シルクスクリーンキット徹底比較!Tシャツくんとロゴスルの違いとは?

シルクスクリーンで印刷に挑戦したい。
でも…何を揃えればいいのかわからなくてなんとなく敷居が高い…
なんて思っていませんか?
それはもったいない!
そんなときは、初めからすべて揃っている、『シルクスクリーンキット』を購入すれば問題解決です。でも、同じキットと言ってもお値段も様々。
そこで、こちらの記事では数ある『シルクスクリーンキット』の中から、「Tシャツくん」と「ロゴスル」という2つのシルクスクリーンキットを徹底比較。
この記事ではシルクスクリーンキットのTシャツくんミドル、TシャツくんジュニアのTシャツくんシリーズ2機と、シルクスクリーンプリントキットのロゴするについて徹底的に比較検証、紹介します。
最後まで読んでいただくと、「Tシャツくん」と「ロゴスル」それぞれの特徴と、どちらのほうが自分にあっているのかが簡単にわかります♪
<目次>
いきなり結論!とにかくシルクスクリーン印刷をやってみたいならロゴスル!
Tシャツくんとロゴスル最大の違い〜Tシャツくんは製版ができる〜
シルクスクリーンキットとは?

シルクスクリーンキットとはその名の通り、シルクスクリーンを始めるにあたり必要なものが一式揃っているセットのことです。
何かを始めるときって、そもそも何が必要なのかがわからず、余計なものまで買ってしまったり、いざ使おうとすると大事な何かが不足していてできなかったり、困ってしまうことがありますよね。
そんな、初心者さんでも一式揃っているキットで購入すれば安心!
「Tシャツくん」も「ロゴスル」も、最初に必要なものが一通りセットになって入っています。
では具体的にどんな違いがあって、どっちを買うほうがよいのでしょうか。
いきなり結論!とにかくシルクスクリーン印刷をやってみたいならロゴスル!
いきなり結論を言ってしまいましたが、もし、あなたが初心者で、まずはシルクスクリーン印刷というものを試してみたいと思っているのであれば、おすすめはロゴスル一択です!
そして、製版作業から自分でやりたい!手をかけてこそ…!というこだわり派さんには、Tシャツくんシリーズが向いています。
シルクスクリーンキット・ロゴスル

シルクスクリーンキット、ロゴスルには以下のものが含まれています。
※「ロゴスル」「ペーパーロゴスル」はリニューアルに伴い販売終了となりました。
>>後継品はこちら
・スモールフレーム(製版済スクリーン120M付)
・ヘラ小
・スキージ14㎝
・スプレーのり
・プリント台紙
・特別インク50g
これはシルクスクリーン印刷をする際の必要最低限のもの。
つまり、まずはコレだけあればシルクスクリーン印刷を始めることが可能です。
そして、お値段は通常価格:5,500円(税込)のところ、記事掲載現在、弊社オンラインストアにて 4,950円(税込)にて販売中です。
シルクスクリーンキット・ロゴスルの詳細。(新しいタブで開きます)
https://www.hando-horizon.com/fukugyo/logosuru/
※「ロゴスル」「ペーパーロゴスル」はリニューアルに伴い販売終了となりました。
>>後継品はこちら
ロゴスルのメリット
ロゴスルはただのシルクスクリーン印刷をスルためのセットではありません。
ロゴスルはデザインを作成したらWeb上で入稿。数日後、完成された版がセットで送付されるという仕組みです。
つまり、シルクスクリーン製版サービス込みのお値段で、そこに印刷用のセットが付いてくる。というカタチです。
印刷用の版は、プロが製版してくれるので失敗はありませんし、届いたらすぐにプリントOK。
さらに、版は追加注文できるので、いろんな柄が印刷したい人はインクを買い足せば何度でも作成できますし、すでに最低限のシルクスクリーン印刷の道具は持っているという方なら、版だけを注文することが可能です。
また最小限のキット内容なので、価格が安いのもポイントです。
まさに、まずは印刷してみたい!というユーザー心を見事に突いたシルクスクリーンキットなのです!
ロゴスルのデメリット
ロゴスルは自分で製版できないため、「今日これを印刷したい!」と思ってもすぐにプリントには取りかかれません。
デザインを作成してからWeb入稿し、さらに送付されるまで数日かかるのはデメリットといえる部分でしょう。
また、ロゴスルでプリントできるサイズは約120㎜x120㎜。大きなデザインは印刷できないのです。
思い立ったその日に直ぐに印刷したい!大きなものをプリントしたい!!
そんな芸術は爆発的なクリエイティブ心をお持ちの場合はTシャツくんシリーズがおすすめです。
シルクスクリーンキットTシャツくん

「Tシャツくん」はおかげさまでシリーズ発売35年を迎えるホリゾンの看板商品とも言えるシルクスクリーンキットなので、名前はご存知というかたもいらっしゃるのでは?
Tシャツくんには現在、Tシャツくんワイド製版機、Tシャツくんミドル、Tシャツくんジュニアのシリーズ3機種が販売中なのですが、この中のTシャツくんワイド製版機に関しては、シルクスクリーン中級、上級者向けの商品で、製版専用の機械で、シルクスクリーンキットとは少々別モノです。
ですので、この記事では初心者さんでも安心して使っていただける、シルクスクリーンキットのTシャツくんミドル、Tシャツくんジュニアについてご紹介いたします。
シルクスクリーンキット・Tシャツくんの詳細。(新しいタブで開きます)
https://www.hando-horizon.com/silkscreen/tshirtkun/
Tシャツくんとロゴスル最大の違い〜Tシャツくんは製版ができる〜
Tシャツくんの大きな特徴は「製版機能」です。
Tシャツくんがあれば、自分で思いついたそのときに、シルクスクリーン印刷用の「版」を自宅で簡単に作成可能!
思いつくままに違うデザインで、何度も製版が可能です。これこそが、最初に言った「こだわり派さん向け」の理由です。
一から自分で手をかけて作業する時間が好き、製版作業すらやり方次第であえてカスレ部分を残してみたり…なんて、少々遊んでみることもできますよ。
自宅ですべての作業が完結できること、一から自分でこだわれること、はTシャツくんのひとつのメリットですね。
シルクスクリーンキット・Tシャツくんのセット内容
Tシャツくんミドル | Tシャツくんジュニア |
本体 1台 | 本体 1台 |
最大プリントサイズ 約22cm×約22cm | 最大プリントサイズ 約12cm×約12cm |
ミドルフレームT-M22用 1個 | スモールフレーム 1個 |
ミドルマットT-M22用 1個 | スモールスクリーン(120M) 5枚 |
ミドルスクリーン(120M) 3枚 | お試しスクリーン(120M) 2枚 |
ピンホール修正液 1個 | |
パネル 1枚 | パネル 1枚 |
スプレーのり 1本 | スプレーのり 1本 |
ヘラ(大) 1個 | ヘラ(小) 1個 |
ハケ 1個 | ハケ(小) 1個 |
スキージ(23cm) 1個 | スキージ(14cm) 1個 |
インク50g くろ 1個 | インク(水性一般インク50g・赤青黒黄) 各1個 |
Tペン赤 1本 | |
原稿用紙(2種) 一式 | 原稿用紙(2種) 一式 |
使い方ガイド・トラブルガイド 各1冊 | 取扱説明書 1冊 |
保証書 1通 | 保証書 1通 |
Tシャツくんミドルと、ジュニアの最大の違いは最大プリントサイズ。Tシャツくんジュニアはロゴするとほぼ同じ約12cm四方なのに対して、Tシャツくんミドルはなんと、22cm四方とかなり大きなサイズ。
そして、どちらも、セットさえあれば、製版から印刷まですべての工程で最低限必要なものが含まれています。
ちなみにですが、Tシャツくんワイド製版機では、220×360mmという正にワイドサイズの製版が可能です。
Tシャツくんとロゴスルの比較

最後に、Tシャツくんとロゴスルを項目ごとに比較してみましょう。
あなたにはどちらが向いている?
お値段を比較
Tシャツくんとロゴスルの料金を比較してみました。
種類 | Tシャツくんミドル(型式T-M22) | Tシャツくんジュニア | ロゴスル |
価格 | 39,600円 (税込) | 24,200 (税込) (2023年4月20日まで19,800の特別価格で販売中!) | 4,950円 (税込) おかわり製版1,100円(税込) |
※価格は記事の最終更新日時点の価格です。
セットに本体が含まれているTシャツくんは、ロゴスルよりも価格が高めです。
大きめの印刷をしたい場合はTシャツくんミドルの1択なのですが、悩ましいのは印刷サイズが同じTシャツくんジュニアとロゴスルの選択ですね。
ロゴスルは本体とは別に1,100円(税込)で版の”おかわり”が製版済みで届きます。
一方、Tシャツくんジュニア用の製版前のスクリーンが1枚あたり300〜400円と考えると、今後頻繁に版を作成する方、20デザイン以上の製版をしたい方はTシャツくんジュニア。それ以下の方はロゴスルのほうがお得といったところでしょうか?
プリントできるサイズを比較
改めて、Tシャツくんミドル、Tシャツくんジュニアとロゴスルでのプリントサイズの違いを比較してみましょう。
種類 | Tシャツくんミドル | Tシャツくんジュニア | ロゴスル |
プリントサイズ | 約220×約220㎜ | 約120㎜x120㎜ | 約120㎜x120㎜ |
大きなデザインの製版を作りたい方は、Tシャツくんミドルを選びましょう。
デザインが約120㎜x120㎜内に収まるようなら、デザイン数が少なければロゴスルがお手軽です。
またTシャツくんミドル(約220×約220㎜)よりも大きいデザインで印刷したいなら、Tシャツくんワイド製版機(約220×約360㎜)がありますが、こちらは前述の通り少々別物。シルクスクリーンキットではなく、製版専用機械となりますので、ご購入前に十分ご確認下さい。
まとめ・結局どのシルクスクリーンキットを買えばいいのか
今回の比較でわかったことを元に結論を出すと以下の通りです。
ロゴスルが向いている方
・とにかくシルクスクリーン印刷が初めての方
・1つのデザインをたくさん印刷したい方
シルクスクリーンキット・ロゴスルをWebショップで見る(新しいタブが開きます)
※「ロゴスル」「ペーパーロゴスル」はリニューアルに伴い販売終了となりました。
>>後継品はこちら
Tシャツくんジュニアが向いている方
・一から自分でやりたい「こだわり派さん」
・小さめでいいのでいろいろなデザインを印刷したい方
・デザインを思いついたら直ぐに印刷したい方
シルクスクリーンキット・TシャツくんジュニアをWebショップで見る(新しいタブが開きます)
Tシャツくんミドルが向いている方
・一から自分でやりたい「こだわり派さん」
・大きめのデザインを印刷したい方
・デザインを思いついたら直ぐに印刷したい方
シルクスクリーンキット・TシャツくんミドルをWebショップで見る(新しいタブが開きます)
ご参考になったでしょうか?
この記事が皆さんの素敵な創作活動がはじまるきっかけになれば幸いです。
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刷り方だけでこんなに違う⁈~シルクスクリーン印刷 黒Tシャツに白インク~
シルクスクリーン印刷の難関、黒Tシャツへのプリント! シルクスクリーンでは、黒Tシャツのような濃色生地にこってりキレイに発色させるのは難しいですよね。 特に水性インクは色が沈んでしまい、うまく発色しなかった・・・という経験をした人も多いはず。 そこで今回は、「刷り方」だけで濃く発色させる方法をご紹介いたします。 ◎目次・使ってほしい道具・刷り方を変えてプリント! ① 1度刷り ② 2度刷り(かぶせ刷り) ③ 弱めの力で3度刷り ④ 中間乾燥で2度刷り・4つを比較!・「浮き」も大切・まとめ ・使ってほしい道具 スクリーンは〈80メッシュ〉を使う 濃色生地にパキッと発色させたい!という場合は目の粗い80メッシュを使うことをおすすめします。 なぜなら、メッシュ(網戸)の目が粗いと、その分たくさんインクが落ちるから。 さらに目の粗い60メッシュもお取り扱いがありますが、シルクスクリーンにまだ慣れていないという方はまず80メッシュから始めてみましょう。ただし、80メッシュは線の細いデザインなどのプリントは不得意。細かいデザインを刷りたいときは、標準の120メッシュで頑張りましょう! >ミドルスクリーン商品ページはこちら 〈メッシュ関連記事〉メッシュはこう選ぶ!~120 80 60メッシュの違いと選び方~ インクは〈リッチ〉を使う リッチはインクがこってりとしていて、濃色素材にも比較的色が乗りやすく、好発色です◎「しろ」、「きん」「ぎん」などのラメ入り、「みんと」「らべんだー」「さくら」「そーだ」「れもん」などのパステルカラーは、発色が特にいいので是非試していただきたいです!ただし、インクがこってりしている分乾燥しやすいので目詰まりには注意が必要です。 >リッチインク商品ページはこちら 〈Tシャツくんインクに関する記事〉Tシャツくんインク全種ご紹介!水性・油性の違いも。 できれば試してほしい!「業務用スキージ」 業務用スキージは木の持ち手が付いた樹脂製のスキージ。 力を入れやすく濃色素材へプリントが得意ですが、Tシャツくん本体に付属されている「標準スキージ」に比べて少し高価。。レベルアップしたい!という方は、是非ご検討してみてください。 >業務用スキージ(23cm)商品ページはこちら 〈スキージに関する記事〉スキージのおすすめは?種類と特徴を徹底解説! 次からの実験は、どなたでも実践いただけるようにTシャツくん本体に付属されている「標準スキージ」を使います! ・刷り方を変えてプリント! ところでみなさん。力いっぱい刷れば濃く発色しそう!というイメージはありませんか?実はこれ、シルクスクリーンにおいては逆。 スキージはインクをスクリーンの下に落とすだけではなく、余分なインクを掻き取る働きがあります。 力いっぱい刷る=インクを掻き取る力も強くなるため、濃色生地の場合は発色が薄くなってしまいます。 濃色生地へプリントする場合は、力を入れすぎない絶妙な力加減が肝になります。 スタンダードな1度刷りと、特に発色しやすい刷り方3パターンを見比べてみましょう! ◎使用した道具・Tシャツくん標準スキージ14㎝(商品はこちら)・Tシャツくんミドルフレーム(商品はこちら)・80メッシュスクリーン(商品はこちら)・リッチ「しろ」(商品はこちら)・ワイド印刷機(商品はこちら) ① スタンダードに1度刷り 【 刷り方 】 体重をかけて力を入れながら、ゆっくり刷ります。 【 結果は… 】 1度刷りのおばけ 綺麗に刷れていますが、全体的にやや薄く黒生地の影響を受けて色が沈みました。 ② 2度刷り(かぶせ刷り) 【 刷り方 】 2刷り目でしっかり刷る! 角度は65度。倒しすぎないのが大切。 1刷り目は、インクを均等にスクリーン表面に伸ばします。スクリーンの孔に均等にインクを行き渡らせるイメージです。このとき、スキージは倒しすぎないこと!65度くらいをキープしましょう。 そして2刷り目で、生地にインクを落とすようにしっかりと刷ります。 【 結果は… 】 かぶせ刷りのおばけ 一度刷りよりは濃く発色しました!が、もうひと声…! 【 注意点 】 2刷り目で版がズレないようにしっかりと押さえましょう!1刷り目で「どれどれ…」と版を持ち上げたい気持ちを抑えて、続けて刷るのがベターです。 (フレームホルダーを使用するなど、プリント位置が固定できる環境でしたら問題ナシです◎) ③ 弱めの力で3度刷り 【 刷り方 】 1、2回目でしっかりとインクを広げ、3刷り目で落とす! スキージの力加減を変えて3回刷ります。1-2刷り目はやさしく、スクリーンの孔に均等にインクを塗り伸ばすように刷ります。※かぶせ刷りと同様、スキージの角度は65度くらいをキープ。そして3刷り目は、少し力加減を強めて、塗布したインクを下に落とすイメージで刷ります。 【 結果は… 】 3度刷りのおばけ かなり濃く発色しました!!実験をしながら「おおっ!」と声が出ましたよ~!標準スキージでここまで発色できるとは、驚きです。 【 注意点 】 ・フレームのズレに注意。片手でフレームを押さえながら刷るか、他の方に押さえてもらうと刷りやすいですよ。・刷った後、版はそっと持ち上げましょう!複数回刷りは生地にスクリーンが張り付きやすく、勢いよく持ち上げるとインクが剥がれて薄くなったり、表面が毛羽立ったりします。・3度刷りはインクがたっぷり落ちます!細い線や細かいデザインは潰れに注意です。 ④ 中間乾燥を入れて2度刷り こちらは、フレームホルダーを使用するなど、プリント位置が固定できる作業環境のみ実践できる刷り方!手間はかかりますが試す価値ありです。 HANDoの工房ではこちらのワイド印刷機を使って、版を固定しています 【 刷り方 】 スタンダードに1度刷りをしてから版を上げ、印刷面をドライヤーで乾燥させます。(この時、生地は動かさないでくださいね)乾いたら、版をおろしてもう一度上から刷ります。 【 結果は… 】 中間乾燥2度刷りのおばけ 濃くなりました◎しかもムラなく、非常にきれいな仕上がりです。 【 注意点 】 ・ドライヤーの風で生地が動かないように注意! 敷パネルにスプレーのりをすることがズレ防止につながります。・中間乾燥はしっかり乾かしましょう。インクが半乾きの状態だと2刷り目でスクリーンが生地に張り付いてしまい、失敗の原因に。 ・4つを比較! 4つを比較してみると… 並べてみると、「弱め3度刷り」と「中間乾燥」が特によく発色していますね。画像ではわかりづらいですが、実物はやや「中間乾燥」の方がパキッと発色しています。というのも、この方法はTシャツプリント業者さんも取り入れている方法なのです。 ただし、途中で版を持ち上げるので、版を固定できる印刷台などをお持ちの方限定。 持っていない方は、ぜひ「弱め3度刷り」を試してみてくださいね! ・「浮き」も大切! フレームの下に厚紙を挟み、生地と隙間を作っています スクリーンと生地が接した状態でプリントすると、版を持ち上げたときにインクも一緒に吸い上げてしまい、プリント面が欠けたり、発色が薄くなったりする可能性があります。 スクリーンと生地の理想の隙間は、3mm。 この隙間=「浮き」があることで、スキージを当てた後にスクリーンが張力によって自然に生地から離れ、キレイな仕上がりになります。 〈「浮き」に関する記事〉「浮き」は重要!版離れとは?浮かせ方は? ・まとめ いかがでしたでしょうか。今回は、是非実践していただきたい刷り方をお伝えいたしました。インク選びだけではなく、メッシュ選び、スキージ選び、そしてそれらツールの使い方次第で仕上がりは大きく変わります!みなさんもぜひ、試してみてくださいね。 ▶関連動画(公式)(公式YouTubeチャンネル)もぜひご覧ください! https://youtu.be/jd7__f1hklw?feature=shared 【公式】黒Tシャツにきれいにプリントするコツー印刷機を使って編ー https://youtu.be/mc_9wT4kKKw?feature=shared 【公式】黒Tシャツにきれいにプリントするコツー身近なもので編ー HANDoでは、シルクスクリーンを通してものつくりやみなさまの新しい一歩のサポートをしています。 シルクスクリーンのワークショップを運営してみたい!イベントでシルクスクリーンをやってみたい! など、シルクスクリーンにご興味をお持ちでしたら、ぜひ一度HANDoへご相談ください。シルクスクリーンのお役立ち情報「ものつくりLABO」やイベントレポートも随時更新しています。 >「ものつくりLABO」記事一覧 > イベントレポート一覧 > お問い合わせフォーム