色々な素材にシルクスクリーン#2 最適なインクと刷り方のポイント

綿やポリエステル、ナイロン、ガラスなど、インクを替えることで、さまざまなものにプリントできるシルクスクリーン。
ただ、一口にポリエステルやナイロンと言ってもいろいろなものがありますよね。
基本的には凹凸のない滑らかな「平面」への印刷を得意としていますが、「チャックがある場合はどうすればいいの?」「手のひらサイズのポーチはどうやって刷る?」「ポリエステルと書いてあるけどこれって本当にウレタンインクで良いの?」などなど、みなさまの疑問も尽きないはず。
そこで今回は、30点以上の気になるアイテムを集めてみました!第1弾に続き、第2弾も6点を厳選しています。
それぞれのアイテムに適したインクと刷り方のポイントを徹底解説します!
▼第1弾はこちら
色々な素材にシルクスクリーン#1
サテン生地【ナイロン・ポリエステル】
サテン生地にプリントしてみましょう!
光沢のある生地でドレスや衣装、コートの裏地などに使われることが多いようです。

パネル(下敷き)にスプレーのりを吹き付けて、しっかりと生地を固定しましょう。
2人1組でフレームを押さえてもらうか、1人なら片手でフレームを押さえて刷る、もしくは、ワイド印刷機を使えば多枚数プリントも楽にできます。

注意点は?
サテンは縦横に引っ張ってもほとんど伸びない代わりに、斜めの方向に引っ張るとかなりよく伸びます。
そのため、パネルに貼り付ける際は生地に歪みがないかよく確認してからセットしましょう。


生地が歪んだまま刷ると…

このような感じでデザインも歪んでしまうので要注意!
適したインクは?
仕上がりはリッチもウレタンもほぼ変わらずきれいにプリントできました。
ドレスや衣装での使用など、洗濯をしないということを想定すればリッチインクの方が扱いやすいのでおすすめですよ◎
洗濯をする場合は水性ウレタンインク、もしくは油性ナイロンインクが適していますが、素材によって定着に差があるので事前のテストをお願いいたします。

エナメル生地【ポリウレタン】
お次はエナメル生地です!
ツヤツヤと光沢のある生地で、カバンやパンプスに使われています。
適応素材にポリウレタンがあるインクはないので、定着可能性のあるインクを選抜してみましょう。

パネル(下敷き)にスプレーのりを吹き付けて、しっかりと生地を固定しましょう。
2人1組でフレームを押さえてもらうか、1人なら片手でフレームを押さえて刷る、もしくは、ワイド印刷機を使えば多枚数プリントも楽にできます。

適したインクは?
撥水インクがばっちり定着しました!
今回油性インク80ccと水性撥水インクを試し、どちらも自然乾燥。
油性インクが爪でひっかくとパキパキとひび割れるように剥がれてしまったのに対し、撥水インクは全く取れませんでした!



ただ、エナメルのツヤツヤした生地に対し、撥水インクはややマットな質感に仕上がります。
油性インクのようなツヤツヤ感が欲しいという方は、耐久性をあまり求めないものなら油性インクでも良さそうです。
不織布【ポリプロピレン】
次は不織布にプリントしてみます!これも問い合わせが多い素材です。

パネル(下敷き)にスプレーのりを吹き付けて、中に入れましょう。
2人1組でフレームを押さえてもらうか、1人なら片手でフレームを押さえて刷る、もしくは、ワイド印刷機を使えば多枚数プリントも楽にできます。

適したインクは?
リッチ、プレーン、ソフトで試してみました!
刷りあがりはいずれもきれいにプリントできています。

ただ、指の腹でこすってみるとまさかの…

ソフトがポロポロと剥がれてしまいました。
不織布の凹凸のへこんでいる部分にたまったインクが取れてしまったような感じに。
リッチとプレーンはしっかりと問題なく定着していたので、不織布へのシルクスクリーン印刷にはリッチ、プレーンを選んでいただくのが良さそうです。濃い色の不織布にはリッチを使ってくださいね!
注意点は?
不織布はとても熱に弱いのでアイロンやヒートプレス機はNG!
溶けてしまったり、くっついてしまったり、熱板にあたった部分が一瞬で溶けて消失したことも…!
不織布は必ず自然乾燥もしくはドライヤーのみと覚えておきましょう。
クリアファイル【薄・厚】
今度はクリアファイルにプリントしてみましょう!
一般的な薄手タイプと下敷きのような厚手タイプの2種類で試してみます。

クリアファイルにはのりが付着してベタベタしやすいので、パネルは挟まなくても良さそうです。
スプレーのりで固定しないため、刷り終わって版を持ち上げるときにクリアファイルもズレやすいので慎重に作業しましょう。

適したインクは?
水性撥水インクと油性インク80ccで試してみました。
刷りあがりはこのようにどちらもきれいに仕上がりましたが…


このあと爪でひっかいてみると…


どちらも剥がれてしまいました…
完全な定着という意味ではクリアファイルへの印刷はなかなか難しいかもしれません。
ただ、撥水インクは指で触るだけでぺろんと剥がれてしまいましたが、油性インクは指で触るだけでは剥がれることはなく、故意に剥がそうとしなければそこそこ定着力がありました!
指の腹で100回ほどこすってみたのがこちら↓

厚手クリアファイルも薄手クリアファイルもどちらも剥がれはありませんね!
まとめると、
通常使用の範囲であれば油性インクでOK。
ただし、爪で引っ掻くなど故意に剥がそうとすると剥がれるため要注意。販売商品の制作などは避けた方がよさそう。
スマホケース【TPU】
お次はスマホケース!
色々な素材のスマホケースがありますが、柔軟性と耐衝撃性を兼ね備えたTPU素材のケースに試してみます。
TPUは「Thermoplastic Polyurethane(サーモプラスチックポリウレタン)」の略称で、日本語では「熱可塑性ポリウレタン」と呼ぶそうです。

購入した時に入っていた緩衝材がほどよく硬かったのでこれをパネル代わりにしました。
なければケースの形にカットした厚紙を重ねて高さを出し、刷ったときにケースが凹まないようにしましょう。
刷る時は、2人1組で版を押し付けるようにするとしっかり固定できます。


適したインクは?
水性撥水インクと油性インク80ccで試してみました。
刷りあがりはどちらも問題なくプリントできています。(油性はちょっとミスって滲みましたが…)

その後、爪でカリカリとひっかいてみると…


撥水インクがぺろんと剥がれてしまったのに対し、油性インクは変化なし!
TPU(熱可塑性ポリウレタン)には油性インクがばっちり定着しました。
エナメル生地も素材はポリウレタンでしたが油性インクは剥がれてしまったので、やはりいろいろな仕上げ方や加工方法によって異なることが分かりました。
パソコンケース【ポリエステル・ゴム】
第一弾の最後はパソコンケース!
ウェットスーツのようなムニムニとした素材です。

外側にポケットがあったので段差をなくすように中にパネルを敷き詰めます。
パネルにはスプレーのりを吹き付けましたが、この生地にはあまり貼り付きませんでした。


適したインクは?
ウレタンインクと撥水インクで試してみましたが、どちらもばっちり定着しました!
発色はほんの少し撥水インクの方が濃いかな?というくらいで、どちらもひっかいて剥がれることはありませんでした。

まとめ
いろいろな素材にシルクスクリーン!第2弾、今回も6種類のアイテムにプリントしてみました。
第1弾に引き続き、面白い発見がありましたね!
まだまだ試したいアイテムがたくさんあるので、準備が整い次第、第3弾の公開を予定しています。乞うご期待!
▼第1弾はこちら
色々な素材にシルクスクリーン#1
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