おぎこラボ〜写真をシルクスクリーンで!編②〜

前回の続き、製版〜プリントまで!原稿の作り方は一つ前の投稿をチェック?✨
【失敗しないコツ】 |
原稿を剝がしたら両面を濡らします。
フレームの隙間に水が入らないように絵柄の部分だけ濡らしてね!
ハケでくるくる擦ると・・・
だんだん絵柄が見えてきた!


両面をティッシュで拭いてドライヤーで乾かせば完成!


いざインクを乗せて刷ります・・・が、
乗せる場所が狭いのでスキージの方にインクを盛ります(これ裏技!)

置いて、両手で刷ります。
下へゴリゴリと押しつけるように!(なでるように、ではなく力強く!!)
付属の樹脂スキージよりウレタンスキージの方が紙印刷にはベスト◎

おお~!
綺麗にプリントできてる!


せっかくなので違う色でも刷ってみました。
皆さんもぜひお試しあれ~!

こんなことはできる?これ教えてほしい!などなどご質問やご意見も募集中!
コメントやDMでお気軽にお声掛けくださいね☀️
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シルクスクリーン 多色刷りの位置合わせのコツをご紹介!~②トンボ編~
2色刷りをしたロゴマーク 前回の記事では、シルクスクリーンの多色刷りの位置合わせコツとして、クリアファイルを使った方法をご紹介しました。 https://www.hando-horizon.com/labo/10058 ただし、以下のような条件下には適していないという点もお伝えしました。 ・版を固定できない環境・厚手の素材に刷るとき・クリアファイルよりも大きいものに刷るとき例:大人用のTシャツ、トレーナー、マチの付いた袋物(バッグ、巾着)、など そこで、今回は上記の条件でもできる、〈トンボ〉を使った位置合わせの方法をご紹介します。 トンボで位置合わせをする方法 必要な道具 通常のシルクスクリーンの道具と、〈透明のセロハンテープ〉をご用意ください。 〈STEP1〉多色刷り用のトンボ入り原稿を作る まずは、色ごとの原稿を用意します。ここでのポイントは、版を重ねるときの目印として、データごとに「トンボ」を入れること!トンボを重ねて1色ずつ印刷をすることで、デザインが完成されます。 トンボを入れるうえで、注意点が3つ! ① トンボは各データ同じ位置、同じ形状、同じサイズで入れてください。 ② トンボは、データの四隅または上部分だけでOKです。(センタートンボも不要) ③ デザインから1~2㎝ほど余白を開けて配置してください。 今回は、こちらの2版のデータを用意しました。下画像の〈版1〉と〈版2〉を2色刷りして、「仕上がりイメージ」のデザインを作っていきます。 Tシャツくんのミドルフレームに、上下に配置をして製版しました。トンボも一緒に製版してくださいね。 1枚のスクリーンにまとめて配置する場合、しっかりと間隔をあけると刷りやすくなりますよ。 このようなレイアウトで製版しました またこのときに、トンボ付きの仕上がりイメージを、印刷する素材の数量分、原寸コピーをしておいてください。(STEP2で使用します!) 〈STEP2〉印刷する位置を決める 次に、STEP1で原寸コピーした仕上がりイメージを使って印刷する位置を決めていきます。 印刷をする位置を決めていきます 位置が決まったら、画像のようにマスキングテープで貼り付けてからトンボ部分だけを残して他の部分を切り落とします。 位置が決まったら、テープで固定 トンボだけ残します 印刷する素材がいくつかある場合は、あらかじめすべてに貼っておくとスムーズです。 〈STEP3〉版のトンボにセロハンテープを貼る スクリーン上のトンボの穴を、裏表両面からセロハンテープでふさぎます。こうすることで、インクが通るのを防ぐだけでなく、スクリーンの下が透けて見えるのでトンボの重なり具合が確認しやすくなります! マスキングテープでも代用できますが、やはり「透けて見える」という点でセロハンテープがおすすめです。 インクが通らないように、セロテープ隠す トンボ四か所をセロハンテープで隠しました ここまで準備ができれば、あとは簡単に刷ることができますよ! 〈STEP4〉1色目の印刷 印刷する素材に中敷きをセットしてから、1色目を刷っていきましょう。 素材に貼り付けたトンボに重ねるようにして版を置きます。 セロハンテープが透明だから、素材に貼ったトンボが透けて見えます 位置が固定できたら、インクを乗せて1色目を印刷します。たくさん刷る場合は、セロハンテープの透明度をキープしたいのでなるべくセロハンテープの上を避けてインクを置いてくださいね。 インクを置いて、刷って、ゆっくり版を持ち上げましょう できました!ここで、素材に貼っているトンボをうっかり剥がさないよう要注意です!最後の印刷が終わるまで貼ったままにしておきましょう。 そして2色目に移るまえに、版の掃除もお忘れなく! 〈STEP5〉2色目の印刷 1色目に印刷したインクがしっかり乾いたら、2色目にいきましょう! やり方は1色目と同様。まずはトンボを重ねて印刷する位置を固定します。 2色目の位置合わせはこんな感じ 位置合わせができたら、版にインクを乗せて、印刷していきます。 インクを置いて、刷って、ゆっくり版を持ち上げましょう 2色刷り、出来上がり! どうしょう!ズレることなく、きれいに重なりました!3色以上刷る場合も、同じ工程で刷ってくださいね。 最後に、素材に貼っていたトンボを剥がしてからしっかりと乾かして完成!布地の場合はアイロンをするとより定着します。 セロハンテープについたインクは拭き取れる 万が一セロハンテープの上にインクが付いてしまってもティッシュや布で簡単に拭き取ることができます。 時間がたって乾いてしまった場合は、水で濡らした布で拭き取ればOK。 セロハンテープについたインクは拭き取れます まとめ クリアファイル編とは違い、原稿のつくり方がポイントになるトンボ編、いかがでしたか? フレームを固定する道具がないときや、スウェットなど厚めの素材に刷るときにはとても便利な方法です。 印刷する状況によって、やりやすい方法をえらんでくださいね。 多色刷りはどうしても手間と時間がかかりますが、そのぶん完成したときの感動はひとしお! 慣れてきたら色パターンを変えてみたり、あえて少しズラすことで味を出してみたり、手刷りならではの良さを楽しんでください!▶〈トンボを使った位置合わせ〉方法はYouTubeで動画編も公開中!
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シルクスクリーン 厚手の帆布生地にきれいにプリントする4つのコツ!
シルクスクリーンプリントの中でも難易度高め?!な、帆布生地(キャンバス地)へのプリント。 生地が堅く水分を通しにくい性質があるため、手刷りプリントはカスレやすいという難点があります。苦戦される方も多いのではないでしょうか? そこで今回は、帆布生地にきれいにプリントする方法を実験形式で伝授いたします! ポイントは ①「段差」をなくす②「スキージ」を変えてみる③「メッシュ」を変えてみる④ “浮き”をつくる の4つ。それではいってみましょう~! ◎目次・実験で使った帆布生地①「段差」をなくす②「スキージ」を変えてみる┗ (1) 標準スキージ┗ (2) ウレタンスキージ③「メッシュ」を変えてみる┗ (1) 120メッシュ、80メッシュでテスト┗ (2) 80メッシュの注意点④“浮き”をつくる・まとめ 実験で使った帆布生地 実験で使用した8号の帆布カットクロス 実験では、8号の帆布生地(カットクロス)を使用しました。 帆布には1号~11号までの号数があり、号数が小さいほど「厚い」生地となります。 今回使用した8号はハリがあり型崩れしにくいタイプです。 ①「段差」をなくす 印刷面の段差をなくし、フラットな状態に保つことはとても大切なポイントです!段差・凹凸差があると、印刷ムラやカスレの原因に。特に帆布生地は段差が厚くなりがちなので注意が必要です。 NG:段差やしわがある状態 OK:フラットな状態 段差がある位置に印刷したい場合、中敷きを使って段差を解消しましょう。下の画像では、トートバッグの底マチの形に合わせてパネル1枚と厚紙をマチの厚み分重ねて、中敷きを作りました。こうすることで、凹凸を解消しフラットな面を作ることができます。 底マチの形に合わせて中敷きを作りました 凹み部分が底マチの段差を解消します。 ②「スキージ」を変えてみる スキージを変えることでも仕上がりに違いが出ます。 それぞれのスキージの特長と選び方については、こちらの記事を参考にしてみてくださいね。 https://www.hando-horizon.com/labo/10361 通常、厚手生地へのプリントは「ウレタンスキージ」をオススメしていますが、帆布の場合はどうでしょうか?標準スキージとウレタンスキージで、実際に刷ってみました! (1) 標準スキージ 標準スキージは、プラスチック素材でできていて、低価格で購入できるのが魅力。初心者でも扱いやすい一方で、堅い素材や厚い生地へのプリントは難しい場合があります。厚手帆布生地はどうでしょうか?1回刷り、2回刷りの仕上がりを見てみましょう! 【標準スキージ】1回刷り:全体 【標準スキージ】2回刷り:全体 【標準スキージ】1回刷りは擦れが!:拡大 【標準スキージ】こちらも1回刷りは擦れ:拡大 1回刷りでは全体的にカスレが発生してしましました!!特にベタのデザインは広範囲にカスレていて、目立っています。標準スキージの場合は「2回刷り」がよさそうです◎ (2) ウレタンスキージ 続いて、ウレタンゴムでできたウレタンスキージでテスト。やや上級者向けのスキージですが、パワーはピカイチ。ゴムに弾力があるので、堅く厚い素材にも相性がいいです。こちらも、1回刷り、2回刷りをそれぞれ見てみましょう。 【ウレタンスキージ】1回刷り:全体 【ウレタンスキージ】2回刷り:全体 【ウレタンスキージ】1回刷りできれいに:拡大 【ウレタンスキージ】2回刷りは線が太りました:拡大 1回刷りでも問題なく、とてもキレイに刷れました! 2回刷りは線が太ったり抜き部分が潰れ気味になったりするので、ウレタンスキージを使う場合は1回刷りが良さそうです。 【結論】・ 標準スキージ:1回だと擦れる。2回刷りがオススメ。・ ウレタンスキージ:1回刷りで十分な仕上がり◎2回刷りは若干デザインが潰れるかも。 ③メッシュを変えてみる Tシャツくんのスクリーンは、120メッシュ80メッシュ60メッシュ230メッシュの4種類を扱っています。 120メッシュを標準スクリーンとご案内していますが、インクが染みこみづらい厚手の生地へのプリントは網目が大きい80メッシュをオススメします。 メッシュの違いと選び方はこちらの記事で解説しています! https://www.hando-horizon.com/labo/4276 帆布生地の場合、メッシュの違いでどのような差が出るか実験してみました! (1) 120メッシュ、80メッシュでテスト ウレタンスキージを使って、それぞれ1回刷りした結果がこちら。 120メッシュで1回刷り 80メッシュで1回刷り 一見どちらもキレイにプリント出来ているように見えますが、120メッシュの方をよく見てみると… 120メッシュ1回刷り 拡大① 120メッシュ1回刷り 拡大② 部分的にカスレているのがわかります。 一方80メッシュは、カスレやムラなく均一に仕上がりました。 (2) 80メッシュの注意点 80メッシュは網目が大きいため、デザインによってはエッジのがたつきが出てしまうことがあります。(特に紙のように滑らかな素材は目立ちます。)基本的には、シンプルで大きい図案が適しています。 ただし、厚手の帆布のように表面の凹凸が粗いとそこまでがたつきが目立たずインクもしっかりと塗布できるため、80メッシュがオススメです。 80メッシュでもがたつきは目立ちません 【結論】厚手の帆布生地には80メッシュがオススメ。120メッシュは部分的にカスレてしまうかも。 ④“浮き”をつくる “浮き”とは、印刷したい素材と版の隙間(3mm程度)のこと。 シルクスクリーンにおいて“浮き”は非常に重要で、きれいな印刷には欠かせないポイントです。 “浮き”があることにより、スキージが通過した後に版が印刷素材から離れ(これを「版離れ」と言います)、その反発力でインクを均一に引き上げ、美しい印刷面になります。たかが3mm、されど3mm! たとえば帆布のお弁当バッグ。版のフレームよりもサイズが小さく厚みもあるので、版と素材がべったりと密着してしまいますよね。 浮きがなく、版と印刷する素材が密着している状態 このような場合には、フレームの四隅に厚紙などを敷いて適度な高さを作ってみましょう!素材と版の間に“浮き”が生まれ、刷りやすくなります。下の画像では、コルク素材のコースターを使いました。 フレームの四隅にコースターを置いて高さを出しました まとめ いかがでしたでしょうか?上記4つのコツをいずれか実践いただくだけでも、キレイなプリントが期待できますよ!ぜひ参考にしてみてくださいね。 ◆ご紹介した商品・80メッシュ、120メッシュ商品を見る ・スキージ各種商品を見る HANDoでは、シルクスクリーンを通してものつくりやみなさまの新しい一歩のサポートをしています。 シルクスクリーンのワークショップを運営してみたい!イベントでシルクスクリーンをやってみたい! など、シルクスクリーンにご興味をお持ちでしたら、ぜひ一度HANDoへご相談ください。 シルクスクリーンのお役立ち情報「ものつくりLABO」やイベントレポートも随時更新しています。 > 「ものつくりLABO」記事一覧 > イベントレポート一覧 > お問い合わせフォーム