シルクスクリーン”Tシャツくん”豆知識特集|コツやポイントのほか、意外な掃除や保管方法も。

手軽に自宅でシルクスクリーンが楽しめるキット「Tシャツくん」。
製版からプリントまで初めての方でも簡単にできることが特徴ですが、フレームや版をなんとなくそのまま保管していたり、とりあえず水洗いしていたりしませんか?
みなさんが普通にしていることでも案外道具を傷める原因となっている場合も…!
この記事では意外と知らないコツやポイント、お手入れ方法や保管方法についてまとめていきたいと思います。
(随時更新していますのでぜひぜひチェックしてみてくださいね!)
<目次>
コツ・ポイント編
①ハケは垂直に!|ピンホール(小さな穴)がぽつぽつ開いてしまう時
②原稿は真っ黒に!|こすっても絵柄がなかなか出てこない時
③スクリーンを張るときは「空気の通り道」をつくる
④ブラッシングの時は平行に!|フレーム内に水を入れない
⑤Tシャツくんインクは混色OK!
⑥スクリーンを張り直すときはネジ穴を塞ぐ
お手入れ・お掃除方法編
①フレームからスクリーンが取れない!|紫色の液、ベタベタになってない?
②スキージやヘラについたインクのお掃除も大事
③油性インクのお手入れは水ではダメ
④パネルの掃除にはのり落としクリーナー!
⑤水道でじゃぶじゃぶ洗いは禁止|スクリーンの目詰まり
⑥Tシャツくん本体のガラス面、汚れてない?
保管方法編
①フレームのネジは緩めよう|歪みの原因に!
②スクリーンは涼しい場所に|夏の車内は厳禁!
コツ・ポイント編
①ハケは垂直に!|ピンホール(小さな穴)がぽつぽつ開いてしまう時
製版の後、絵柄以外のところにぽつぽつと小さな穴が開いていることはありませんか?
その穴は「ピンホール」と呼ばれるもので、「ブラッシングのしすぎ」「ハケを垂直にもっていない」ことが主な原因です。
動画のように「ハケを垂直に持ち」「くるくると円を描くようにこする」のがポイント!
ハケを斜めにするとガシガシと毛が刺さりピンホールの原因に…
また、長時間のブラッシングもピンホールや絵柄以外が崩れる原因となります。
どうしても絵柄が出にくい、たくさんこすらないと絵柄が出てこない!という方は「デザインの黒さ」に原因があるかも?
ということで次はデザインづくりのポイントです!
②原稿は真っ黒に!|こすっても絵柄がなかなか出てこない時
長時間こするとピンホールの原因に!?でもそんなにすぐ絵柄出ないよ…たくさんこすらないとなかなか出てこない…という方は「デザインの黒さ」に原因があるかも。
「Tシャツくん」はUVライト(紫外線)でスクリーン(に塗ってある紫色の感光液)を硬化させます。
絵柄の部分だけライトが当たらないようにすることで版が完成するのです!
では、紫外線を一番防ぐ色はというと…やっぱり「黒」!

この黒は濃ければ濃いほど紫外線を防ぐことができるので、デザインはどこからどう見ても黒、とにかく真っ黒!に作ることがポイント。
illustratorやPhotoshopなどをお使いの方はK100%もしくはリッチブラックに、手描きの方は油性マジックペンで塗りつぶし、光に透かしたときに向こうが透けないくらい真っ黒にすると◎

また、デザインを印刷するときは必ず専用原稿用紙を使いましょう。
なんとなく普通のコピー用紙でもいけそうじゃない?と思いがちなのですが、見た目では分からない「紫外線を通す量の違い」が大きな影響を及ぼすのです…(私も節約節約♪と家にあった紙しかもリサイクル用紙を使ってしまい失敗した一人です…)
ちなみに
インクジェットプリンターでプリントする方は「インクジェット専用原稿用紙」を、
トナー・レーザープリンター(コピー機)でプリントする方、手描きの方は「手描き・コピー専用原稿用紙」をお使いくださいね。
③スクリーンを張るときは「空気の通り道」をつくる

フレームにスクリーンを張るとき、机にベタ置きしている方…実は多いのではないでしょうか。
でも実はそれ、スクリーンをピンと張れない原因かも!
フレームを机に置くときはまず内枠(下側の枠)を少しだけはみ出して置きましょう。
そこへスクリーンを乗せて外枠(上側の枠)をバシッとはめます。
そうすることで、空気が逃げる道ができ、ピンと張ることができるのです!
これをしないまま普通に机の上で張ると、たわんたわん、だるんだるんになってしまうことも多いのでぜひ注意していただきたいポイントです◎
④ブラッシングの時は平行に!|フレーム内に水を入れない

ブラッシングをするときはとにかくフレームを濡らさないことがポイント。
フレームの間に挟まっているスクリーンは紫外線が当たっていません。
ということは…まだ感光液が水に溶けてしまう可能性がある!
できるだけ平行に持ち、絵柄だけを濡らすように心がけましょう。
フレーム内が濡れてしまうと、プリントしている時に、思わぬところが紫色の液で汚れてしまったり、最後にスクリーンを取る時に大変面倒な事態に…
⑤Tシャツくんインクは混色OK!

Tシャツくんのインクは同じ種類同士なら色混ぜができます!
(リッチ同士、プレーン同士…など、水性油性ともに同じ種類のインクに限ります。)
同じ種類以外を混ぜてしまうと各インクの特性が失われてしまう場合があるので、必ず同じ種類同士で混ぜましょう。
オリジナルの色に名前をつけてみるのも面白いですよ♪
⑥スクリーンを張り直すときはネジ穴を塞ぐ


フレームから一度外したスクリーンをもう一度使いたいときは、ネジであいてしまった穴をマスキングテープで塞ぎましょう。
これをしないとスクリーンの張りが弱くなってしまい、うまくプリントできない場合があります。
(どんどん穴が大きくなってだるんだるんになってしまいます!)
二度目、三度目、と張り直したいときは、マスキングテープをはがして、再度新しいマスキングテープで穴を塞ぎましょう。
お手入れ・お掃除方法編
①フレームからスクリーンが取れない!|紫色の液、ベタベタになってない?
フレームからスクリーンを外すとき、なかなか取れない時はありませんか?
べりべりっと剥がすようにしてスクリーンを取っているという方は要注意!
ブラッシングの際にフレーム内に水が流れ込んで、中で感光液が溶けているかも。

こんなふうにならないためには、先ほどご紹介したコツの④ブラッシングの時は平行に!|フレーム内に水を入れないことが大事なのですが、水が入ってしまった…!という場合は気づいたらすぐに「お湯で洗う」ことで綺麗に落とすことができます!
紫色の液は紫外線で硬化するので、スクリーンを外してすぐであれば簡単に落ちます◎
ただ、太陽の当たる窓の近くに置いていたり、もうかなり前についてしまったものに関しては残念ながら落とすことができません。
使用するのに問題はありませんが、ツールは綺麗に使っていきたい!という方はブラッシングの時に気を付けてみましょう。
②スキージやヘラについたインクのお掃除も大事


スキージやヘラについてしまうインク。
綺麗に取っておかないと、次の色に混ざってしまった!なんてことも。
水性インクはお水でお手入れができるので、使った後は洗ってしまいましょう。
大事に使って道具は長持ちさせましょうね♪
③油性インクのお手入れは水ではダメ

水性インクを使った後はスキージもフレームも水洗いでOK。
でも、油性インクの場合は水洗い厳禁!
油性インクとマルチインクには「ふきとり&うすめ液」、
ナイロンインクには「ナイロンインク専用溶液」を使ってのお手入れが必要。
スキージやヘラ、フレームなどについたインクの拭き取りのほか、まだ使用するスクリーンの場合はスクリーン上のインクのお掃除にもこれらを使用します。
④パネルの掃除にはのり落としクリーナー!

Tシャツくんのパネル…こんなふうにTシャツの繊維やインク写りで汚れてしまったりしませんか?
スプレーのりを吹き付けるためどうしても繊維がくっついてしまったり、薄い生地に印刷した際にはパネルにまでインクが写ってしまった…!なんてことも。
そんなときは…

市販ののり落としクリーナーがおすすめ!
ふきとり&うすめ液をお持ちの方はもちろんそれでもOKですが、ちょっと溶剤っぽいにおいが苦手…という方はぜひシール落とし、のり落としクリーナーを使ってみてください。

オレンジのような柑橘の香りなので使いやすく、汚れもピカピカに!
最後は水拭きと乾拭きもして、印刷するTシャツなどに香りが移らないようにしましょうね。
⑤水道でじゃぶじゃぶ洗いは禁止|スクリーンの目詰まり

Tシャツくんのスクリーン、フレームに張ったまま水道でじゃぶじゃぶ洗っている方いませんか?
それダメ、ぜったい!
フレーム内に水を入れてしまうとどうなるか…は④ブラッシングの時は平行に!|フレーム内に水を入れないで説明しましたね。
ということはもちろん水で洗うのもダメ。
プリント中に目詰まりが気になってきたときはスクリーンの裏面(インクを乗せない面)から濡れたティッシュでゴシゴシと拭きましょう。そのあと乾いたティッシュで拭いて軽く乾かせばOK!
Tシャツくんの正しいお手入れ方法は動画の後半でも説明しています!
また、目詰まりしにくいインクとしてプレーンタイプやソフトタイプも2022年9月より新たなラインナップとして登場しています!あわせてチェックしてみてくださいね。
⑥Tシャツくん本体のガラス面、汚れてない?

意外と見落としがちなのがTシャツくん本体のガラス面。
製版したときに、デザイン以外の箇所に穴があいてしまったりする方は要チェック!
インクや糸くずなど、小さなゴミが露光に影響を及ぼしてしまうことも。
ガラス面は定期的にきれいに拭いておくのがおすすめですよ。
保管方法編
①フレームのネジは緩めよう|歪みの原因に!

すぐに使うから、とスクリーンを張ったまま保管している方もいるはず。
スクリーンを張ったままでももちろんOKですが、正しい方法で保管しないとフレームが歪む原因に。
Tシャツくんのフレームはピンと、テンションが高く張れるような特殊フレーム。
そのため、ギチギチにキツくスクリーンを張ったままにしておくと内枠が歪んでしまう可能性が…!
歪んでしまうと、次にスクリーンを張った時にシワができてしまうこともあるので、スクリーンを張ったままにするときは必ずネジを緩めて保管しましょう!
もしくは、一旦フレームから外し、クリアファイルなどに保管しておくのもおすすめです。
その場合はネジで開いた穴をマスキングテープで塞いでから使いましょう!
②スクリーンは涼しい場所に|夏の車内は厳禁!

Tシャツくんのスクリーン、みなさんどこに保管してますか?
車で買いに行ったまま、車内に忘れちゃった…!という方は要注意!
実はTシャツくんのスクリーンは高温多湿が苦手。
特に、スクリーンに塗られている感光液は長時間暑い場所に置いておくと劣化する危険性もあるんです。
夏場の窓の近くや、車内のように灼熱地獄となるような場所を避けての保管をおすすめします。
まとめ
Tシャツくんについての豆知識をまとめてみました。
随時更新中なのでぜひ保存してチェックしてみてくださいね!
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スーパーのレジ袋にシルクスクリーン印刷ってできる?-ポリ袋への印刷に挑戦!‐
ビニール袋にシルクスクリーン印刷 スーパーやコンビニなど多くの場所で使われるレジ袋(ポリ袋)ですが、これにシルクスクリーン印刷ってできるの?という疑問を解決すべく、今回も実験してみました!Tシャツくんのインクでポリ袋に印刷できたっけ…と思った方、ぜひこの記事を参考にしてみてくださいね。 そもそもレジ袋って何の素材? 一般的にはポリエチレンやポリプロピレンで作られていることが多いそう。そこからさらに低密度ポリエチレンと高密度ポリエチレンに分けられて…と調べてみるとなかなか専門的な話になっていってしまったので、今回はより一般的にレジ袋に使われているという高密度ポリエチレンにプリントしていきたいと思います! 使用するTシャツくんインクは5種類 ①水性シルクスクリーンインク リッチ Tシャツくん 水性シルクスクリーンインク「リッチ」くろ まず一つ目のエントリーはスタンダードなインクのひとつ「リッチ」。綿や綿ポリ素材、紙などに印刷できるインクで、濃色素材にも発色しやすいのが特徴のインクです。なんとなく剥がれてしまいそうな気がしますがどうなるか… ②水性シルクスクリーンインク ウレタン Tシャツくん 水性シルクスクリーンインク「ウレタン」くろ 2つ目に使用するインクはポリエステル生地にプリントできる「ウレタン」。ポリエステル100%のドライTシャツなどによく使われるインクで、伸縮性があるので生地と一緒に伸びやすいのが特徴です。リッチよりは定着してほしい…! ③水性シルクスクリーンインク「撥水」 Tシャツくん 水性シルクスクリーンインク「撥水」くろ 3つ目のインクは水性でありながら撥水加工生地にプリントできる「撥水」インク。撥水加工がされているジャンパーなどに印刷できるのが特徴です。今までは撥水生地には油性のナイロンインクのみでしたが、環境に優しく臭いも少ないこのインクはかなりおすすめです。話がそれましたが…なんとなくポリエチレンにもそこそこ定着するのでは?という期待がもてます。 ④油性ナイロンインク Tシャツくん 油性ナイロンインク くろ 4つ目からは油性インクになります。油性ナイロンインクは撥水加工生地や合皮などにプリントできるインクです。ただ、臭いがかなりキツイので必ず換気をしながら使用してくださいね。(長時間の使用は避けた方がおすすめです…)また、油性なので使用したスキージやヘラ、版のお掃除はナイロンインク専用溶液で行います。水洗いは禁止。 ⑤油性インク Tシャツくん 油性インク くろ 5つ目は通常の油性インク。金属やプラスチックなどのかたいものに印刷するのに向いているインクです。こちらも油性なのでお手入れやお掃除にはふきとり&うすめ液という専用の溶剤を使用してくださいね。 実際にレジ袋に印刷してみた結果は? Tシャツくんシルクスクリーンインクでレジ袋に印刷 なぜ3つしか撮っていないのか…それは単純に撮り忘れたからです…お許しください…とはいえ印刷はどれもうまくいきました!⑤の油性インクのみちょっとツヤっぽくテカテカした仕上がりになりましたが、ほかのインクは印をつけておかないとどれがどれか分からなくなるほど。アップで見てみると… Tシャツくんシルクスクリーンインクでレジ袋に印刷 30分ほど乾かしてみた感じですが、ほとんどこのような質感、仕上がりになりました。特にガリガリと引っ掻いたりしなければこのままでも問題なく使えそうですが、実際に使用するにあたってはやっぱり多少の扱いには耐えてほしいところ。ということで、ここから約24時間ほど完全に乾燥させてから触ってみたいと思います。 ①水性シルクスクリーンインク リッチ Tシャツくん水性シルクスクリーンインク「リッチ」でレジ袋に印刷 こちらは引っ掻くと剥がれてしまいました。やはり水性インクで定着は難しいのか… ②水性シルクスクリーンインク ウレタン Tシャツくん水性シルクスクリーンインク「ウレタン」でレジ袋に印刷 ウレタンインクも定着せず…ただ、リッチとは異なり、ぺろんとシールのように綺麗に剥がれていきました。この特性、何かに活かせるかもしれない…?(それゆえかAをまるっと剥がして持ち去った某スタッフも) ③水性シルクスクリーンインク 撥水 Tシャツくん水性シルクスクリーンインク「撥水」でレジ袋に印刷 水性にしては頑張ってくれているのではないでしょうか…!とはいえずっとガリガリ引っ掻いていると剥がれてしまう感じはあるので、完全な定着とは言えないですね… ④油性ナイロンインク Tシャツくん油性ナイロンインクでレジ袋に印刷 これはなかなか良いのではないでしょうか!剥がそうという意思をもってガリガリするとやはりポロポロと取れてきてしまいますが、さすが油性というだけあってかなり頑張ってくれています。(ただ本当に臭いがキツイので取り扱いには十分注意してくださいね) ⑤油性インク Tシャツくん油性インクでレジ袋に印刷 なんと…こちらの油性インクは全く歯が立たず…やはり通常の用途が金属などの「かたいもの」に定着するインクなのでやわらかいものに印刷するとパキパキと割れてしまいました。 結局Tシャツくんインクでポリエチレンのレジ袋に印刷ってできるの? 基本的にやっぱり完全な定着はしない!という結果に。その中でも一番可能性があるインクは油性ナイロンインクでした。また、よく調べてみると「ポリエチレン」や「シリコン」などに完全定着するシルクスクリーンインクは業務用の特殊なインクのみ、とのこと。レジ袋はとっても身近なものですが、日常的に扱えるインクでの印刷は難しいようです。 用途によっては水性インクでも◎ たとえば、ポリエチレン素材のものにプリントして作品として飾っておく、など実用的に扱うものでない場合はスタンダードな水性シルクスクリーンインク「リッチ」でも印刷ができそうです。紙ではない素材にプリントしたい、飾って楽しみたい、という場合はぜひ挑戦してみてくださいね。 まとめ ・ポリエチレン素材のレジ袋に完全に定着させるインクは業務用の特殊なインクだけ・Tシャツくんインクで完全に定着させることは難しい・飾って楽しむなど用途によっては水性インクでも印刷できるポリエチレン素材ってTシャツくんインクで印刷できたっけ?と思ったときは、ぜひこの記事を思い出してくださいね。