シルクスクリーン印刷 ラメインクのインパクトを楽しもう!-金・銀・カラー

ラメインクとは、ラメの粒子が入ったインクのこと。キラキラと豪華な仕上がりになり、インパクト抜群です!今回はそんなラメインクを使ったシルクスクリーン印刷の方法や注意点、印刷のときのコツをご紹介します。
シルクスクリーンでラメインクを使うときのポイント
メッシュは粗めを使いましょう

メッシュは60〜80の粗めのものがおすすめです。理由は120などの細かいメッシュはラメの粒子がつまってしまい、インクが下に落ちにくいから。そうなると「せっかくのラメがあまりキラキラしていない」「すぐ目詰まりしてしまう」ということが起こる可能性があります。
120メッシュでもできないことはありませんが、前述のリスクを考えるとあまりおすすめしません。
…と注意していますが、おぎこは金インクで間違えて120メッシュを使ったことがあります(笑)その結果は…過去記事にありますので、良ければご覧ください。
おぎこの家ラボ①~パネル忘れた編~~金なのにメッシュ間違えた編~
https://www.hando-horizon.com/labo/3534
ラメはこんなプリントに向いています!
・キラキラ、ゴージャスな仕上がりにしたい
きらめきのインパクトを出したい場合は、塗りつぶす部分が多い図案を使いましょう。
・濃色生地にはっきり発色させたい
金や銀などのラメインクは黒などの濃い色の生地にもこってりキレイに発色します。生地の色が透けることなくパキッと発色させたいときにぴったり◎
さっそくラメインクを使ってみよう!
インクのご紹介

弊社Horizon製でラメの入っているインクは「Tシャツくん一般インク・金」「Tシャツくん一般インク・銀」。どちらも100gと300gを販売しています。
Tシャツくんインクはこちら↓
https://www.webshop.hando-horizon.com/SHOP/101101200.html
メッシュのご紹介
おすすめのメッシュはTシャツくんミドルスクリーンの80メッシュです。
標準の120メッシュだとラメが詰まってしまうので粗めの80メッシュ、もしくは60メッシュを使いましょう!
メッシュの粗さの違いについてはこちらの過去記事で比較しながら説明しているので、よろしければご覧ください。
シルクスクリーンのメッシュの粗さによる違い「メッシュとは?」~おぎこラボ
https://www.hando-horizon.com/labo/4276
手順
印刷作業の手順は、通常と同じです!通常の手順は過去記事で紹介しています。
シルクスクリーンとは?やり方や必要なもの、印刷手順や体験できる場所を紹介
https://www.hando-horizon.com/labo/4506
仕上がり
金のインクを使用

銀のインクを使用

キラキラしてきれい!プリントが上品かつゴージャスな感じになりますね。
インクがたっぷりと落ちるので、黒い生地でもしっかり発色しています。
カラーのラメインクを使用

ラメインクを好きな色にまぜて、メタリックカラーを作ってみましょう。
今回は空色と銀を混ぜてみました。


キレイに発色しました!空色だけでプリントするよりもきれいに発色していますね。ほんのりとキラキラしていて雰囲気◎
ぜひ好きな色でチャレンジしてみてください。
完成後の注意点・お手入れ
自然乾燥やドライヤー乾燥でも十分に定着しますが、頻繁に洗濯するものなどはアイロンやヒートプレス機で熱を加えましょう!より一層定着します◎
まとめ
キラキラ豪華に仕上がり、黒などの濃い色の生地にもしっかり発色するラメインク。いつもとちょっと違う感じにしたいな、黒Tシャツにこってり発色させたいな、なんてときにおすすめです!
ポイントは粗めのメッシュ(60、80メッシュ)を使うこと。ぜひチャレンジしてみてくださいね。
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Tシャツくんのスクリーンとフレーム、やっぱり専用品がいいの?代用する際の注意点
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Tシャツくんの原稿用紙は代用できる? 市販の紙だと露光失敗するワケ
Tシャツくんを使って製版(スクリーン作り)をする際に、デザインの元となる「原稿」はとても重要です。この原稿を作る際に使用する「Tシャツくん専用原稿用紙」について、「これって普通の紙じゃダメなの?」と思ったことはありませんか? 結論から言うと、専用の原稿用紙の代用はおすすめできません。市販の紙で代用すると、露光がうまくいかず、製版に失敗してしまう可能性があるからです。 そもそも専用の原稿用紙って何?普通の紙じゃないの? 紙はどれも同じように見えますが、それぞれの紙の「厚さ」や「材料」の違いによって、紫外線を通す量が変わります。これが製版に大きく影響してくるのです。 Tシャツくん本体の露光時間はTシャツくんの専用原稿用紙に合わせて設定されているため、この紫外線を通す量が異なる市販の紙を使うと製版に失敗しやすいのです。 Tシャツくん製版のしくみ なぜ市販の紙を使うと製版に失敗してしまうのか?まずはTシャツくん製版のしくみについて確認していきましょう。 Tシャツくんのスクリーンは、無色のメッシュ状のシートに「感光乳剤」というものが塗られています。紫色に見えているのは、実は乳剤の色!Tシャツくんでは、目で見て分かりやすくするために感光乳剤を紫色に着色しています。 この「感光乳剤」は特性として、紫外線に当たると固まり、当たらないと水に溶け出します。つまり、製版には「感光乳剤」の性質と「紫外線」が利用されているのです。 スクリーンに黒い絵柄が印刷された原稿を貼り付けて露光すると、黒い絵柄部分は紫外線を遮り、それ以外の部分は乳剤が固まります。 よって、露光後に水でブラッシングをすると、絵柄部分だけが溶け出しインクを通す孔になるという仕組みです。 そのため、市販の紙を使うと下記のようなリスクがあります。紫外線をカットしすぎる紙で製版をすると、光不足により感光乳剤が十分に固まらない → 水に溶けてしまう… 逆に紫外線を過量に通す紙で製版すると、必要以上に感光乳剤が固まる →なかなかデザインが出てこない…という失敗につながる可能性があります。 市販の紙を使うとどんな風に失敗してしまうの? では、市販の紙を使うと実際にどんな風に失敗してしまうのでしょうか。具体的には、以下のような製版の失敗が起こってしまいます。 ・絵柄以外にもぼろぼろとくずれる: 紙が光を通しにくく、十分にスクリーンが固まらず、力を入れてブラッシングしていないのに、絵柄以外もぼろぼろとくずれてしまったり、紙の形に孔があいてしまう現象です。 ・ブラシでこすってもなかなか孔があかない: 紙が光を通しやすく、スクリーンが固まりすぎてしまい、ブラッシングをしてもなかなか絵柄が出てこない現象です。なかなか絵柄が出ないからといって、力を入れすぎたり、長時間こすり続けると、絵柄以外もくずれてしまいます。 ・ピンホールが出る: 再生紙など、色々な材質の粒子が混ざった紙を使うと、光を通しづらい粒子の部分が固まらず、絵柄以外のところにつぶつぶと孔があいてしまう現象です。 ボロボロくずれる 孔があかない ピンホールが出る まとめ:製版成功の重要ポイントは「原稿」にあり! Tシャツくんを使って製版を成功させるためには、この「原稿」が非常に重要なポイントとなります。Tシャツくん専用のスクリーンや露光機を使って、取扱説明書通りの使い方をしていても、元となる原稿が不適切だと、期待通りの版はできません。 Tシャツくん専用原稿用紙は、Tシャツくん本体を使って安定した製版を可能にするために開発されています。コストを抑えたい気持ちもわかりますが、せっかくの時間と手間を無駄にしないためにも、原稿用紙は専用品を使用することを強くお勧めします。