぶ刷りやすくなります◎ 図案を版の上の方に配置しました 刷る位置が決まっているときは、あらかじめプリント時のシミュレーションをして製版の配置を組んでみてくださいね! フレームより小さい巾着袋 小さな巾着袋は、紐を通す部分にフレームが当たってしまうので難しいですよね。 一番小さいスモールフレームでも紐に当たり斜めになってしまいます… そこで、紐部分を逃がすように巾着袋の下に「シリコンパッド」をカットして、4層にして敷いてみました! 巾着の中にも厚紙を入れて、完成。 シリコンパッドで底上げをしました 作業台が安定していれば、台の外に逃がしてしまうのもいいかもしれません。※ただしスキージの力を入れたときに安定しない環境では、危ないので避けてください。 作業台の外に逃がしても◎ チャック付きのポーチなども同じ方法が応用できます。 また、小さめの巾着やポーチのように、フレームよりも小さく段差があるアイテムの場合は 「Tシャツの首元」でご紹介した裏ワザと同様、製版時に図案の配置を工夫するのもオススメですよ! ・商品はこちら! 【 多色ハンガーパネルLL 5枚入/25枚入 】 Tシャツくんワイド印刷機用パネル。 印刷位置の目安となるスケールが印刷されています。ハンガータイプなので、そのまま吊り下げての自然乾燥が可能です。ワイド印刷機をお持ちでない場合も、Tシャツの多枚数印刷の際に便利です。 5枚入はこちら 25枚入はこちら 【 Tシャツくんプリントパネル(3枚入)】 印刷位置の目安となるスケールが印刷されたTシャツくん用印刷パネルです。大きめサイズのトートバッグなどにも使用できます。 商品はこちら 【 Tシャツくん ワンポイントパネル 】 シャツの袖など、狭い箇所に使えるプリント用パネルです。小回りの利くサイズなので、細身のポーチや巾着袋にも使えます。 商品はこちら 【 布用パネル(Tシャツくん・ガリ版兼用)】 シルクスクリーン印刷、ガリ版印刷をする際に使用するプリントパネル。Tシャツくんジュニアに付属しているパネルと同じサイズです。小回りの利くサイズなので、Tシャツの袖、小さい巾着袋、ワンポイントにマルチに使えます。 商品はこちら 【 シリコンパッド A3 】 昇華プリントの際に密着度を高めるためのアイテムですがシルクスクリーンのマットとしても代用可能。厚みがあるので、段差がおおきいときの高さ出しにも。カッター等で容易にカットできます。 商品はこちら 【 Tシャツくん スプレーのり 80ml / 430ml 】 製版時の原稿用紙の貼り付けや、布地などをパネルに固定するときなどに使用します。大容量用の430mlと、コンパクトな80mlの2種類をラインナップ。 80ml はこちら 430ml はこちら HANDoでは、シルクスクリーンを通してものつくりやみなさまの新しい一歩のサポートをしています。 シルクスクリーンのワークショップを運営してみたい!イベントでシルクスクリーンをやってみたい! など、シルクスクリーンにご興味をお持ちでしたら、ぜひ一度HANDoへご相談ください。シルクスクリーンのお役立ち情報「ものつくりLABO」やイベントレポートも随時更新しています。 >「ものつくりLABO」記事一覧 > イベントレポート一覧 > お問い合わせフォーム

  • シルクスクリーンで写真を刷ろう!②【フルカラープリント編】

    ひとつ前の記事では、写真をシルクスクリーンプリントするための【データの作り方】や【網点】について解説しました。(記事はこちら) 実は、少し難易度が上がりますが、1色印刷だけではなくフルカラーでプリントすることもできます。こちらは実際にフルカラーで刷ったもの。 4色のインクを重ね刷りしてフルカラープリント! シルクスクリーンで写真をフルカラープリントするには、写真データを【4色分解】&【網点処理】をして版を作り、4つの版を重ね刷りしていきます。1色印刷よりも工程が多いですがインクが重なっていく工程はワクワクしますよ! ということで今回は、写真をフルカラープリントする方法についてご紹介していきます! ◎目次① 4色分解とは?② データの作成 1.Photoshopで写真を開く 2.CMYKに変換 3.サイズと解像度を設定 4.チャンネルを分割 5.モノクロ2階調→網点設定  └「角度」が大事! 6.トンボを付ける③ プリント  └ インク選び  └ 刷り順  └ 位置合わせのコツ④ まとめ ① 4色分解とは? 4色分解とは、画像データを C(シアン) M(マゼンダ) Y(イエロー) K(ブラック) の4つの情報に分解すること。 分解した4つのデータを個別に製版し、色を重ねて印刷することで多様な色彩を表現します。 ② データの作成 1.Photoshopで写真を開く まずは、プリントしたい写真をPhotoshopで読み込みます。 東京タワーの写真を取り込みました! 2.CMYKに変換 次に、カラーモードをCMYKに変換します。メニューバー〈イメージ〉→〈モード〉→〈CMYK〉を選択 カラーモードをCMYKに変換 3.サイズと解像度を設定 「サイズと解像度」を設定します。メニューバー〈イメージ〉→〈画像解像度〉を選択 画像解像度を選択 以下のダイアログボックスが表示されたら、サイズと解像度を設定します。 ・幅、高さを入力(左の鎖マークが繋がっているか注意!)・解像度は「300」と入力(単位はpixel/inch) サイズと解像度を設定 4.チャンネルを分割 データをチャンネル分割します。「チャンネル」とは、画像を構成するカラー情報(今回はCMYKの4つ)をそれぞれグレースケールで表したもの。 メニューバー〈ウィンドウ〉→〈チャネル〉を選択し、チャンネルのウィンドウを開きます。 チャンネルウィンドウを開きます チャンネルウィンドウが開いたら、右上に表示されているハンバーガーメニューにカーソルを合わせ、表示されたリストから 〈チャンネルを分割〉を選択します。 チャンネルを分割 CMYKそれぞれの画像データが新規ファイルとして開かれたら、OK! チャンネルごとに新規ファイルが開きました 5.モノクロ2階調→網点設定 4色分のデータに、それぞれ網点処理をしていきます。メニューバー〈イメージ〉→〈モード〉→〈モノクロ2階調〉を選択 モノクロ2階調 モノクロ2階調を選択すると、2つのダイアログボックスが出てきます。 「モノクロ2階調」のダイアログボックスでは ・解像度の出力:300pixel/inch・種類:ハーフトーンスクリーン と入力し、OKをクリック。 モノクロ2階調 ふたつ目に表示される「ハーフトーンスクリーン」のダイアログボックスでは線数・角度・網点形状を設定します。それぞれの役割や意味については、「シルクスクリーンで写真を刷ろう!①」の記事内で詳しく解説していますのでそちらをご覧くださいね。 入力数値は ・線数  :お好みでOK      ※Tシャツくん製版の場合、オススメは10~15線・角度  :C→15 M→75 Y→35 K→45・網点形状:お好みでOK(オススメは円) ハーフトーンスクリーン 角度が大事! 「角度」とは、網点(ドット)が並ぶ方向のこと。フルカラー印刷においては、 C→15度 M→75度 Y→35度 K→45度 と角度をズラして設定するのが一般的です。 理由は、「モアレ」防止。全ての角度が同じ、または近い数値だと「モアレ」と呼ばれる予期せぬ縞模様が現れることがあります。そのため角度を不揃いにすることがポイントになります。 6.トンボを付ける スムーズな位置合わせのために付けておきたいのが、トンボ(目印)!4つのデータに同じ目印を付けて製版するとプリントの位置合わせがとっても簡単になります。 今回はillustratorに画像を取り込んでから、上の角2か所にトンボを付けました! 上の角2か所にトンボを付けました。 目印になればトンボ以外の形でも大丈夫。ここまで出来たら製版をしてプリントに進みましょう! ③ プリント インク選び C→青系、M→ピンク系、Y→黄系、K→黒系 になりますが、何色を選ぶか迷いますよね。 ということで、4パターンで刷ってみました! 使用したインク:そらいろ/ぴんく/きいろ/くろ※すべてプレーン C:そらいろ M:ぴんく Y:きいろ K:くろ 写真の色に近い雰囲気になりました!写真に忠実にプリントしたい場合はこの組み合わせがオススメ◎ 使用したインク:ねおんぶるー/ねおんぴんくねおんいえろ-/こん ※すべてプレーン C:ねおんぶるー M:ねおんぴんくY:ねおんいえろ- K:こん トイカメラで撮ったような色味になりました!!個人的にはこの組み合わせが一番好みでした~! 使用したインク:そーだ/さくらねおんいえろ-/ぐれー ※すべてプレーン C:そーだ M:さくらY:ねおんいえろ- K:ぐれー あわ~い、夢の中のような雰囲気。写真とは違う味わいになって面白いです。 使用したインク:みんと/らべんだーねおんいえろ-/ぶらうん ※すべてプレーン C:みんと M:らべんだーY:ねおんいえろ- K:ぶらうん ガラッと色を変えて遊んでみました。このようにCMYKの色に縛られずに好きな色を組み合わせてみるのもOK!ちなみに「みんと」「らべんだー」などのパステル系は重ね刷りしたときの隠ぺい力が高く、最初に刷った「ねおんいえろー」はほとんど隠れてしまいました。この場合は「ねおんいえろー」を最後に刷ってもよかったかもしれません。 ▶プレーンインクの商品ページはこちら! 刷り順 淡い色から濃い色の順(Y→M→C→K)が基本の刷り順です。理由は、重ね刷りをしたときに濃い色の方が下の色の影響を受けにくいから。 Y→M→C→Kの順(淡い順)でプリントしたものと、K→C→M→Yの順(濃い順)でプリントしたものを比較してみましょう! Y→M→C→K(淡い順)でプリント K→C→M→Y(濃い順)でプリント 同じインクを使っていても全く色の出方が違いますよね。左は写実的な色味になりましたが、右はちょっと幻想的。これもまた手刷りの味ですね! 位置合わせのコツ 目印(トンボなど)を入れて製版すれば、位置合わせはとっても簡単! まずは、原寸で出力した原稿用紙を使ってプリント位置を決めます。位置を決めたらマスキングテープなどで貼り付け、トンボ部分を残してハサミでカット。 プリント位置を決めます 位置を決めたらテープで貼り付け、トンボを残してカット あとはトンボを重ね合わせてプリントするだけ。版側のトンボにはインクが通らないように、必ずふさいでおきましょう!トンボを重ねたときに透けて見えた方がいいので、透明のテープがオススメです。 素材に貼ったトンボと版のトンボを重ねます 重ね刷りをしていくと… 1刷り目:(きいろ)) 2刷り目:M(ぴんく) 3刷り目:C(そらいろ) ラスト!:K(くろ) 良い感じに刷れました♪ トンボでの位置合わせについては動画でもやり方をご紹介していますのでぜひ参考にしてみてくださいね。 https://youtube.com/shorts/gOuTO1ROCQA?feature=shared ④ まとめ いかがでしたでしょうか?今回はかなりレベルを上げて、写真のフルカラープリントについて解説しました!手間がかかりますが、色が重なっていく過程はとても楽しいですよ。ぜひチャレンジしてみてくださいね。 HANDoでは、シルクスクリーンを通してものつくりやみなさまの新しい一歩のサポートをしています。 シルクスクリーンのワークショップを運営してみたい!イベントでシルクスクリーンをやってみたい! など、シルクスクリーンにご興味をお持ちでしたら、ぜひ一度HANDoへご相談ください。シルクスクリーンのお役立ち情報「ものつくりLABO」やイベントレポートも随時更新しています。 >「ものつくりLABO」記事一覧 > イベントレポート一覧 > お問い合わせフォーム

  • シルクスクリーンで写真を刷ろう!①【網点とは?データの作り方は】

    シルクスクリーンで写真をプリントすると面白い!というのをご存じですか??いつもの写真もこんなふうに! 元の写真 「こん」でプリント! インクの色を変えるだけでイメージもがらり! 「さくら」でプリント 「みどり」でプリント 写真をシルクスクリーンプリントするためには、シルクスクリーン用のデータに作り変える必要があります。 写真をモノクロコピーするだけじゃダメなの?と疑問に思う方もいるかもしれませんが、シルクスクリーンの原稿は真っ黒が原則!グレーなどの中間色は製版できません。 モノクロコピーした原稿 グレー部分はスクリーンが抜けませんでした シルクスクリーンでは、写真データを【網点処理】をすることでグラデーションを表現します◎ というわけで今回は写真をシルクスクリーンでプリントするための ・写真データの作り方 ・オススメの線数 などについて、詳しく解説していきます! ◎目次① データの作成 1.Photoshopで写真を開く 2.サイズと解像度を設定 3.グレースケール化 4.モノクロ2階調→網点設定  └「線数」とは  └「角度」とは  └「網点形状」とは 5.データ完成!② プリント③ フルカラープリントもできる?④ まとめ ① データの作成 1.Photoshopで写真を開く まずは、プリントしたい写真をPhotoshopで開きます。 東京タワーの写真をPhotoshopで開きました 2.サイズと解像度を設定 次に、「サイズと解像度」を設定します。メニューバー〈イメージ〉→〈画像解像度〉を選択 画像解像度の設定 以下のダイアログボックスが表示されたら、プリントサイズを設定します。 ・幅、高さを入力(左の鎖マークを繋げた状態で設定)・解像度は「300」と入力(単位は「pixel/inch」) ダイアログボックスで数値を指定 3.グレースケール化 次に、写真をグレースケールの状態に変更します。グレースケールとは、白と黒の中間色であるグレーの濃淡を254階調(グラデーション)で表現すること。 メニューバー〈イメージ〉→〈モード〉→〈グレースケール〉を選択 グレースケール化 「カラー情報を破棄しますか?」というメッセージが表示されたら、〈破棄〉を選択してください。 〈破棄〉を選択 4.モノクロ2階調→網点設定 グレースケール化したデータをモノクロデータにします。 シルクスクリーンではグレーをそのまま表現することはできないので、代わりに「網点」で階調を表現します。(網点については次の章!)網点を設定するために、グレースケール化した写真から一旦階調を取り去ります。 メニューバー〈イメージ〉→〈モード〉→〈モノクロ2階調〉を選択 モノクロ2階調 モノクロ2階調を選択すると、2つのダイアログボックスが出てきます。 ひとつ目の「モノクロ2階調」の設定では・解像度の出力:300pixel/inch・種類:ハーフトーンスクリーンと入力し、OKをクリック。 モノクロ2階調設定 ふたつ目の「ハーフトーンスクリーン」のダイアログボックスでは、網点の設定をします。(重要!) 網点(ハーフトーン)とは、印刷物の濃淡を表現するための小さな点のこと。網点の密度や大きさでグラデーションを作り、1色印刷でも豊かな表現を刷ることができます。 網点のオススメ設定は・線数   :15線・角度   :45度・網点形状 :円です。 オススメの設定 線数とは? 線数10、15、30、40の比較 ※角度:45度 網点形状:円 サイズ:150×100mm 線数とは、網点の密度のこと。すなわち、印刷の細かさ。線数が大きいほど精密な表現になり、小さいほどドットが粗くなります。 ちなみにTシャツくんでは、線数が大きい(=ドットが細かい)ほど製版の難易度がアップします。この後の〈②プリント〉の章でお話しますが、Tシャツくんで製版する場合、オススメは10~15線です。 角度とは? 45度、25度、90度の比較※線数:10 網点形状:円 サイズ:150×100mm 角度とは、網点が並ぶ方向。フルカラーでプリントする場合には重要な設定になりますが今回のように1色印刷であれば、お好みの設定で構いません。 網点形状とは? 網点形状の比較※線数:10 角度:45 サイズ:150×100m 網点形状とは、その名のとおり網点の形。「点」と言いながら、ラインや円、クロスなど様々な種類を選べます。こちらもお好みで設定してみてくださいね! 5.データ完成! 網点の設定を完了すれば、データが完成です。ここからはいつも通り、専用用紙に出力してから製版をしていきましょう! ② プリント さて、いよいよ製版とプリントです!線数10、15、30の3パターンでプリントしたものがこちら。 10線でプリント(左:全体 右:拡大)※角度:45度 網点形状:円 サイズ:150×100mm 15線でプリント(左:全体 右:拡大)※角度:45度 網点形状:円 サイズ:150×100mm 30線でプリント(左:全体 右:拡大)※角度:45度 網点形状:円 サイズ:150×100mm 【10線~15線】 レトロでアートな雰囲気に。シルクスクリーンならではの味があります◎製版も印刷も比較的簡単で、シルクスクリーンに慣れていない方でも挑戦しやすいですよ。ただし、10線はドットの存在感が大きいので写真によっては被写体がわかりづらくなるかもしれません。 【30線】 きめが細かく、実際の写真に近い見え方になりました。ただし、Tシャツくんでのアナログ製版ですとサイズによっては骨が折れる作業かも…。 30線で写真に忠実にプリントしたい!という方は、デジタルによる製版が可能な製版サービスのご利用も合わせてご検討くださいね!※製版サービスの場合でも目詰まりは注意です https://www.hando-horizon.com/fukugyo/logosuru/ デザインの細かさと製版・プリントの関係性についてはこちらの記事でも解説しています。 https://www.hando-horizon.com/labo/11282 https://www.hando-horizon.com/labo/11370 ③ フルカラープリントもできる? ズバリ、できます!データの作成方法やプリント工程が多くなり少々手はかかりますがフルカラーも面白いですよ♪フルカラープリントのやり方は、こちらの記事で解説していますので是非ご覧ください! ▶シルクスクリーンで写真を刷ろう!②【フルカラープリント編】 ④ まとめ いかがでしたでしょうか?いつもの写真ががらりと印象が変わり、おもしろいですよね! 網点の設定の仕方でも仕上がりの印象が違うので是非いろいろなパターンで試してみてくださいね。 HANDoでは、シルクスクリーンを通してものつくりやみなさまの新しい一歩のサポートをしています。 シルクスクリーンのワークショップを運営してみたい!イベントでシルクスクリーンをやってみたい! など、シルクスクリーンにご興味をお持ちでしたら、ぜひ一度HANDoへご相談ください。 シルクスクリーンのお役立ち情報「ものつくりLABO」やイベントレポートも随時更新しています。 >「ものつくりLABO」記事一覧 > イベントレポート一覧 > お問い合わせフォーム

  • シルクスクリーン多色刷りに挑戦!色は重ねる?抜く?データの作り方も。

    シルクスクリーンにおいて、複数の色を使ってプリントすることを「多色刷り」と言います。 慣れてきたらぜひ挑戦したいですよね! ポイントになってくるのが、〈デザインデータの作り方〉と〈位置合わせ〉です。 今回はその2点を中心に、多色刷りのやり方をご紹介していきます。 ◎目次・多色刷りの方法2つ・デザインデータの作り方 └ 仕上がりは「ノセ」?「抜き」? └ データのつくり方・色の重なり方の違い └ インクの種類による違い └ 刷る順番による違い・多色刷りのプリント手順~位置合わせの方法~ └ プリントの手順 └ 位置合わせの方法・まとめ 多色刷りの方法2つ 多色刷りの方法は2つ。 ① 色ごとに版を分けてプリントする方法(「版分け」といいます) ② 色分けしたい箇所を隠しながら、1版でプリントする方法 ①色ごとに版を分けてプリントする方法(版分け) ②色分けしたい箇所を隠しながら1版でプリントする方法 分割しやすいデザインの場合は②でも多色刷りが可能ですが、複雑なデザインの場合は①のように版を分ける必要があります。 ここでひとつ裏技!版分けの場合でも、図案の大きさによっては1つの版に複数の図案を配置してもOK!スクリーンの節約にもなるのでオススメです。刷るときにスキージが隣接の図案に干渉してしまう場合は、マスキングテープで隠すなどして工夫してみてくださいね。 1つの版に複数の図案を配置してもOK! 次からは、①版分けをして多色刷りをする場合について、詳しく解説していきます! デザインデータの作り方 デザインデータの作り方は、仕上がりイメージによって異なります。 ・仕上がりは「ノセ」?「抜き」? 2色目(きいろ)を「ノセ」でプリント 2色目(きいろ)を「抜き」でプリント お花(ミモザ)のイラストを、ソフトの「みどり」と「きいろ」で2色刷りした例です。同じインクを使っていますが、葉っぱに重なっている部分の花の色の見え方が違いますよね。これは、2色目を「ノセ」にするか、「抜き」にするか、という印刷方法の違いによるもの。 「ノセ」とは インクの色を重ねて刷る方法。用するインクの種類、色、刷り順にもよりますが、インクを重ねて刷った部分は、下のインクの色に沈むことがあります。位置合わせがそれほどシビアではないのでラクに刷ることができます! 「抜き」とは インクが重なる部分を抜いた版でプリントする方法。インクの色が混ざることが無く、思った通りの発色になります!ただし、2版目を抜き部分にぴったり合わせる必要があるので位置合わせが少し大変です。 ・データのつくり方 先程の、ミモザ2色刷りの例で見てみましょう。 「ノセ」の場合 「ノセ」2色刷り 全てのパーツを真っ黒に塗りつぶした原稿を作り、葉(みどり)→花(きいろ) の順で刷りました!葉の上に花の色がうっすらと重なり、黄みどり色のようになりました。シルクならではの色の重なりによる変化が楽しめます。 「抜き」の場合 「抜き」で2色刷り 重なる部分を抜いたデザインで原稿を作ります。2色目も生地にダイレクトにプリントするので、思った通りの発色に◎ どちらの仕上がりにしたいかによって、適したデータを作成しましょう! 色の重なり方の違い 先述の「ノセ」の場合は特に、インクが重なったときの色の出方が気になりますよね?色の出方は、インクの種類や、刷る順番によって違いがあります。 ・インクの種類による違い Tシャツくん水性インクの、リッチ・プレーン・ソフトで試してみました! まずはソフトの重ね刷り。 「ソフト」インクで重ね刷り 1色目に刷ったインクの色の影響がくっきりと出ていて、インクが重なった部分は色が沈んでいます。 次に、プレーンインクで重ね刷り。 「プレーン」インクで重ね刷り 先程のソフトに比べると、影響は小さいように見えます。ただ、やはりうっすらと下の色が透けるような仕上がりになりました。 最後にリッチインクで重ね刷り。 「リッチ」インクで重ね刷り ソフト・プレーンに比べると、リッチは下の色の影響を受けづらいことがわかりました。1色目の輪郭は透けていますが、色の沈みはそこまで感じられません。 〈インク関連記事〉Tシャツくん シルクスクリーンインク全種ご紹介!水性・油性の違いも。 ・刷る順番による違い プレーンインクの「くろ(濃色)」「そらいろ(淡色)」の2色を使って、刷る順番を変えて刷ってみました。 1色目「くろ」、2色目「そらいろ」 1色目「そらいろ」、2色目「くろ」 同じインクを使っているにも関わらず、順番を変えるだけで全く異なった仕上がりになりました! このように、濃色と淡色を重ねる場合は 〈 濃色→淡色 〉の順に刷ると、2色目の色が大きく沈むことがあります。色の重なりを楽しみたいという場合は良いですが、極力重色による影響を抑えたい場合は、淡色から刷るなど順番を考慮してみましょう! 多色刷りのプリント手順~位置合わせの方法~ ・多色刷りのプリント手順 版ができたらさっそくプリント開始!・・・と言いたいところですが、多色刷りにおいては、 位置合わせ (=プリントする位置を決めること)という重要な工程があります。 ざっくりと多色刷りの流れを整理すると、 ① 1色目の位置合わせ② 1色目、プリント!③ 乾燥(+アイロン) 、 版のお掃除④ 2色目の位置合わせ⑤ 2色目、プリント!⑥ 乾燥+アイロン仕上げ、版のお掃除 ※3色以上ある場合、④以降を繰り返し という手順になります。むずかしいのは、④の2色目以降の位置合わせ!次の章では、HANDoオススメの方法をご紹介します。 ・位置合わせの方法 クリアファイルを使う方法 工夫次第で様々な方法がありますが、フレームホルダーなどを使ってプリント位置を固定できる場合は、クリアファイルを用いて位置を合わせるのが便利! https://youtube.com/shorts/f_LT2n4n41Y?feature=shared クリアファイルを使って多色刷り! データにトンボを入れる方法 版を固定できないよ!という方は、デザインデータにあらかじめトンボを入れる方法もあります。 https://youtube.com/shorts/gOuTO1ROCQA?feature=shared トンボを使って多色刷り! ただしこの方法は、プリントする素材に原寸で印刷したトンボを貼り付ける必要があるので、量産する場合は事前準備が少々手間になります。 多色刷りで大量生産したい場合は、Tシャツくん印刷機LL(商品はこちら)や、フレームホルダー(ヒンジ等)を 使って、プリント位置を固定して刷ることをオススメします! 多色刷りの位置合わせについては、以下の記事でも詳しくご紹介していますのでぜひ参考にしてみてくださいね。 https://www.hando-horizon.com/labo/10087/ https://www.hando-horizon.com/labo/10058/ まとめ シルクスクリーンに慣れてきたら挑戦したい「多色刷り」。 データ作成と位置合わせが最大のポイントです。 多色刷りはどうしても手間と時間がかかりますが、そのぶん完成したときの感動はひとしお! 色パターンを変えてみたり、あえて少しズラすことで味を出してみたり。手刷りならではの良さを楽しんでくださいね! HANDoでは、シルクスクリーンを通してものつくりやみなさまの新しい一歩のサポートをしています。 シルクスクリーンのワークショップを運営してみたい!イベントでシルクスクリーンをやってみたい! など、シルクスクリーンにご興味をお持ちでしたら、ぜひ一度HANDoへご相談ください。 シルクスクリーンのお役立ち情報「ものつくりLABO」やイベントレポートも随時更新しています。 >「ものつくりLABO」記事一覧 > イベントレポート一覧 > お問い合わせフォーム

  • シルクスクリーン 「手描き」で原稿をつくろう! │ Tシャツくん

    シルクスクリーンをやってみたいけど、デザインソフトが使えない…という方。 大丈夫です!手描きのイラストでも原稿は作れます! 方法はふたつ。 ①Tシャツくん専用原稿用紙に、直接描く ②他の紙に描いたイラストをスキャンorコピー機でTシャツくん専用原稿用紙に出力し直す ①の場合は、「コピー・手描き専用原稿用紙」を使用します。②の場合は最終的に出力するプリンターの種類によって選びます。 トナー/レーザープリンタ(コピー機、複合機など)で出力する場合は「コピー・手描き専用原稿用紙」を、 インクジェットプリンターで出力する場合は「インクジェット専用原稿用紙」を使ってくださいね。 ▶原稿用紙については、こちらの記事で詳しく解説しています! https://www.hando-horizon.com/labo/11776 Tシャツくん専用の原稿用紙について そして、手描きで原稿をつくる際のポイントは ・白黒でつくること ・黒は濃く! ・原寸で描く ・線幅や白抜きは1mm以上 の4つ。 ポイントをそれぞれ、解説していきます! ◎目次・Tシャツくん 製版の仕組み・ポイント① 原稿は白黒で作る・ポイント② 黒の濃さが重要・ポイント③ 原寸で描く・ポイント④ 線幅は1㎜以上!細かくしすぎない・手描きイラストで多色刷りするには・まとめ Tシャツくん 製版の仕組み その前に、予備知識としてシルクスクリーン製版の仕組みを知っていると理解が深まりますのでまずはそちらを解説します。(知っているよ!という方はこの章は飛ばしてくださいね。) Tシャツくんのスクリーンは、無色のメッシュ状のシートに「感光乳剤」というものが塗られています。紫色に見えているのは、実は乳剤の色!Tシャツくんでは、目で見て分かりやすくするために感光乳剤を紫色に着色しています。 Tシャツくんの版 この「感光乳剤」は特性として、紫外線に当たると固まり、当たらないと水に溶け出します。 スクリーンに黒い絵柄が印刷された原稿を貼り付けて露光すると、黒い絵柄部分は紫外線を遮り、それ以外の部分は乳剤が固まります。 よって、露光後に水でブラッシングをすると絵柄部分だけが溶け出しインクを通す孔になるという仕組みです。 ブラッシング まとめ:「感光乳剤」が塗られたスクリーンに「紫外線」を当てると、黒い部分は水に溶け、それ以外は乳剤が固まる。 さて、製版の仕組みを理解したところで、手描き原稿づくりのポイントを見ていきましょう! ポイント① 原稿は白黒で作る 黒い絵柄部分=プリントしたときにインクが乗る部分になります。逆だと思ってた!という方もたまにいらっしゃいます。ベタでプリントしたいところは黒く塗りつぶしましょう。 ポイント② 黒の濃さが重要! 〇(左)のように、真っ黒に描くことが大事! 声を大にして伝えたいほど大切なのが、黒の濃さ! 製版の仕組みの章でお伝えした通り、黒色は紫外線を遮るという重要な役割があります。 直接手描きする場合は、オススメは油性マジックペン。下の画像のとおり、すっきりと紫が溶け出します! 綺麗に製版できるだけでなく、製版にかかる時間も早いのが油性マジック! 手描きを専用紙に出力し直す場合は、「濃く」なるようにプリンターの出力を調整しましょう◎ 例えば、お子さまが色鉛筆やクレヨンで描いた絵でシルクスクリーンプリントをしたい!という場合は、 白黒コピーで黒を濃く出力し直すか、白黒でスキャンをしてから出力し直す等、とくかく「まっ黒に出し直す」必要があります。 白黒で出力orコピーしてから製版! ポイント③プリントしたい原寸で描く 拡大コピーはガビガビが目立つ… コピー機で拡大縮小もできますが、上の写真のように線や輪郭が粗く出てしまうこともあるため、原寸で描きましょう! ポイント④線幅は1mm以上!絵は細かくしすぎない 細い線は目詰まりしやすく、カスレの原因に。 1㎜以下の細い線や細かい絵柄は、プリント時にインクが通らなかったり目詰まりを起こしたり、 仕上がりが不安定になる恐れがあります。 また、白抜きの場合も同様に1㎜以上の抜きが推奨です。1㎜以下の小さい抜きは印刷が潰れてうまく表現できないことがあるので注意です。 ▶きれいなプリントに必要な線幅ついては以下の記事でも詳しく解説しています! https://www.hando-horizon.com/labo/11282 https://www.hando-horizon.com/labo/11370 手描きイラストで多色刷りするには 複雑なデザインでなければ、手描きイラストでも多色刷りができます! 多色刷りの方法はふたつ。 ① 1つの版で、色分けしたいパーツをマスキングテープ等で隠しながら刷る② 色ごとに版を分ける 手描きで版分けするのは難しいので、単純な絵柄がオススメです。重なったときに位置がずれていないか、紙を透かして確認するといいですよ◎ まとめ 以上、手描きシルクスクリーンのポイント解説をお届けしました! 手描きならではの良さもあると思います。気軽にシルクスクリーンを楽しんでくださいね。 HANDoでは、シルクスクリーンを通してものつくりやみなさまの新しい一歩のサポートをしています。 シルクスクリーンのワークショップを運営してみたい!イベントでシルクスクリーンをやってみたい! など、シルクスクリーンにご興味をお持ちでしたら、ぜひ一度HANDoへご相談ください。 シルクスクリーンのお役立ち情報「ものつくりLABO」やイベントレポートも随時更新しています。 >「ものつくりLABO」記事一覧 > イベントレポート一覧 > お問い合わせフォーム

  • Tシャツくん製版は「紙」が大事!その理由と、よくある失敗例をご紹介

    Tシャツくんの製版には、Tシャツくん専用の原稿用紙の使用を推奨しています。 「黒く描けば紙は何でもいいんじゃないの??」と思われるかもしれませんが、 実は紙も同じくらい重要なのです!! その理由を説明する前に、基本知識として製版の仕組みを解説します。 Tシャツくん 製版の仕組み Tシャツくんのスクリーンは、無色のメッシュ状のシートに「感光乳剤」というものが塗られています。紫色に見えているのは、実は乳剤の色!Tシャツくんでは、目で見て分かりやすくするために感光乳剤を紫色に着色しています。 Tシャツくんの版(左から、スモール、ミドル、ワイド) この「感光乳剤」は特性として、紫外線に当たると固まり、当たらないと水に溶け出します。 つまり、製版には「感光乳剤」の性質と「紫外線」が利用されているのです。 スクリーンに黒い絵柄が印刷された原稿を貼り付けて露光すると、黒い絵柄部分は紫外線を遮り、それ以外の部分は乳剤が固まります。 よって、露光後に水でブラッシングをすると、絵柄部分だけが溶け出しインクを通す孔になるという仕組みです。 ブラッシングすると絵柄部分の乳剤(紫色)が溶けます まとめ:感光乳剤が塗られたスクリーンに黒い絵柄の原稿を重ねて紫外線を当ててからブラッシングをすると黒い絵柄部分は水に溶け、それ以外は乳剤が固まる。 専用原稿用紙を推奨する理由 ずばり、紫外線を通す量(透過量)が最適な紙を採用しているから。透過量は紙の厚さや紙の白さ等により決まります。 紙によって光を通す量が異なります(右:Tシャツくん専用原稿用紙※インクジェット用) Tシャツくんの製版において、紫外線は当たりすぎても少なすぎてもNG。 紫外線をカットしすぎる紙で製版をすると、 光不足により感光乳剤が十分に固まらない → 水に溶けてしまう… ということになりますし、 逆に紫外線を過量に通す紙で製版すると、 必要以上に感光乳剤が固まる  →なかなかデザインが出てこない… という失敗につながる可能性があります。 紫外線の透過量が最適な専用原稿用紙を使用することで、製版の失敗を防ぐことができます。 専用原稿用紙以外で製版すると… 百聞は一見に如かず! ということで、専用原稿用紙以外を使うとどうなるのか実際に見てみましょう。  ①専用原稿用紙 ②普通コピー用紙A(白色度87%) ③普通コピー用紙B(白色度84%) ④画用紙 ⑤再生紙ノート ⑥はがき で実験してみました! 油性マジックの試し描きを製版してみます! 異なる紙で製版した結果① 異なる紙で製版した結果② 成功したのは、専用原稿用紙のみでした! 厚さや白さも様々な種類が販売されていると思うので一概には言えませんが やはり専用原稿用紙以外はTシャツくん製版には向かない、ということがおわかりいただけると思います。はがきに至っては全く光を通さなかったようで、紙の形ごと溶けてしまいました…! Tシャツくん専用原稿用紙の種類とちがい 専用原稿用紙は2種類 Tシャツくん専用原稿用紙は ①コピー・手描き専用原稿用紙(A4 / A3サイズ) ②インクジェット専用原稿用紙(A4 / A3サイズ) の2種類があり、デザインの作成方法や原稿データを出力するプリンターの種類によって選びます。 ・データで作成したデザインを、トナー/レーザープリンタ(コピー機、複合機など)で出力・手描きで作成(専用原稿用紙に直接描く) ※この場合は必ず油性の黒マジックで! →「①コピー・手描き専用原稿用紙」 ・データで作成したデザインをインクジェットプリンターで出力→「②インクジェット専用原稿用紙」 ● 注意点 家庭用のインクジェットプリンターでは黒の色が薄く出ることが。 印刷品質「きれい」モードなどに設定して出力することをオススメします。 ● 専用原稿用紙 お買い物ページはこちら! コピー・手描き専用原稿用紙 A4 / A3 インクジェット専用原稿用紙 A4 / A3 まとめ Tシャツくん製版には紙が重要であることをご理解いただけましたでしょうか?ついつい手持ちの紙で製版したくなってしまうと思いますが、失敗してスクリーンを無駄にしてしまう方が勿体ないので、是非専用の原稿用紙を使ってくださいね。 ▶ 関連動画(HANDo公式Youtube)もぜひご覧ください! https://youtu.be/5bXE9uk-V00?feature=shared 原稿の作り方 https://youtu.be/sfY1gFbgFu0?feature=shared シルクスクリーン製版失敗例 HANDoでは、シルクスクリーンを通してものつくりやみなさまの新しい一歩のサポートをしています。 シルクスクリーンのワークショップを運営してみたい!イベントでシルクスクリーンをやってみたい! など、シルクスクリーンにご興味をお持ちでしたら、ぜひ一度HANDoへご相談ください。 シルクスクリーンのお役立ち情報「ものつくりLABO」やイベントレポートも随時更新しています。 >「ものつくりLABO」記事一覧 > イベントレポート一覧 > お問い合わせフォーム

  • Tシャツくん シルクスクリーンインク全種ご紹介!水性・油性の違いも。

    シルクスクリーンインクは大きく分けて水性インクと油性インクの2タイプがあります。 さらに水性インクは7種類、油性インクは3種類。実はTシャツくんインクはたくさんの種類があるのです! Tシャツくんのインクと素材の対応表 そこで今回はTシャツくんインクを全種類、特長と合わせてご紹介していきます! ◎目次① 水性インクと油性インクの違い② Tシャツくん水性インク(全7種類) 【3種の基本インク】 ・基本のインク「プレーン」「リッチ」「ソフト」 ・ソフトインクのオプション「クリアインク」 【4種の特殊インク】 ・「ウレタン」インク ・「撥水」インク ・「発泡」インク ・「蓄光」インク③ Tシャツくん油性インク(全3種類) ・油性インク ・マルチインク ・ナイロンインク④ まとめ ① 水性インクと油性インクの違い 水性インク: 誰でも扱いやすくお掃除も楽チンなので一般的に多く使われています。印刷面もやわらかめで、自然乾燥だけで洗濯OKなインクも! デメリットは「乾きやすい」こと。手早く作業をしないと版が目詰まりしてしまう可能性があります。(が、2022年9月にリニューアルしたTシャツくんインクは水性でも目詰まりしにくくなりました!後ほど詳しくご紹介します♪)また、Tシャツくんの水性インクは〈ノンホルマリン〉という点も魅力のひとつ。ホルムアルデヒドが入っていないためベビー用品やペット用品にも安心です。 油性インク: 布はもちろん、プラスチックや金属にプリントできるインクもあり、業務用としても使われています。綺麗に発色させるのが難しい黒いTシャツへのプリントも、パキっと色が乗ります◎デメリットは、「扱いが難しい」「熱処理が必須な場合が多い」「掃除が面倒」ということ。専用溶剤でのお掃除が必要になるので、キツイ臭いが気になることも…。 それぞれどのような種類があるのか、ここからはTシャツくんシリーズを一挙ご紹介! ② Tシャツくんの水性インク(全7種類) 【3種の基本インク】 ・基本のインク「プレーン」「リッチ」「ソフト」 スタンダードなインク3種。 はじめてシルクスクリーンをする方、Tシャツ、布など基本的な素材に刷ってみたい! という方はまずはこの中から選んでみてくださいね。 この3つは、発色や目詰まり進行速度に違いがあります。それぞれの特長を比較してみてみましょう! 基本インク3種の発色の違い プレーン(全24色) リッチとソフトのいいとこ取り!まずはコレ!乾燥速度を遅らせているので、目詰まりしにくく扱いやすいインクです。濃い色の素材よりは淡い色の素材におすすめ。 (ひとことメモ)実は以前のTシャツくんインクはかなりこってり仕様で「目詰まりして使いにくい…」と言われたことも。 Tシャツくんインク使うのやめちゃった!という人にこそ使っていただきたいインクです! >商品ページはこちら リッチ(全32色) 濃色生地へのプリントが得意◎一般的に水性インクは、黒や赤などの濃色生地へのプリントは色が沈みやすいのですが、「リッチ」は比較的色が乗りやすく好発色。(色により差はあります) 特に「しろ」や「きん」「ぎん」などのラメ入り、「みんと」「らべんだー」「さくら」「そーだ」「れもん」などのパステルカラーはよく発色します◎ ただし、インクがこってり仕様で乾燥しやすいので、目詰まりには注意が必要です。 >商品ページはこちら ソフト(全5色) 「ソフト」はいわゆる「染み込み系」と呼ばれるインク。生地の質感を損なわずやわらかな仕上がりで、手ぬぐいやタオルなど肌に触れるもの、ベビー服などにオススメです。良い意味でシルクっぽくないような、布の色が染まったような仕上がりになります。紙にプリントすると印刷面がサラサラなので本の中身にも使えます。またプレーンよりさらに目詰まりしにくいので、時間をかけて作業しても大丈夫◎ただし、布によく染み込むので濃色生地にはほとんど発色しません。 >商品ページはこちら ● プレーン・リッチ・ソフト共通適応素材:綿、綿混紡(綿割合50%以上)、紙、白木等水でのお手入れ、お掃除:OK 印刷したい素材によって、使いやすそうなインクを選んでくださいね! 〈 基本インク3種の関連記事 〉 徹底比較!プレーン・ソフト・リッチ…どれがおすすめ?インクの選び方。 リッチ・プレーン・ソフトを黒い生地に刷ってみる ラメインクのインパクトを楽しもう!- 金・銀・カラー ・ソフトインクのオプション「クリアインク」 「ソフト」に混ぜて使うことでより透明感を出すことができるインク。ソフトはそのまま使っても色の重なりが表現できますが、クリアインクを混ぜることによって水彩絵の具のような表現ができます◎表現のバリエーションが広がりますよ! >商品ページはこちら 〈 クリアインク関連記事 〉「シルクスクリーン「ソフト×クリア」であそぶ!写真の網点加工製版も」 【4種の特殊インク】 ・「ウレタン」インク 吸水・速乾性の高いドライTシャツなどポリエステル100%素材にも使えるインク。インク自体に伸縮性があり、素材と一緒に伸びてくれます。部活やジムなど運動する時に着るポリエステルのTシャツなどに特におすすめ。 >商品ページはこちら ※ナイロン素材の場合は撥水加工の有無によって定着しない場合もあります。 間違いなく定着させたい!完全にこれは撥水加工がされている!という場合には、 次に紹介する「撥水インク」もおすすめです。 適応素材:綿、ポリエステル、綿混紡、ナイロン、皮革、一部の撥水生地水でのお手入れ、お掃除:OK ・「撥水」インク(全2色) その名の通り撥水加工がされた素材にも使えるインク。扱いやすい水性インクでありながら、撥水加工生地にプリントできる!というのが最大の魅力です。今はまだ「くろ」「しろ」の2色展開ですが、今後色数増やしていくかもしれません! >商品ページはこちら 〈 撥水インク関連記事 〉「撥水」インクでアウトドア用のテントに刷ってみた! 適応素材:ポリエステル、ナイロン水でのお手入れ、お掃除:OK※専用の「硬化剤」が必ず必要になるのでお忘れなく! ・「発泡」インク(全8色) 「発泡」インクは、もこもこと膨らむインク! 通常通り印刷したあと、裏面からスチームアイロンをあてるだけ。ぷっくりと仕上がる印刷面は靴下のワンポイントなどにもオススメです◎ 普通のシルクスクリーンじゃ物足りない、ちょっと変わった印刷を試してみたい、という方はぜひ挑戦してみてくださいね! >商品ページはこちら 〈 発泡インク関連記事 〉発泡インクを使ってハロウィンのグッズ作りに挑戦! 適応素材:綿、綿混紡(綿割合50%以上)水でのお手入れ、お掃除:OK ・「蓄光」インク(全5色) 「蓄光インク」は暗闇で緑色に光るインク。子供のころに見た、暗闇で緑色に光るキーホルダーなど…覚えていませんか?手の中に閉じ込めると光ったアレです!プリント後、太陽や蛍光灯の下に置き、暗いところへ移動させると緑色に光ります。ちょっとひと手間加えたいときや、ライブTシャツ・衣装などにもよさそう◎ >商品ページはこちら 適応素材:綿、綿混紡(綿割合50%以上)水でのお手入れ、お掃除:OK ③ Tシャツくんの油性インク(全3種類) ・油性インク(全6色) スタンダードな油性インク。 金属やガラス、プラスチックなど、表面が固くインクが沁み込まないものにプリントすることができます。かなりサラサラとしているインク、かつ、かたいものへのプリントが多いので、スクリーンは目の細かい120~230メッシュをおすすめします。使用後の掃除は、ふきとり&うすめ液でのふき取りが必須です。 >商品ページはこちら 適応素材:紙、木、金属塗装品、プラスチック、ガラス、アクリル、塩ビなど水でのお手入れ、お掃除:NG!!(ふきとり&うすめ液での拭き取り要) ・マルチインク(全12色)※在庫限り終了 マルチインクは、常温では乾かないためスクリーンが目詰まりしないのが最大の特長!目詰まりを気にせずに連続して刷れるので、Tシャツ屋さんなどプロの方も愛用しているインクです。熱を加えないと定着しないのでアイロンやヒートプレス機で必ず熱処理をしましょう。 使用後の掃除は、ふきとり&うすめ液でのふき取りが必須です。 >商品ページはこちら 適応素材:綿、ポリエステル、綿ポリ混紡水でのお手入れ、お掃除:NG!!(ふきとり&うすめ液での拭き取り要) ・ナイロンインク(全6色) ナイロンサテン、ナイロンタフタ、ポリエステル、合皮や撥水加工のされている生地などに適したインク。(一部の合皮には定着しないので必ず事前テストをしてください)溶剤の臭いが強いため必ず換気をして、短時間の使用で休憩を挟むことをオススメします。 取り扱いが難しいので、撥水生地にプリントしたい方はまず水性の「撥水インク」をお試しくださいね! >商品ページはこちら 適応素材:ナイロンサテン、ナイロンタフタ、ポリエステル、合皮 水でのお手入れ、お掃除:NG!!(ナイロン専用溶液での拭き取り要)※専用の「硬化剤」が必要なインクです! ④ まとめ 今回は張り切ってTシャツくんインクを全種類紹介してみました。 こんなにたくさんの種類があること、ご存じでしたか? 目詰まりしにくく作業効率UPのためにデビューしたプレーンやソフトもぜひぜひお試しくださいね! HANDoでは、シルクスクリーンを通してものつくりやみなさまの新しい一歩のサポートをしています。 シルクスクリーンのワークショップを運営してみたい!イベントでシルクスクリーンをやってみたい! など、シルクスクリーンにご興味をお持ちでしたら、ぜひ一度HANDoへご相談ください。 シルクスクリーンのお役立ち情報「ものつくりLABO」やイベントレポートも随時更新しています。 >「ものつくりLABO」記事一覧 > イベントレポート一覧 > お問い合わせフォーム

  • Tシャツくん 細い線、小さい文字、どこまで再現できる?【印刷編】

    Tシャツくん 細い線、小さい文字、どこまで再現できる?【製版編】の記事につづく第二弾! 今回はプリント編です。 製版編の実験では、1pt未満の細い線、および明朝体の文字は、そもそもTシャツくんでは製版が難しい ということがわかりました。 https://www.hando-horizon.com/labo/11282 製版編はこちら さらに、製版できたからと言ってきれいにプリントができるとは限りません。 快適にシルクスクリーンを楽しむには、実寸1㎜以上(データの場合は線幅3pt以上)を推奨しています。 なぜ実寸1㎜以上が推奨なの? シルクスクリーンは、版の孔(あな)にインクを通すことでプリントする仕組み。 細かいデザインはその分版の孔も狭くなります。そうすると、インクが十分に落ちず印刷面がカスレたり、インクが孔をふさいで乾燥し目づまりを起こす原因となってしまうのです。 とは言え、できるだけ細かい線で表現したい…!ということもあると思います。 そこで今回は、Tシャツくんで製版した細い線や小さい文字はどこまでプリントできるのか、 実験を通して検証していきます。 実験ではこちらの図案を使いました。 今回使用した図案 ◎目次① 素材別 ・紙(クラフト紙) ・布(綿100%薄手) ・厚手コットン地② 何枚まで連続プリントできる? ・プレーンインクで実験 ・リッチインク「きん」で実験③ まとめ ① 素材別 それぞれ・標準スキージ1回刷り・120メッシュ・プレーンインクでプリントしてみました。 ※実寸1㎜=2.83pt 【紙(クラフト紙)】 ・線黒線も白抜き線もくっきりとプリントすることができました。 ・文字14ptはキレイに出ました!12pt以下は、若干潰れたりカスれたり。特に白抜き文字は、 クラフト紙の繊維にインクが滲んで潰れてしまいました。 クラフト紙にプリント 【布(綿100%薄手)】 ・線黒線、白抜き線どちらも細かい線までしっかりと出ています。 ・文字シャープにプリントできました!ただし、目の粗い生地の場合は生地の繊維にインクが滲んで読みづらくなる可能性がありますのでご注意ください。12pt以下は読めなくはないですが、許容範囲か否か見極める必要がありそう。14ptは安定しています◎ 薄手の布にプリント 【厚手コットン地】 ベタ面がカスレてしまったのは置いといて…(そもそも標準スキージは厚手コットンプリントは苦手!) ・線1ptの線はよく見るとムラがあります。1.5pt以上の線はくっきりとプリントできました! ・文字どれもだいぶ怪しいですね…。ただでさえカスレが出やすいので、14ptでも完璧とは言えない仕上がりです。 厚手コットン地は、細いデザインをキレイにプリントするのは難易度が高そうです。 厚手コットンにプリント ② 何枚まで連続プリントできる? さて、上記はすべて1刷り目のサンプルでした。1刷り目はスクリーンがキレイな状態なので、プリントも成功しやすいのです。2回目3回目…と刷っていくと、徐々にインクが乾いて目づまりが発生してきます。そこで次は、版の掃除なしで何枚まで連続プリントができるのか実験をしてみました。 ※注意点※実験は事前準備や加湿器のセット、エアコンの向きを調整した環境で行いました。次のプリントまでにかかる時間や部屋の湿度によって乾燥の速度が変わりますので、ご注意ください! ・プレーンインクで実験 Tシャツくんシリーズのスタンダード〈プレーンインク〉は、乾燥速度を遅らせているので水性インクでありながら目づまりしにくく扱いやすいインクです。 https://www.hando-horizon.com/labo/7501 インクについて詳しくはこちらの記事をご参照ください! 【黒線】 正直、10刷りが限度かな…と予想していましたが、15刷り目もそこそこいい感じに! 意外にも長く持ちこたえてくれました。 16刷り目以降、2pt以下の線はカスレが目立ち始めましたが、この程度であれば版の掃除で回復できます。※版の掃除方法はYouTube動画でもご紹介しています。 黒線実験 【白抜き線】 16刷り目でも安定していて、まだまだ刷り続けられちゃいそうです! 白抜き線実験 続いて文字の実験結果を見ていきましょう。 【黒文字】 文字自体の線が細すぎるのでインクが十分に落とせず、カスレてしまいます。 Tシャツくんで文字をプリントする場合は14pt以上にするかフォントを太くするのがオススメです。 黒文字実験 【白抜き文字】 なかなかイケてるのではないでしょうか?!上の黒文字よりも可読性はいい気がします。 よく見ると画数の多い文字は潰れているので、黒線同様フォントのサイズや太さを調整した方が、よりキレイなプリントになるはず。 白抜き文字実験 ・リッチインク「きん」で実験 リッチインクの「きん」「ぎん」はインクの中にラメの細かい粒子が含まれているので他の色に比べ目づまりしやすいインク。 そのため、「きん」「ぎん」を使用する場合はなるべく大きいデザインで、スクリーンは80メッシュを推奨しています。 今回はプレーンインクと同じ条件で比較をするため120メッシュを使用しています。 【きん線】 1ptの線は1刷り目から怪しげ…。インクが十分に落ちていない様子。3刷り目から早くもカスレが目立ち始め10刷り目でほぼプリントできなくなりました。 きん 線 実験 【白抜きの線】 先程の線に比べると、線の表現自体はくっきり出ています。きんインクは、ベタ面は得意のようです! しかし6刷り目以降発色がやや薄くなり、10刷り目では広範囲でカスレが目立ち始めました。版の掃除をすれば、もう少し長く楽しめそうです。 きん 白抜き線 実験 【きん文字】 14ptでギリギリ…といったところですが、すぐにカスレてしまいました。きんインクで細かい文字をプリントすること自体があまりオススメできません。 きん 文字 実験 【白抜き文字】 先程のきん文字に比べたら、意外にもキレイ?回数を重ねるうちにベタ面が薄くなる問題はありますが、早い段階で掃除をしていれば継続して刷ることができそうです。 潰れが気になる方は、フォントのサイズや太さを調整してみてくださいね。 きん 白抜き文字 実験 ③まとめ 細い線、小さい文字のプリントは、 ⇒インクが十分に落ちずカスれやすい ⇒白抜きは「にじみ」によって潰れやすい という特性がおわかりいただけたかと思います。 シルクスクリーンの苦手とするデザインを上手に調整することでストレスなくプリントが楽しめるはず! 是非参考にしてくださいね。 HANDoでは、シルクスクリーンを通してものつくりやみなさまの新しい一歩のサポートをしています。 シルクスクリーンのワークショップを運営してみたい!イベントでシルクスクリーンをやってみたい! など、シルクスクリーンにご興味をお持ちでしたら、ぜひ一度HANDoへご相談ください。 シルクスクリーンのお役立ち情報「ものつくりLABO」やイベントレポートも随時更新しています。 >「ものつくりLABO」記事一覧 > イベントレポート一覧 > お問い合わせフォーム

  • Tシャツくん 細い線、小さい文字、どこまで再現できる?【製版編】

    シルクスクリーンを快適に楽しむには、基本的に実寸1㎜以上(データの場合は線幅3pt以上)を推奨しています。 なぜなら細い線は印刷すると潰れやすい上、スクリーンの目づまりもしやすいから。 そして、印刷だけではなく製版の難易度もグッと上がります。 ということで、「Tシャツくん」で細い線や小さい文字がどこまで再現できるのかを検証してみました。 こちらの記事は、第一関門である「製版」編です。Tシャツくんで製版可能なボーダーラインを探っていきます! ぜひ印刷編の記事と合わせて読んで理解を深めてくださいね。 https://www.hando-horizon.com/labo/11370 印刷編はこちら! 豆知識「pt、point(ポイント)」とは、文字や線、図形のサイズを表す単位です。illustratorやPhotoshopなどのDTPソフトでは1ポイント=0.3528mmが採用されています。線の場合は線幅、文字の場合はの文字自体の幅を表します。 Tシャツくんで細い線、小さい文字どこまで製版できる? 実験に使った図案や道具は以下の通り。 ・スクリーン:120メッシュ・原稿用紙:インクジェット専用用紙 線 の製版結果 0.5pt/1pt/1.5pt 2pt/3pt/4pt 0.5ptは、やさしくブラシでなでるだけでポロポロと崩れてしまいました。これ以上ブラッシングをしたら消えてしまいそう。「製版はほぼできない」と断言させていただきます! 1~1.5ptは、製版できましたが拡大するとギザギザとしています。ブラッシングの力加減によっては崩れてしまう可能性があるかも?丁寧に優しくブラッシングするのが肝です。 2pt以上ですと比較的安定して製版できそうです◎ 文字の製版結果 ゴシック体と明朝体、それぞれ8pt / 10pt / 12pt / 14ptで検証してみました。 文字 製版結果 抜き文字 製版結果 ゴシック体: 10pt以上は、思っていたよりもきれいに製版できました!8ptは、漢字の部分が潰れていますがひらがなとアルファベットはギリギリ…といったところ。 明朝体: 大きさや線の強弱がある明朝体は、14ptまで大きくしてもかなり厳しい結果に。そもそも横線の線幅が細すぎるため、フォントを太くしてもらうなど工夫が必要そうです。 まとめ Tシャツくんでキレイに製版できるのは ・線 1pt以上(約0.36mm)は製版可能・文字(ゴシック体) 10pt以上は製版可能・文字(明朝体) 14ptでも製版は難しい。フォントを太くするなど工夫が必要。 という結果となりました。 そして、肝心なのは印刷です。製版ができても印刷ができるとは限りません! 次回は、細い線・小さい文字の印刷編をお届けします。 https://www.hando-horizon.com/labo/11370 合わせてチェック! HANDoでは、シルクスクリーンを通してものつくりやみなさまの新しい一歩のサポートをしています。 シルクスクリーンのワークショップを運営してみたい!イベントでシルクスクリーンをやってみたい! など、シルクスクリーンにご興味をお持ちでしたら、ぜひ一度HANDoへご相談ください。 シルクスクリーンのお役立ち情報「ものつくりLABO」やイベントレポートも随時更新しています。 >「ものつくりLABO」記事一覧 > イベントレポート一覧 > お問い合わせフォーム

  • シルクスクリーン 「浮き」は重要!版離れとは?浮かせ方は?

    “浮き”とは、印刷したい素材と版の隙間(3mm程度)のこと。 シルクスクリーンにおいて、“浮き”はきれいなプリントには欠かせないポイントです!印刷用語では「クリアランス」と呼ぶことも。今回は、“浮き”の重要性を解説していきます。 ◎目次“浮き”はなぜ必要?版離れが悪いとどうなる?浮かせすぎるのもダメ。3mm程度がベスト!浮きのつくり方 ・基本的な浮きのつくり方 ・フレームよりも小さいものに刷るとき ・フレームの一部が素材から外れるときまとめ “浮き”はなぜ必要? “浮き”があることにより、スキージが通過した後に版が印刷素材から離れ(これを「版離れ」と言います)その反発力でインクを均一に引き上げることにより、美しい印刷面になります。 下の図のように、スキージを押し当てている部分だけが素材に触れている、という状態がベストです。 版離れ 版離れが悪いとどうなる? 「版離れが悪い」というのは、スキージ通過後に版のメッシュが印刷素材に長く張り付いてしまうこと。 版離れが悪い状態 版離れが悪いと、版を持ち上げる際にインクも一緒に剥がしてしまったり、 ズレてダブりや滲みが発生したり、インクが張り付いて印刷物の表面が毛羽立ってしまったり 目づまりしたり…etcさまざまな不具合の原因となります。 版を持ち上げるときに素材が張り付いてしまいました 版に吸い付いて、表面が毛羽立っています 浮かせすぎるのもダメ。3mm程度がベスト。 冒頭で、浮きは3mmとお伝えしました。この距離間もとても大事なポイントです。浮かせれば浮かせるほどいい、というわけではありません。 浮かすぎると反発力が強まり、インクを持ち上げる速度が速くなることで「欠け」の原因になります。 また逆に、必要以上にインクが落ち均一な印刷面にならない可能性があります。 たかが3mm、されど3mm! 浮き5mmのプリント例。インクが必要以上に落ちたことで、細かい線や文字は潰れています。ロゴマークの下も欠けてしまいました。 “浮き”のつくり方 それでは、浮きの作り方を見ていきましょう! 基本の作り方から応用編、印刷素材ごとのケースもご紹介していきます。 ・基本的な“浮き”のつくり方 ① まずは浮き具合をチェック!印刷素材の上にフレームを置いて、確認しましょう。 ② 浮きが足りなければ、フレームの下に厚みのあるものを挟んでフレームの高さを調整 ※ フレームの四隅か、3か所持ち上げると安定しやすいですよ。 ※ 挟むものは厚紙やカードなどなんでもOK。 ③ 3mmの隙間ができ、フレームに傾きがなく、フラットに保たれていれば完成! 厚紙を重ねてフレームの四隅に挟みました。 定規がスッと入る位の隙間が生まれました! また、たくさん印刷する場合はフレーム裏か作業台に貼り付けて固定してしまうのも手! たくさん刷るときは固定するのがラク! ・フレームよりも小さいものに刷るとき 小さい素材に刷る場合など、フレームの全体が素材に乗らないことがあると思います。 このときも考え方は同じです。フレーム下に厚みのあるものを挟んで適度に浮かせましょう。 例)ミニポーチ、小さめサコッシュ、カード、はがき、など 中敷きをセットして凹凸を解消したポーチ。フレームの四隅に厚紙を挟んで、印刷面から3mm浮くように高さを出しました。 フレームの四隅に厚紙を5枚挟みました。 定規がスッと入る位の隙間ができました! おまけの応用編です。箱に刷るときのシチュエーション。 高さ2.5cmの箱 手元にあったコルク素材だけでは足りなかったので、さらに厚紙も追加でして高さを調整。たくさん重ねると不安定になりやすいので、テープで固定するのもいいと思います◎ コースター+厚紙の合わせ技! 定規がスッと入る位の隙間ができました こんな感じで、手元にある道具を使って臨機応変にセッティングしてみてくださいね! ・フレームの一部が素材から外れるとき 印刷したい位置によっては、フレームの一部だけが印刷素材から外れることがあるかと思います。 例)トートバッグの隅、Tシャツの袖、など 素材に乗っている部分、外れた部分、それぞれにちょうどいい高さをつける必要があります。 例えば下の画像のように、トートバッグの右下あたりに印刷したい場合。素材に乗っている部分には厚紙4枚、素材から外れた部分には10枚セットしました! はみ出た部分は、フレームを均等に保ちつつさらに高さを出します。 ちょうどいい隙間ができました 素材の厚みによって必要な高さも異なるので、適宜アレンジしてみてくださいね。 そしてフレームはなるべく平らな状態になるように気を付けましょう! まとめ いかがでしたか? 印刷したいものや位置によって、様々なケースがあるかと思います。 浮きの原理を理解しているだけでいろいろと工夫することができるので、快適にシルクスクリーンを楽しめるはずですよ! HANDoでは、シルクスクリーンを通してものつくりやみなさまの新しい一歩のサポートをしています。 シルクスクリーンのワークショップを運営してみたい!イベントでシルクスクリーンをやってみたい! など、シルクスクリーンにご興味をお持ちでしたら、ぜひ一度HANDoへご相談ください。 シルクスクリーンのお役立ち情報「ものつくりLABO」やイベントレポートも随時更新しています。 >「ものつくりLABO」記事一覧 >イベントレポート一覧 >お問い合わせフォーム

  • シルクスクリーン 厚手の帆布生地にきれいにプリントする4つのコツ!

    シルクスクリーンプリントの中でも難易度高め?!な、帆布生地(キャンバス地)へのプリント。 生地が堅く水分を通しにくい性質があるため、手刷りプリントはカスレやすいという難点があります。苦戦される方も多いのではないでしょうか? そこで今回は、帆布生地にきれいにプリントする方法を実験形式で伝授いたします! ポイントは ①「段差」をなくす②「スキージ」を変えてみる③「メッシュ」を変えてみる④ “浮き”をつくる の4つ。それではいってみましょう~! ◎目次・実験で使った帆布生地①「段差」をなくす②「スキージ」を変えてみる┗ (1) 標準スキージ┗ (2) ウレタンスキージ③「メッシュ」を変えてみる┗ (1) 120メッシュ、80メッシュでテスト┗ (2) 80メッシュの注意点④“浮き”をつくる・まとめ 実験で使った帆布生地 実験で使用した8号の帆布カットクロス 実験では、8号の帆布生地(カットクロス)を使用しました。 帆布には1号~11号までの号数があり、号数が小さいほど「厚い」生地となります。 今回使用した8号はハリがあり型崩れしにくいタイプです。 ①「段差」をなくす 印刷面の段差をなくし、フラットな状態に保つことはとても大切なポイントです!段差・凹凸差があると、印刷ムラやカスレの原因に。特に帆布生地は段差が厚くなりがちなので注意が必要です。 NG:段差やしわがある状態 OK:フラットな状態 段差がある位置に印刷したい場合、中敷きを使って段差を解消しましょう。下の画像では、トートバッグの底マチの形に合わせてパネル1枚と厚紙をマチの厚み分重ねて、中敷きを作りました。こうすることで、凹凸を解消しフラットな面を作ることができます。 底マチの形に合わせて中敷きを作りました 凹み部分が底マチの段差を解消します。 ②「スキージ」を変えてみる スキージを変えることでも仕上がりに違いが出ます。 それぞれのスキージの特長と選び方については、こちらの記事を参考にしてみてくださいね。 https://www.hando-horizon.com/labo/10361 通常、厚手生地へのプリントは「ウレタンスキージ」をオススメしていますが、帆布の場合はどうでしょうか?標準スキージとウレタンスキージで、実際に刷ってみました! (1) 標準スキージ 標準スキージは、プラスチック素材でできていて、低価格で購入できるのが魅力。初心者でも扱いやすい一方で、堅い素材や厚い生地へのプリントは難しい場合があります。厚手帆布生地はどうでしょうか?1回刷り、2回刷りの仕上がりを見てみましょう! 【標準スキージ】1回刷り:全体 【標準スキージ】2回刷り:全体 【標準スキージ】1回刷りは擦れが!:拡大 【標準スキージ】こちらも1回刷りは擦れ:拡大 1回刷りでは全体的にカスレが発生してしましました!!特にベタのデザインは広範囲にカスレていて、目立っています。標準スキージの場合は「2回刷り」がよさそうです◎ (2) ウレタンスキージ 続いて、ウレタンゴムでできたウレタンスキージでテスト。やや上級者向けのスキージですが、パワーはピカイチ。ゴムに弾力があるので、堅く厚い素材にも相性がいいです。こちらも、1回刷り、2回刷りをそれぞれ見てみましょう。 【ウレタンスキージ】1回刷り:全体 【ウレタンスキージ】2回刷り:全体 【ウレタンスキージ】1回刷りできれいに:拡大 【ウレタンスキージ】2回刷りは線が太りました:拡大 1回刷りでも問題なく、とてもキレイに刷れました! 2回刷りは線が太ったり抜き部分が潰れ気味になったりするので、ウレタンスキージを使う場合は1回刷りが良さそうです。 【結論】・ 標準スキージ:1回だと擦れる。2回刷りがオススメ。・ ウレタンスキージ:1回刷りで十分な仕上がり◎2回刷りは若干デザインが潰れるかも。 ③メッシュを変えてみる Tシャツくんのスクリーンは、120メッシュ80メッシュ60メッシュ230メッシュの4種類を扱っています。 120メッシュを標準スクリーンとご案内していますが、インクが染みこみづらい厚手の生地へのプリントは網目が大きい80メッシュをオススメします。 メッシュの違いと選び方はこちらの記事で解説しています! https://www.hando-horizon.com/labo/4276 帆布生地の場合、メッシュの違いでどのような差が出るか実験してみました! (1) 120メッシュ、80メッシュでテスト ウレタンスキージを使って、それぞれ1回刷りした結果がこちら。 120メッシュで1回刷り 80メッシュで1回刷り 一見どちらもキレイにプリント出来ているように見えますが、120メッシュの方をよく見てみると…  120メッシュ1回刷り 拡大① 120メッシュ1回刷り 拡大② 部分的にカスレているのがわかります。 一方80メッシュは、カスレやムラなく均一に仕上がりました。 (2) 80メッシュの注意点 80メッシュは網目が大きいため、デザインによってはエッジのがたつきが出てしまうことがあります。(特に紙のように滑らかな素材は目立ちます。)基本的には、シンプルで大きい図案が適しています。 ただし、厚手の帆布のように表面の凹凸が粗いとそこまでがたつきが目立たずインクもしっかりと塗布できるため、80メッシュがオススメです。 80メッシュでもがたつきは目立ちません 【結論】厚手の帆布生地には80メッシュがオススメ。120メッシュは部分的にカスレてしまうかも。 ④“浮き”をつくる “浮き”とは、印刷したい素材と版の隙間(3mm程度)のこと。 シルクスクリーンにおいて“浮き”は非常に重要で、きれいな印刷には欠かせないポイントです。 “浮き”があることにより、スキージが通過した後に版が印刷素材から離れ(これを「版離れ」と言います)、その反発力でインクを均一に引き上げ、美しい印刷面になります。たかが3mm、されど3mm! たとえば帆布のお弁当バッグ。版のフレームよりもサイズが小さく厚みもあるので、版と素材がべったりと密着してしまいますよね。 浮きがなく、版と印刷する素材が密着している状態 このような場合には、フレームの四隅に厚紙などを敷いて適度な高さを作ってみましょう!素材と版の間に“浮き”が生まれ、刷りやすくなります。下の画像では、コルク素材のコースターを使いました。 フレームの四隅にコースターを置いて高さを出しました まとめ いかがでしたでしょうか?上記4つのコツをいずれか実践いただくだけでも、キレイなプリントが期待できますよ!ぜひ参考にしてみてくださいね。 ◆ご紹介した商品・80メッシュ、120メッシュ商品を見る ・スキージ各種商品を見る HANDoでは、シルクスクリーンを通してものつくりやみなさまの新しい一歩のサポートをしています。 シルクスクリーンのワークショップを運営してみたい!イベントでシルクスクリーンをやってみたい! など、シルクスクリーンにご興味をお持ちでしたら、ぜひ一度HANDoへご相談ください。 シルクスクリーンのお役立ち情報「ものつくりLABO」やイベントレポートも随時更新しています。 > 「ものつくりLABO」記事一覧 > イベントレポート一覧 > お問い合わせフォーム