シルクスクリーン・120/80メッシュ&トリミング転写 Tシャツプリント 比較 ロゴ編

スタッフの比較実験シリーズ第一弾!
プリント方法いろいろ比較第一弾「ロゴをプリントするなら?」編です!
ロゴTシャツやロゴトートを作ってみたいけど、どんなプリント方法が良いんだろう…なんて方のために、今回はTシャツを使ってロゴをプリントするときにオススメの方法を4つご紹介いたします!
①シルクスクリーン印刷・スクリーン120メッシュ・1色刷り

シルクスクリーンプリントの最もスタンダードな方法はこれ!スクリーン選びで迷ったときは、まず標準の120メッシュを選んでくださいね。
メッシュの粗さで下に落ちるインクの量が変わりますが、特別な事情がなければスタンダードな120メッシュを選べば◎
メッシュの粗さによる印刷の違いを詳しく見たい方はこちらの記事をご覧ください。
シルクスクリーンのメッシュの粗さによる違い「メッシュとは?」~おぎこラボ
https://www.hando-horizon.com/labo/4276
【こんな時にオススメ!】
・1枚ずつ色を変えてプリントしたい
(インクを変えれば1枚のスクリーンで何度も色替えできます◎)
・同じ色でたくさんプリントしたい
・手作りの良さやかすれも楽しみたい
・洗濯しても色が落ちないプリントが良い
②シルクスクリーン印刷・スクリーン80メッシュ・1色刷り(金インク)

ラメが入った金・銀インクはインクが目詰まりしやすいので、少しメッシュが粗い80メッシュを使用します!
120メッシュでもプリントできないことはないのですが、スクリーンの目にラメが詰まってインクが十分に落ちず、「あんまりキラキラしてない…」「すぐに目詰まりしてしまった!」なんてこともあるので、おすすめはしていません。
80メッシュなど、少し目の粗いスクリーンを使うと落ちるインクの量が増えるので、黒Tシャツなど濃い色の布地で白インクの発色を良くさせたい!というときにも80メッシュが有効です◎
メッシュの選び方としては、このようにラメが入っている場合や、濃い色の布地に白などの薄い色でしっかり発色させたい場合は少し粗めのメッシュを選ぶ、など使い分けられるとベストです!
【こんな時にオススメ!】
・キラキラのラメが入ったインクできれいにプリントしたい
・1枚ずつインクの色を変えてプリントしたい
・同じ色でたくさんプリントしたい
・手作りの良さやかすれも楽しみたい
・洗濯しても色が落ちないプリントが良い
③シルクスクリーン印刷・スクリーン120メッシュ・マーブル印刷



シルクスクリーンは1色刷りしかできないんでしょ?という方へ!
いえいえ!複数の色のインクをランダムにちょんちょんと乗せてマーブルにすることだってできるんです!全く同じ柄は2つとない一期一会の楽しみ方ができちゃいますよ。
【こんな時にオススメ!】
・一期一会の色の混ざりを楽しみたい
・手作りの良さやかすれも楽しみたい
・1色刷りだけではなくちょっと冒険したい
・洗濯しても色が落ちないプリントが良い
マーブルプリントしてみたいけど…「インクは1色しか持ってないよ!」「3色4色やりたいけど、インクを買っても使い切れない…余っちゃうし…」そんな方は、ぜひHANDo吉祥寺へご来館ください!HANDoはインクが約30色使い放題です!
東京・吉祥寺でシルクスクリーン体験~手ぶらでできる体験コース&ワークショップ~
https://www.hando-horizon.com/labo/4600
④トリミング転写

そして最後はトリミング転写!
フルカラーでロゴを印刷したい!という方はぜひトリミング転写を試してみてください!
【こんな時にオススメ!】
・フルカラーでプリントしたい
・自分のデザインの色などをそのまま表現したい
・簡単に高クオリティなものを作りたい
・自宅ではできない体験をしたい
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「トリミング転写ってなに?」って方。トリミング転写とは、絵柄の部分だけが転写できる転写紙のこと。もう少し詳しく…
①トリミング転写にレーザーカラープリンター(トナープリンター)でロゴなどフルカラーのイラストを鏡像でプリントする
②のりシート(トリミングシート)と①の転写紙を重ねてヒートプレス機でプレスする
③熱いうちに剥がすと絵柄(インクが乗っている部分)にだけのりがつく
④③をTシャツにヒートプレス機で転写する
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※2022年5月現在、施設で転写紙の販売はしておりません。事前にHANDo WEBSHOP(https://www.webshop.hando-horizon.com/)でご購入の上ご来館くださいませ。
「ヒートプレス機なんて持ってない!」「なんだか手順だけ見ると難しそう…」という方も大丈夫。HANDo吉祥寺では業務用のヒートプレス機だって使えちゃうんです!使い方もスタッフがしっかりお教えしますのでご安心くださいね。
自動ヒートプレス機「TP700A」についてはこちらをご覧ください。
https://www.hando-horizon.com/fukugyo/tensyashi/press_machine/

トリミング転写紙は毎年お手伝いさせていただいている「TEDxYouth@Tokyo」のTシャツ制作でも大活躍!作業の流れなど分かりやすくまとまっています。ぜひ見てみてください♪
シルクスクリーン・120/80メッシュ&トリミング転写 Tシャツプリント 比較 ロゴ編のまとめ
いかがでしたか?
ロゴTシャツ作りたいな~なんてときはぜひ一度HANDo吉祥寺で試してみてくださいね!
東京・吉祥寺でシルクスクリーン体験~手ぶらでできる体験コース&ワークショップ~
https://www.hando-horizon.com/labo/4600
HANDo吉祥寺はシルクスクリーンプリントがメインの工房ですが、業務用のヒートプレス機での転写や専用プリンターで布に直接プリントなどもできるものつくり施設。
みなさんがきっと楽しく作業できるような空間になっています。緊急事態宣言延長が決定し、みなさんにお会いするのは少し先になってしまいますが、営業再開の際はぜひ色々なプリント方法を試してみてくださいね!現在は通常通り、10時~16時、木曜・金曜と第二&第四土曜に営業しております。
※2025年3月現在、火・木・金曜日(祝・休業期間を除く)に営業中です。
>>ご予約については<こちら>をご覧ください。
(見学だけなら平日毎日受付中!気軽にふらっと立ち寄ってくださいね!)
次回は「写真をプリントするなら?」をご紹介予定。
そんなこともできたんだ!と思っていただけるような内容にしたいと思っていますので、みなさんぜひお楽しみに~!
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シルクスクリーンとは?やり方や必要なもの、印刷手順や体験できる場所を紹介
シルクスクリーンとは シルクスクリーンとは孔版印刷の一種で、メッシュ(網の目)状のスクリーン(版)にインクを通過させる孔(あな)をあけて印刷する技法です。現在はテトロンやポリエステルでつくられていますが、昔はこのスクリーンに絹(シルク)を使っていたという歴史上の理由から、シルクスクリーン、シルクスクリーン印刷、シルクスクリーンプリント、シルクプリントなどと呼ばれています。 シルクスクリーンってどうやるの?必要なものや手順を紹介 <必要な道具と材料> シルクスクリーンの道具一覧 ・スクリーン版・インク・スキージ・ヘラ・スプレーのり・プリント用のパネル(中敷き)・ティッシュ・水を入れたコップ・Tシャツなど刷る素材・ドライヤー(・アイロン) 「スクリーン版」はTシャツくんを使って自分で作るパターンと、製版サービス「ロゴスル」を使って製版済みのスクリーン版をご自宅へお届けするパターンが選べます!「Tシャツくん」がおすすめの方・版づくりから楽しみたいこだわり派さん・自分の手でつくることをストーリーとして大事にしたい方「シルクスクリーン製版サービスロゴスル」がおすすめの方・シルクスクリーンを試してみたい初心者さん・プリント作業に集中したい方それぞれの詳細は下記ページもしくは記事の後半でご紹介しています! Tシャツくんhttps://www.webshop.hando-horizon.com/SHOP/101390016.html シルクスクリーン製版サービス「ロゴスル」https://www.webshop.hando-horizon.com/SHOP/361540/list.html <印刷できるものとインクの種類> Tシャツくんシルクスクリーンインクは水性から油性まで種類豊富!綿素材はもちろん、ポリエステルやナイロン、撥水生地にプリントできるインクのほか、ガラスやプラスチックに印刷できるインクも。 Tシャツくんシルクスクリーンインク ソフト・プレーン・リッチの比較 Tシャツくんでスタンダードなインクは「プレーン」「リッチ」「ソフト」の3種類。誰でも扱いやすく目詰まりしにくいプレーン、目詰まりしやすいけど濃色生地にもよく発色するリッチ、濃色生地には発色しないけど目詰まりしにくくサラッとした仕上がりになるソフト。用途やお好みでぜひ使い分けてみてくださいね。 Tシャツくん 水性 シルクスクリーンインク 素材対応表 NEW!エコな詰め替えタイプも出ました! Tシャツくんシルクスクリーンインク「プレーン」にエコな詰め替えタイプも新登場!お手持ちの容器を繰り返し使うことができ、ゴミもコンパクトなのが嬉しいポイント。 Tシャツくんシルクスクリーンインク プレーン500gオトクな詰め替えタイプはこちら Tシャツくん シルクスクリーンインク全種ご紹介!水性・油性の違いも。 <シルクスクリーンのやり方・印刷手順> ①中敷きを入れる。 ②刷りたい位置に版を置く。 ③絵柄の上部にインクを乗せる。 パネルを入れる 版を置く インクを乗せる ④スキージで刷る。 ⑤版を持ち上げて… ⑥乾いたら完成! スキージで刷る 版を上げる 完成! シルクスクリーンの特徴・メリット ①自宅でも手軽に始められる シルクスクリーンは何か大きな業務用の機械だったり、作業場のような場所がないとできない…なんてことはありません!道具さえ揃えてしまえば皆さんのご自宅でも簡単に始めることができますよ♪ ②自分でオリジナルのTシャツや年賀状が作れる Tシャツくんのスクリーンでは、1枚でおよそ100階程度の印刷ができます。文化祭や体育祭でクラス全員分のオリジナルTシャツや、その年の年賀状大量印刷!なんてものもお手の物。 https://www.hando-horizon.com/report/3461/ ③図版が反転しない デザインは反転させなきゃならないの?何か難しいことをしなきゃいけないの?なーんてことはありません!描きたいものをそのまま、唯一の注意点は「真っ黒」で作っていただくことだけ! ④多色刷りもできる シルクスクリーンは基本的に1色刷りでしょ?というイメージがあるかもしれませんが、ちょっとした工夫で2色、3色といった多色刷りもできちゃいます。どんな色の組み合わせにしようかな~と考えるだけでワクワクしますよね。 シルクスクリーンの特徴・デメリット ①デザインに工夫が必要 あまりにも細い線や細かい柄は、インクの目詰まりの大敵!成功しやすいデザイン作成の目安は「線幅1mm以上」です。 シルクスクリーン デザイン作成のポイント ②フルカラー印刷が難しい 「4色分解」という方法を使えば写真なども表現することが可能ですが、フルカラー印刷はかなり難易度高め。CMYK(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)の色の重なりでフルカラー表現をする方法です。 ③多少慣れが必要 スキージで刷るときの力の入れ具合で掠れてしまったり、滲んでしまったり…、また刷る素材によって力の調整が必要だったり…など、慣れるまでは難しく感じることも多いかもしれません。そこで、HANDoで一度プリント体験をしてみるのはどうでしょう?プロが製版から印刷まで丁寧にお教えします!この生地にはプリントできる?印刷のコツは?など様々な疑問も解決!上達への近道になるかも? HANDo KICHIJOJIでは、工房を体験・制作の場としてご利用いただくこともできます。シルクスクリーンが初めての方はもちろん、個展用の作品作りや販売製品の制作など、幅広い方にご利用いただけます。 詳細とご予約はこちらhttps://www.hando-horizon.com/manabiba/yoyaku/ ご自宅で簡単に始められるシルクスクリーンのおすすめセット ホリゾン・インターナショナル株式会社「Tシャツくんミドル」 ひとつずつ道具を揃えるのは面倒!という方にこそおすすめしたいのがTシャツくん。このセットがあれば製版から印刷まで、すべての作業が可能。自分で用意するのはイラストなどのデザインと刷りたいものだけ!Tシャツはもちろんトートバッグや靴下、ハガキや紙袋などにもプリントできるので、小ロット制作におすすめです。 Tシャツくんシリーズは全部で3種類。22cm角のプリントができるスタンダードなTシャツくんミドルのほか、12cm角のワンポイントプリントができるTシャツくんジュニアや22×36cm角のプリントまで対応したTシャツくんワイドも。それぞれ”大は小を兼ねる”ので、下のサイズのフレームもお使いいただけます!(ワイドならミドルサイズとジュニアサイズも作成可能) 自分で全部やるのはうまくできるか不安…という方には、シルクスクリーン製版サービス「ロゴスル」もおすすめ。難しそう…と感じる製版作業は全てお任せできるので、印刷したいデザインを送るだけで完成した版と必要な道具がご自宅に届きます。 Tシャツくんhttps://www.webshop.hando-horizon.com/SHOP/101390016.html シルクスクリーン製版サービス「ロゴスル」https://www.webshop.hando-horizon.com/SHOP/361540/list.html 気軽にシルクスクリーン印刷を体験してみよう シルクスクリーンプリントについてご紹介しました。手軽に楽しくオリジナルのTシャツや年賀状が作れるシルクスクリーンプリント。まずは少し体験してみたいという方はぜひ東京・吉祥寺のHANDo KICHIJOJIへ遊びに来てくださいね!プロが製版から印刷まで丁寧にお教えします。また、ご購入をご希望の方にTシャツくん無料レクチャーも実施中。この生地にはプリントできる?印刷のコツは?などのご質問もぜひお気軽にご連絡くださいませ。 お問い合わせはこちらhttps://www.hando-horizon.com/contact/
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Tシャツくん露光失敗…考えられる原因
Tシャツくんのスクリーン製版がうまくいかずに困っていませんか?製版の失敗は、原因さえわかればぐっと減らせます。この記事では、Tシャツくん製版でよくある失敗例とその原因、対処法を解説します。 Tシャツくん露光失敗…考えられる原因 失敗例① なかなかデザインが出ない、デザイン以外に小さな穴があく ブラッシングをしてもなかなかデザインが出てこない、ずっとこすっているとデザインの周りや関係ないところに小さな穴が空いてしまったという場合。これは「露光のし過ぎ」が原因です。主に原稿の黒さと作業方法に原因があります。 ・原稿用紙の確認 Tシャツくんの露光時間はTシャツくん専用原稿用紙に合わせて設定されています。市販のコピー用紙などでは、光を通す量が異なるため、上手く製版できません。必ず「Tシャツくん専用原稿用紙」を使いましょう。 ・原稿の黒さの確認 Tシャツくんの製版でとにかく重要なのが、出力した“原稿の黒さ”が“真っ黒”であること!専用原稿用紙のパッケージ表紙の黒さの比較表(〇△×と記載のある表)と比べて、〇のように真っ黒になっているか、見比べて確認します。 原稿に印刷されているインクの濃度が薄いと、デザインの部分も光を通して固まってしまいます。 ①デザインデータ自体を真っ黒(K100%)にする、②プリンターの設定で「きれいモード」、「厚紙モード」などゆっくり印刷される設定を選ぶ とインクがしっかりのって印刷されます。 ・作業時の環境 Tシャツくんのスクリーンは紫外線が大敵です。太陽光の入る窓の近くでは作業しないでください。 遮光カーテンをしめて作業しましょう。 ・原稿用紙の密着 スクリーンに原稿用紙を貼るときの密着も重要です。スキージなどで空気が入らないようにしっかりと貼り付けましょう。密着していないと隙間から紫外線が入り込んでしまい、デザイン部分も固まってしまいます。 失敗例② 軽い力でこすってもデザインがくずれる 露光したスクリーンをハケでブラッシングをしようとしたら、軽い力でもデザインがボロボロと崩れてしまうという状態。これは「露光不足」が原因で起こります。下記を確認しましょう。 ・原稿用紙の確認 Tシャツくんの露光時間はTシャツくん専用原稿用紙に合わせて設定されています。市販のコピー用紙などでは、光を通す量が異なるため、上手く製版できません。必ず「Tシャツくん専用原稿用紙」を使いましょう。 ・本体の点灯確認 Tシャツくん本体のライトがすべて点灯しているか確認しましょう。もしライトが切れていると露光不十分となり、上手く製版できません。 また、蛍光灯は問題なく点灯していても、久しぶりに使う際や気温の低い時期は、蛍光灯が完全に点灯するまで数秒時間がかかる場合があります。その際は製版をする前に何度かスタートボタンを押して、蛍光灯の点灯を早めておきましょう。 もしライトが点灯していない場合は、<お問い合わせフォーム>からご連絡ください! ・露光時間の確認 まずは、設定する露光時間を確認しましょう。露光時間が短すぎると、スクリーンが十分に固まらず、ボロボロと崩れてしまいます。使用するスクリーンと原稿用紙に合わせて露光時間を調整しましょう。 露光時間の詳しい調整方法は<こちらの記事>をご覧ください! 番外編:フレームが外れない! 露光が終わった後、フレームが本体から外れなくなってしまった経験はありませんか? これは、フレーム内に水が入り、まだ硬化していない感光乳剤が溶け出してそのまま固まってしまったことが原因です。 ・ブラッシング時の注意 ブラッシングをする際は、水でひたひたにするのはNG。フレーム内に水が入らないように注意しましょう。万が一、入ってしまった場合は、ティッシュなどでふきとります。 ・プリント後のお掃除の注意 プリント後のお掃除、シャワーでじゃぶじゃぶはNGです。スクリーンの裏面を濡らしたウエスで拭き、最後に乾いたウエスで乾拭きします。デザイン部分のインクのつまりが取れて、透き通ればOK。表面は余分なインクをボトルに戻し、そのまま乾燥させます。 まとめ Tシャツくんの製版は、ポイントを押さえればぐっと成功率が上がります!もし、この記事の内容で解決しない場合は、よろしければ下記サービスもご利用ください! 失敗してしまったスクリーンと原稿用紙をお送りいただければ、当社スタッフが原因を確認させていただき、あなただけの失敗しないポイントをまとめてご連絡いたします!ぜひご利用ください。
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Tシャツくんの原稿用紙は代用できる? 市販の紙だと露光失敗するワケ
Tシャツくんを使って製版(スクリーン作り)をする際に、デザインの元となる「原稿」はとても重要です。この原稿を作る際に使用する「Tシャツくん専用原稿用紙」について、「これって普通の紙じゃダメなの?」と思ったことはありませんか? 結論から言うと、専用の原稿用紙の代用はおすすめできません。市販の紙で代用すると、露光がうまくいかず、製版に失敗してしまう可能性があるからです。 そもそも専用の原稿用紙って何?普通の紙じゃないの? 紙はどれも同じように見えますが、それぞれの紙の「厚さ」や「材料」の違いによって、紫外線を通す量が変わります。これが製版に大きく影響してくるのです。 Tシャツくん本体の露光時間はTシャツくんの専用原稿用紙に合わせて設定されているため、この紫外線を通す量が異なる市販の紙を使うと製版に失敗しやすいのです。 Tシャツくん製版のしくみ なぜ市販の紙を使うと製版に失敗してしまうのか?まずはTシャツくん製版のしくみについて確認していきましょう。 Tシャツくんのスクリーンは、無色のメッシュ状のシートに「感光乳剤」というものが塗られています。紫色に見えているのは、実は乳剤の色!Tシャツくんでは、目で見て分かりやすくするために感光乳剤を紫色に着色しています。 この「感光乳剤」は特性として、紫外線に当たると固まり、当たらないと水に溶け出します。つまり、製版には「感光乳剤」の性質と「紫外線」が利用されているのです。 スクリーンに黒い絵柄が印刷された原稿を貼り付けて露光すると、黒い絵柄部分は紫外線を遮り、それ以外の部分は乳剤が固まります。 よって、露光後に水でブラッシングをすると、絵柄部分だけが溶け出しインクを通す孔になるという仕組みです。 そのため、市販の紙を使うと下記のようなリスクがあります。紫外線をカットしすぎる紙で製版をすると、光不足により感光乳剤が十分に固まらない → 水に溶けてしまう… 逆に紫外線を過量に通す紙で製版すると、必要以上に感光乳剤が固まる →なかなかデザインが出てこない…という失敗につながる可能性があります。 市販の紙を使うとどんな風に失敗してしまうの? では、市販の紙を使うと実際にどんな風に失敗してしまうのでしょうか。具体的には、以下のような製版の失敗が起こってしまいます。 ・絵柄以外にもぼろぼろとくずれる: 紙が光を通しにくく、十分にスクリーンが固まらず、力を入れてブラッシングしていないのに、絵柄以外もぼろぼろとくずれてしまったり、紙の形に孔があいてしまう現象です。 ・ブラシでこすってもなかなか孔があかない: 紙が光を通しやすく、スクリーンが固まりすぎてしまい、ブラッシングをしてもなかなか絵柄が出てこない現象です。なかなか絵柄が出ないからといって、力を入れすぎたり、長時間こすり続けると、絵柄以外もくずれてしまいます。 ・ピンホールが出る: 再生紙など、色々な材質の粒子が混ざった紙を使うと、光を通しづらい粒子の部分が固まらず、絵柄以外のところにつぶつぶと孔があいてしまう現象です。 ボロボロくずれる 孔があかない ピンホールが出る まとめ:製版成功の重要ポイントは「原稿」にあり! Tシャツくんを使って製版を成功させるためには、この「原稿」が非常に重要なポイントとなります。Tシャツくん専用のスクリーンや露光機を使って、取扱説明書通りの使い方をしていても、元となる原稿が不適切だと、期待通りの版はできません。 Tシャツくん専用原稿用紙は、Tシャツくん本体を使って安定した製版を可能にするために開発されています。コストを抑えたい気持ちもわかりますが、せっかくの時間と手間を無駄にしないためにも、原稿用紙は専用品を使用することを強くお勧めします。
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Tシャツくん 発泡インクを使ってハロウィンのグッズ作りに挑戦!
発泡インクを使ったオリジナルグッズ作例 10月になり、ハロウィンが近づいてきましたね。ハロウィングッズや衣装は、市販で手軽に購入することができますが、個性を際立たせたいなら手作りがおすすめ!そこで注目なのが、熱を加えるともこもこ膨らむ“Tシャツくん 発泡インク”。この記事では、発泡インクの特徴や使い方、発泡インクを使って作るハロウィングッズを紹介します。もこもこ膨らむインクなので、子どもと一緒に作れば大喜びしそう!ぜひ、この記事を参考に、発泡インクを使ってハロウィングッズを作ってみてくださいね。 目次1)シルクスクリーン印刷の発泡インクとは?2)発泡インクの使い方とポイント3)発泡インクでハロウィングッズを作ってみよう!4)まとめ 1)シルクスクリーン印刷の発泡インクとは? 弊社Horizon製のTシャツくん 発泡インクは、熱を加えるともこもこ膨らむインクです。スチームアイロンで熱を加えると、インクに含まれた発泡カプセルが膨張して、デザインがぷっくり膨らみます。インクだけだと平面なデザインですが、発泡インクを使えば立体的になり、個性的なアイテムを作ることができるので「通常のプリントだけだと物足りない!」という方におすすめのインクです。 カラーは白、黄色、オレンジ、赤、青、コン、緑、黒の全8色。ハロウィンに合ったカラーを使って、オリジナルグッズや仮装衣装にデザインを施してみませんか? Tシャツくん発泡インクは全8色のラインナップ HANDo WEBSHOP(以下同)では、「Tシャツくん 発泡インク」を取り扱っています。「手軽に始めてみたい!」という方はぜひ、以下のリンクをご確認ください。 https://www.webshop.hando-horizon.com/SHOP/101105200.html 2)発泡インクの使い方とポイント 発泡インクの使い方とポイントを以下の4つの手順でご紹介します。 1.【印刷するものを準備】生地の下にスプレーのりを吹きかけた台紙やパネルを敷く 2.【製版】スクリーンは少し粗めの80メッシュを使う 3.【印刷】インクはよくかき混ぜてから使う 4.【発泡】生地の裏からスチームアイロンをかける 1.【印刷するものを準備】生地の下にスプレーのりを吹きかけた台紙やパネルを敷く ポイント① スプレーのりを吹きかけた台紙を敷きます まずは印刷したいアイテムを準備しましょう。このとき、印刷時に生地がズレたりよれたりしないよう、生地の下に台紙やパネルを敷きます。あらかじめスプレーのりを吹きかけて、生地を密着させ動かないようにしておくのがおすすめです。スプレーのりをかけないと、印刷後に版をもちあげた際にスクリーンに生地が張り付き、生地が毛羽立つ原因となります。 2.【製版】スクリーンは少し粗めの80メッシュを使う ポイント② スクリーンは80メッシュを使用 次におばけやかぼちゃなどのデザインを製版します。ポイントは、Tシャツくんの標準スクリーンで使用する120メッシュを使用するのではなく、少し目の粗い80メッシュを使うこと!網目が大きくなるほどインクが多く通るため、膨らみが増し、インパクトのある仕上がりになります! 3.【印刷】インクはよくかき混ぜてから使う ポイント③ インクはよくかき混ぜる 次に、印刷する位置を決め、製版したスクリーンにインクを乗せます。その際に、ヘラを使ってボトルの底からインクをよくかき混ぜることが、しっかりと発泡させるポイント。かき混ぜることで、インクに含まれている発泡剤が全体に行きわたります。 印刷する位置を決めたらインクをのせて、いざ! 版をゆっくり持ち上げましょう! なお、発泡インクは乾きやすいので、目づまりさせないために、作業を中断するときや時間を空けるとき、印刷がおわったときには版を掃除してくださいね。 版の掃除の仕方は、こちらのYouTubeの後半でもご紹介しています。 https://www.youtube.com/watch?v=E4g2VieB8fo Tシャツくん〈ミドル〉の使い方 シルクスクリーン また、目詰まりをしてしまった時の対処法はこちらの記事でご紹介しています。 シルクスクリーンの「目詰まり」問題。目詰まりを除去するには?目詰まりさせない方法は? 4.【発泡】生地の裏からスチームアイロンをかける 印刷面がしっかりと乾いたら、生地の裏からスチームアイロンで熱を加えます。生地の厚みや織り方にもよりますが、150度でおよそ30秒ほど熱を加えれば、生地に乗せたインクがぷっくりと膨らみます。ポイントはアイロンをぎゅっと押し付けすぎないこと。スチームをしゅーっと当てるように、少し隙間を開けながら温めたり、優しくアイロンで押さえたり、など膨らみ具合を見ながら作業をしましょう。 加熱すると、インクを乗せた部分がこのように膨らみます。 アイロンをあてる前と後を並べて比較すると、こんな感じ! 以下の記事では、Tシャツくん 発泡インクを使って、靴下の滑り止めを作った記事が紹介されています。作り方の工程も載っているので、参考としてご覧ください。可愛くて実用的!~シルクスクリーン印刷の発泡インクで靴下の滑り止めを刷ってみよう!~おぎこラボ 3)Tシャツくん 発泡インクでハロウィングッズを作ってみよう! Tシャツくん 発泡インクを使って、おばけやちょっぴり怖いイラストを描いた、インパクトのあるハロウィングッズを作ってみませんか? ハロウィンならではのデザインで印刷をたのしみましょう! ● Tシャツ 真っ黒い無地のTシャツに真っ白いおばけをデザインしたり、オレンジのTシャツに黒猫やドクロを描いたり、Tシャツならキャンパスに絵を描くように、楽しんでデザインすることができそう。 ● 大きめのスタイ 食事をする際につける大きめのスタイに、▲の目と鼻、口をプリントするだけでも、ハロウィン気分を楽しみながら食事ができそうですね。 ● お菓子を入れる小さなバッグや巾着 子どもが仮装してお菓子をもらいに行く際に持つ、お菓子を入れるバッグを布製の無地にすれば、プリントすることができます。大人なら、黒や白の生地に赤い血のりのようなデザインを施した巾着を制作し、そこにお菓子を詰め込んでプレゼントするのも面白そうです。 このほか、ワンピースやスカート、マント、帽子などにデザインをして、お友達と一緒に仮装してみるのも良いですね。思い出に残るハロウィンになりそうです。 3)まとめ この記事では、「ハロウィンでインパクトのあるグッズを作りたい!」というあなたに向けて、Tシャツ 発泡インクの特徴や使い方をご紹介しました。生地に乗せて熱を加えるだけで、ぷっくり膨らんだデザインが作れるので、アクセントのあるメリハリが効いたデザインにできます。 今回はハロウィングッズについてご紹介しましたが、このほか、クリスマスなどのさまざまなイベントでも活用できるので、ぜひ発泡インクでオリジナルデザイングッズを作ってみてくださいね!