Tシャツくん露光失敗…考えられる原因
Tシャツくんのスクリーン製版がうまくいかずに困っていませんか?製版の失敗は、原因さえわかればぐっと減らせます。この記事では、Tシャツくん製版でよくある失敗例とその原因、対処法を解説します。
Tシャツくん露光失敗…考えられる原因
失敗例① なかなかデザインが出ない、デザイン以外に小さな穴があく


ブラッシングをしてもなかなかデザインが出てこない、ずっとこすっているとデザインの周りや関係ないところに小さな穴が空いてしまったという場合。これは「露光のし過ぎ」が原因です。主に原稿の黒さと作業方法に原因があります。
・原稿用紙の確認

Tシャツくんの露光時間はTシャツくん専用原稿用紙に合わせて設定されています。市販のコピー用紙などでは、光を通す量が異なるため、上手く製版できません。必ず「Tシャツくん専用原稿用紙」を使いましょう。
・原稿の黒さの確認

Tシャツくんの製版でとにかく重要なのが、出力した“原稿の黒さ”が“真っ黒”であること!専用原稿用紙のパッケージ表紙の黒さの比較表(〇△×と記載のある表)と比べて、〇のように真っ黒になっているか、見比べて確認します。
原稿に印刷されているインクの濃度が薄いと、デザインの部分も光を通して固まってしまいます。
①デザインデータ自体を真っ黒(K100%)にする、②プリンターの設定で「きれいモード」、「厚紙モード」などゆっくり印刷される設定を選ぶ とインクがしっかりのって印刷されます。
・作業時の環境

Tシャツくんのスクリーンは紫外線が大敵です。太陽光の入る窓の近くでは作業しないでください。
遮光カーテンをしめて作業しましょう。
・原稿用紙の密着

スクリーンに原稿用紙を貼るときの密着も重要です。スキージなどで空気が入らないようにしっかりと貼り付けましょう。密着していないと隙間から紫外線が入り込んでしまい、デザイン部分も固まってしまいます。
失敗例② 軽い力でこすってもデザインがくずれる

露光したスクリーンをハケでブラッシングをしようとしたら、軽い力でもデザインがボロボロと崩れてしまうという状態。これは「露光不足」が原因で起こります。下記を確認しましょう。
・原稿用紙の確認

Tシャツくんの露光時間はTシャツくん専用原稿用紙に合わせて設定されています。市販のコピー用紙などでは、光を通す量が異なるため、上手く製版できません。必ず「Tシャツくん専用原稿用紙」を使いましょう。
・本体の点灯確認

Tシャツくん本体のライトがすべて点灯しているか確認しましょう。もしライトが切れていると露光不十分となり、上手く製版できません。
また、蛍光灯は問題なく点灯していても、久しぶりに使う際や気温の低い時期は、蛍光灯が完全に点灯するまで数秒時間がかかる場合があります。その際は製版をする前に何度かスタートボタンを押して、蛍光灯の点灯を早めておきましょう。
もしライトが点灯していない場合は、<お問い合わせフォーム>からご連絡ください!
・露光時間の確認

まずは、設定する露光時間を確認しましょう。露光時間が短すぎると、スクリーンが十分に固まらず、ボロボロと崩れてしまいます。使用するスクリーンと原稿用紙に合わせて露光時間を調整しましょう。
露光時間の詳しい調整方法は<こちらの記事>をご覧ください!
番外編:フレームが外れない!

露光が終わった後、フレームが本体から外れなくなってしまった経験はありませんか? これは、フレーム内に水が入り、まだ硬化していない感光乳剤が溶け出してそのまま固まってしまったことが原因です。
・ブラッシング時の注意

ブラッシングをする際は、水でひたひたにするのはNG。フレーム内に水が入らないように注意しましょう。万が一、入ってしまった場合は、ティッシュなどでふきとります。
・プリント後のお掃除の注意

プリント後のお掃除、シャワーでじゃぶじゃぶはNGです。スクリーンの裏面を濡らしたウエスで拭き、最後に乾いたウエスで乾拭きします。デザイン部分のインクのつまりが取れて、透き通ればOK。表面は余分なインクをボトルに戻し、そのまま乾燥させます。

まとめ
Tシャツくんの製版は、ポイントを押さえればぐっと成功率が上がります!もし、この記事の内容で解決しない場合は、よろしければ下記サービスもご利用ください!
失敗してしまったスクリーンと原稿用紙をお送りいただければ、当社スタッフが原因を確認させていただき、あなただけの失敗しないポイントをまとめてご連絡いたします!ぜひご利用ください。
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シルクスクリーン 「パネル」と「スプレーのり」の重要性を解説!
Tシャツくんのパネルシリーズとスプレーのり シルクスクリーンの道具、「パネル」とその相棒「スプレーのり」! パネルにスプレーのりを吹きかけて、プリントの中敷きや下敷きとして使用するものです。 無くてもいいんじゃない?と思われそうな一見地味な道具ですが、実は大切な役割を果たしているのです! 今回は、これらの重要性と、パネルのセット方法に工夫が必要なシチュエーションについて解説をしていきます。 ◎目次・パネルとスプレーのりの役割 └ ① 布地などの被印刷物を固定させる └ ② インクが染みこむのを防ぐ └ ③ 段差を解消する・シチュエーション別のパネルセット方法 └ 基本のセット方法 └ 紙 └ ランチバッグ └ Tシャツの袖 └ Tシャツの首後ろ → プリント位置が段差に近いときの裏ワザ └ フレームより小さい巾着袋・商品はこちら! ・パネルとスプレーのりの役割 ① 布地などの被印刷物を固定させる のり付きのパネルを敷くことで、印刷物をしっかりと固定させることができます。固定せずにプリントすると、スキージの圧力で布地がズレたり、しわの跡が付くことが。また版を持ち上げる際に布地が張り付いてインクが剥がれてしまうことがあります。 布地のしわを拾って跡が付いてしまいました 版に布地が張り付きインクが欠けてしまいました こんな失敗を防ぐためには、パネルだけではなくのりで固定することが大切です! ちなみにポリエステル100%の生地は、生地自体の伸縮性が高くスキージの圧力で伸びやすい上にのりが剝がれやすいので、しっかりめにのりを吹きかけることをオススメします。 ② インクが染みこむのを防ぐ 薄手の生地は、パネルを入れずにプリントすると、反対側にまでインクが染みてしまうことが。 裏面の生地にまで染みてしまいました… せっかくきれいにプリントできても、裏に染みていたらショックですよね(泣)パネルには染みを防ぐ「下敷き」的な効果もあるのです! ③ 段差を解消する マチなどの段差を解消し、プリント面をフラットにする役割もあります。シルクスクリーンでは、プリント面がフラットであること、かつ被印刷物と版が平行であることが大切です。 パネルを入れて段差を解消しました ・シチュエーション別のパネルセット方法 基本のセット方法 図案サイズ、素材に合ったサイズのパネルを用意し、表面に軽くスプレーのりを吹きかけます。 ※作業台や壁にかかるとベタベタします。気になる方は新聞紙などを敷いてからスプレーしてください。 30cmくらい離してスプレーしてください プリントしたい位置にパネルを直に敷き、しっかりと密着させます。 プリントする面の下に、直に入れます しわを伸ばし、しっかりと密着させます これで完成です!Tシャツ、マチが無いトートバッグなど、フレームよりも大きく段差がないものに刷る場合はこの基本セット方法でOK。 紙 パネルに直接貼り付けてしまうと、紙が剥がしづらく、剥がす際に角がダメージを与えるリスクが…。紙の場合は、厚紙をパネルとして代用するのがオススメです。厚紙に軽~くスプレーのりを吹きかけて、紙を置いてプリントしましょう! 厚紙にのりを吹きかけて、紙を置く ランチバッグ マチの存在感が大きいもの代表格(!?)、ランチバッグ。パネル一枚では凹みが解消しきれないんですよね…! マチが大きいランチバッグ 少し工夫をして、フラット面をつくりましょう!底の型に合わせて切った厚紙を6枚と、マチの段差を相殺するための厚紙を3枚用意しました。マチの段差を埋めるように、厚紙を重ねてバッグにイン! ランチバックの形に合わせた型 マチの形に合わせて厚紙を重ねます フラットになりました! 段差が消えプリント面がフラットになり、刷りやすくなりました◎ Tシャツの袖 袖の幅に合ったパネルを用意しましょう。今回は「布用パネル(Tシャツくん・ガリ版兼用)」を使いました。 ここで気を付けてほしいことが!Tシャツの袖の裏には、縫い目があることが多いと思います。 パネルを1枚入れるだけだと、縫い目が当たる中央部分が盛り上がって、その両サイドが凹んでいる、という状態。触るとよくわかりますよ。 裏側のこの縫い目が凹凸を作ってしまいます! そこで、縫い目を両側から挟むようにパネルをセットしてみました! 袖の中に1枚+袖の下に2枚の計3枚のパネルを使用 2枚のパネルで縫い目を挟み、段差を解消 これで、しっかりと平坦な面が作れました◎一見まっすぐでも触ってみると斜めになっている。。。ということはよくあるので、プリント前には触ってチェックしてみてくださいね。 Tシャツの首後ろ ラベルを外に逃がして、首元の位置にパネルを入れます。これでOKと思いきや、触ってみると表側の首元が開いているところが凹んで、斜めになっています。これを解消するために、凹んでいるところに「シリコンパッド」を当てて高さを出しました! 表の首が開いているところにシリコンパットを当てて高さを出します 高さが揃ってフラットになりました! < プリント位置が段差に近いときの裏ワザ> ここでひとつ、裏ワザをご紹介。Tシャツの首後ろのように〈 プリント位置近くに段差がある〉ときは 製版時に図案の配置を工夫するのがオススメ! 版の中央に図案を配置していると、どうしてもフレームが首元の段差に当たってしまいますよね。しかもフレームの一部がTシャツからはみ出てるので手元も不安定になります。 このままではプリントしづらい。。。 こういうときは、製版の際にあらかじめプリントのシミュレーションをして図案の配置を工夫してみましょう! 今回のケースでは、図案を上の方に配置して製版すると、リブの段差を避けることができフレーム全体がTシャツの上に収まるのでだいぶ刷りやすくなります◎ 図案を版の上の方に配置しました 刷る位置が決まっているときは、あらかじめプリント時のシミュレーションをして製版の配置を組んでみてくださいね! フレームより小さい巾着袋 小さな巾着袋は、紐を通す部分にフレームが当たってしまうので難しいですよね。 一番小さいスモールフレームでも紐に当たり斜めになってしまいます… そこで、紐部分を逃がすように巾着袋の下に「シリコンパッド」をカットして、4層にして敷いてみました! 巾着の中にも厚紙を入れて、完成。 シリコンパッドで底上げをしました 作業台が安定していれば、台の外に逃がしてしまうのもいいかもしれません。※ただしスキージの力を入れたときに安定しない環境では、危ないので避けてください。 作業台の外に逃がしても◎ チャック付きのポーチなども同じ方法が応用できます。 また、小さめの巾着やポーチのように、フレームよりも小さく段差があるアイテムの場合は 「Tシャツの首元」でご紹介した裏ワザと同様、製版時に図案の配置を工夫するのもオススメですよ! ・商品はこちら! 【 多色ハンガーパネルLL 5枚入/25枚入 】 Tシャツくんワイド印刷機用パネル。 印刷位置の目安となるスケールが印刷されています。ハンガータイプなので、そのまま吊り下げての自然乾燥が可能です。ワイド印刷機をお持ちでない場合も、Tシャツの多枚数印刷の際に便利です。 5枚入はこちら 25枚入はこちら 【 Tシャツくんプリントパネル(3枚入)】 印刷位置の目安となるスケールが印刷されたTシャツくん用印刷パネルです。大きめサイズのトートバッグなどにも使用できます。 商品はこちら 【 Tシャツくん ワンポイントパネル 】 シャツの袖など、狭い箇所に使えるプリント用パネルです。小回りの利くサイズなので、細身のポーチや巾着袋にも使えます。 商品はこちら 【 布用パネル(Tシャツくん・ガリ版兼用)】 シルクスクリーン印刷、ガリ版印刷をする際に使用するプリントパネル。Tシャツくんジュニアに付属しているパネルと同じサイズです。小回りの利くサイズなので、Tシャツの袖、小さい巾着袋、ワンポイントにマルチに使えます。 商品はこちら 【 シリコンパッド A3 】 昇華プリントの際に密着度を高めるためのアイテムですがシルクスクリーンのマットとしても代用可能。厚みがあるので、段差がおおきいときの高さ出しにも。カッター等で容易にカットできます。 商品はこちら 【 Tシャツくん スプレーのり 80ml / 430ml 】 製版時の原稿用紙の貼り付けや、布地などをパネルに固定するときなどに使用します。大容量用の430mlと、コンパクトな80mlの2種類をラインナップ。 80ml はこちら 430ml はこちら HANDoでは、シルクスクリーンを通してものつくりやみなさまの新しい一歩のサポートをしています。 シルクスクリーンのワークショップを運営してみたい!イベントでシルクスクリーンをやってみたい! など、シルクスクリーンにご興味をお持ちでしたら、ぜひ一度HANDoへご相談ください。シルクスクリーンのお役立ち情報「ものつくりLABO」やイベントレポートも随時更新しています。 >「ものつくりLABO」記事一覧 > イベントレポート一覧 > お問い合わせフォーム
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シルクスクリーン?転写フィルム?オリジナルグッズ制作の選び方ガイド
オリジナルTシャツやトートバッグなどを作るとき、「シルクスクリーン」と「アイロン転写プリント」という2つの方法を耳にすることがあるでしょう。どちらの方法が良いのか、デザインや素材によって向き不向きがあります。 この記事では、「シルクスクリーン」と、HANDoで行っている「転写フィルム作成サービス」(アイロン転写プリントのフィルムを作成するサービス)のそれぞれの特徴と、あなたの作りたいグッズにどちらが適しているかを、デザインやプリントする素材の観点から詳しく解説します。 1. シルクスクリーンとは? シルクスクリーンは、版画の一種で、インクを直接生地に刷って印刷する方法です。 メッシュ状の版(スクリーン)にデザインの穴を開け、その上からスキージでインクを伸ばして印刷します。昔からあるアナログな手法ですが、現在もプロから個人まで幅広く使われている印刷方法です。 メリット: ・インクが生地にしっかり浸透するので耐久性が高い。・一度版を作れば、同じデザインを何枚も印刷できるため、大量生産に向いている。・金、銀、蛍光色といった特殊なインクも使用できる。・キャンバスやジュートなど目の粗い素材にもプリントできる。 デメリット: ・デザインごとに版を作る必要があるため、小ロットだと単価が高くなる。・濃色生地への発色が難しい。コツがいる。・フルカラーやグラデーションなど、色の多いデザインには不向き。・繊細すぎるデザインは再現が難しい場合がある。 2. 転写フィルム作成サービスとは? 転写プリントとは、デザインが印刷された専用の転写フィルムをアイロンで生地に圧着する方法です。 HANDoの転写フィルム作成サービスは、 メリット: ・版を作る必要がないため、1枚からでも安く作れる。・フルカラーやグラデーションなど、複雑なデザインもきれいに再現できる。・ポリエステル素材などの、シルクスクリーンではインクがのりにくい素材にも印刷可能。 デメリット: ・インクが生地に浸透せず、フィルムを貼り付ける形になるため、通気性や伸縮性がシルクスクリーンに比べるとやや劣る。・特殊なカラー(蛍光、金、銀など)は表現できない。 3. どっちが向いてる?デザイン編 デザインによって、どちらの方法が適しているかが大きく変わります。 ・ロゴや単色デザイン: ⇒ シルクスクリーンがおすすめ。 ・くっきりと鮮やかに、耐久性も高く印刷できます。・シンプルで色数が少ないデザインは、シルクスクリーンが最も得意とする分野です。 ・金銀や蛍光色を使いたい: ⇒ シルクスクリーン一択 ・プリンターにはない特色を使用できるのがシルクスクリーンの大きな強み。ギラギラした輝きや、目を引く蛍光色で表現したいなら、シルクスクリーンを選びましょう。 ・フルカラーやグラデーション: ⇒ 転写フィルム作成サービスがおすすめ。 ・色数の多いデザインも忠実に再現できます。(シルクスクリーンでもフルカラーは可能ですが、色ごとに版が必要になり、コストや手間がかかります。) ・写真: ⇒ シルクスクリーンがおすすめ ・シルクスクリーンで写真を印刷する場合、写真を4色分解(CMYK)して網点処理(ドット)をして版を作ります。細かい表現は難しいですが、独特の風合いに仕上がります。 (「転写フィルム作成サービス」でも写真印刷は可能ですが、大きな写真になると、転写フィルムの特性である“デザインの部分だけプリントできる”という良さを活かしづらくなります。そのため、あまりおすすめはできません。もし、ご不明な点があれば、お気軽にHANDoまでご相談ください。) 写真のような細かいデザインに挑戦したい方は、ぜひ<こちらの記事>も参考にしてみてください! 4. どっちが向いてる?素材編 印刷したい素材や使いたい色によっても、選択肢が変わってきます。 ポリエステル100%の黒いドライTシャツ(濃色生地): ⇒ 転写フィルム作成サービスがおすすめです。 ・シルクスクリーンでは、黒や赤などの濃い色の生地に発色させるのが難しく、コツがいります。転写なら生地の色に関係なく鮮やかに発色させることができます。 ・目の粗いキャンバス素材、ジュート素材: ⇒ シルクスクリーンがおすすめです。 ・目の粗いキャンバスやジュート素材にも、インクがしっかりとのるため、自然な風合いに仕上がります。 ・袖や帽子などの細かい箇所: ⇒ 転写フィルム作成サービスがおすすめです。 シルクスクリーンは平らな面に印刷するため、複雑な形状の箇所は苦手です。転写なら、熱圧着で細かな部分にもしっかりと印刷できます。 まとめ シルクスクリーン 転写フィルム作成サービス 得意なデザイン ロゴ、単色デザイン、金銀や蛍光色 フルカラー、グラデーション 得意な素材 綿、綿ポリ混紡、紙、木材など(専用インクを使えばナイロンなどにも可) 綿・綿ポリ混紡はもちろん、ポリエステル・ナイロン・デニム・木材などにも可 向いている枚数 大量生産(版代の元が取れる枚数) 1枚〜小ロット 仕上がりの特徴 耐久性が高い 忠実にデザインを再現できる 同じデザインでまとまった数量を作る予定で、ロゴやシンプルなデザインをプリントしたいなら、シルクスクリーン。 小ロットやそれぞれ違ったデザインで作りたい場合や、フルカラーやグラデーションなど、複雑なデザインを作りたいなら、転写フィルム作成サービスがおすすめです! あなたの作りたいグッズに合わせて、最適な方法を選んでみてくださいね。 手軽にシルクスクリーンをはじめよう!シルクスクリーン製版サービス アイロンで簡単にグッズ作成!転写フィルム作成サービス
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