【Tシャツを1枚から自作する!】業者発注vsTシャツくんで原価と利益を計算してみた【損益分岐点も】
なぜ「小ロット」は高いのか?
「自分のイラストでブランドを作ってみたい」「イベントでスタッフTシャツを揃えたい」「AIでデザインを作ってオリジナルTシャツを売ってみたい」そう思ってオリジナルTシャツ業者のサイトで見積もりを取り、「えっ、10枚だとこんなに高いの…?」とそっとページを閉じた経験ありませんか?
実は、オリジナルTシャツづくりで定番のシルクスクリーン印刷には「業者が嫌がる(高くなる)魔の枚数」が存在するのです。それが「5枚〜20枚」の小ロットゾーンです。 業者で使う版は値段が高く(一般的に8000円前後)これが固定費でかかるため小ロットが苦手なのです。100枚程度発注すれば比較的安くなりますが、在庫リスクは怖いですよね。でも5枚や10枚だと単価が高すぎて利益がなかなか出ない…
今回は、シルクスクリーンキットの定番「Tシャツくん」を使って自作した場合と業者に発注した場合でコストの比較をしていきます! 「販売価格 3,300円」でTシャツを売ると仮定して、「1枚・5枚・10枚・20枚」のリアルな収支を計算してみましょう。
TシャツくんでTシャツを自作する場合の原価
まずはコスト計算の前提となる各コストを整理しましょう。
今回は、Tシャツボディの大定番「United Athle 5001-001」を使った場合で原価を出していきます。
※下記価格は全て税込表示です。
初期費用
TシャツくんミドルT-M22セット
39,600円

ランニングコスト
スクリーン(版)
880円/1枚
1つのデザインにつき1枚必要。
メンテナンスを丁寧に行えば100枚以上プリント可能。

インク
約37円/1枚
100g(748円)で約20枚プリント可能。

Tシャツ
770円/1枚
United Athle 5001-001を使用。
※2026年2月現在の価格

★通常、個人がネットで買うと送料込みで1枚1,000円以上することもありますが、公式サイトから購入いただければ、業者向け卸価格の価格で仕入れ可能です(10枚以上は送料無料)。 ご購入希望の方は(hf.info@horizon.co.jp)までお問い合わせください。
以上をふまえると、原価の方程式は以下の通り。
※初期費用はTシャツ作成の原価には含まず、原価償却費としてどれくらいで元が取れるのか、この記事の最後でご説明します!
(版代880円 +(インク代37円 + Tシャツ代770円)× 枚数 + 送料※) ÷ 枚数 = 1枚当たりの原価
※送料はHANDo WEBSHOPに準ずる。税込4,000円以上で無料、4,000円未満は880円~。
たとえば1枚プリントする場合は、このような式になります。
(880+(37+770)×1 + 880) ÷ 1 = 2,567円
10枚プリントする場合は送料がかからないため、このような式になります。
(880+(37+770)×10 )÷ 10 = 895円
これらを元に、Tシャツくんで自作する場合の原価と業者に発注する場合の原価を比較してみましょう。
業者発注の原価は、Tシャツプリント業者の相場となります。

どちらも枚数が多くなるほど原価は安くなりますが、自作Tシャツの方が圧倒的に原価がかからないことがよくわかりますね。
では、Tシャツを1枚3,300円で販売した場合の利益も計算していきましょう!
1枚作る場合
まずは1枚だけ作る場合で比較してみましょう。

Tシャツくんで自作した場合の原価計算は先ほどの方程式の通り。
(版代880円 +(インク代37円 + Tシャツ代770円)× 枚数 + 送料※) ÷ 枚数 = 1枚当たりの原価
なので、1枚の場合は、
(880+(37+770)×1 + 880) ÷ 1 = 2,567円 となります。
TシャツくんでTシャツを自作すれば、なんとたった1枚でも733円の黒字!
業者に頼むと1枚だけではかなりの赤字になってしまいました。
まずは試しに作ってみるところからでも赤字にならないのは、在庫を持ちたくない個人ブランドにとっては嬉しいですね。
5枚作る場合
次は5枚作る場合でみていきます。
※スクリーン版は業者でもTシャツくんでも1つのデザインにつき1枚必要になるため、すべて同じデザインであることを前提としています。

Tシャツくんで自作した場合の原価計算は先ほどの方程式の通り。
(版代880円 +(インク代37円 + Tシャツ代770円)× 枚数 + 送料※) ÷ 枚数 = 1枚当たりの原価
なので、5枚の場合は、
(880+(37+770)×5 + 880) ÷ 5 = 1,159円 となります。
業者に発注する場合は5枚作ってもまだ赤字です…!
Tシャツくんで自作する場合は1枚あたり2,141円の黒字。
5枚全てが売れた場合の利益は、業者に発注した場合は赤字の -1,100円 なのに対し、Tシャツくんの場合は10,705円!5枚作るだけで1万円以上の利益差が生まれました。
10枚作る場合
次は10枚作る場合です。BASEなどのプラットフォームを使って小さくブランドを始める時はまずこれくらいの枚数が現実的になってくるのではないでしょうか。
※スクリーン版は業者でもTシャツくんでも1つのデザインにつき1枚必要になるため、すべて同じデザインであることを前提としています。

Tシャツくんで自作した場合の原価計算は先ほどの方程式の通り。
(版代880円 +(インク代37円 + Tシャツ代770円)× 枚数 + 送料※) ÷ 枚数 = 1枚当たりの原価
なので、10枚の場合は送料がなくなり、
(880+(37+770)×10 ) ÷ 10 = 895円 となります。
やっと業者の方も黒字に転じましたが、まだかなりの差がありますね。
Tシャツくんで自作した場合は原価がなんと約900円以下に!3,300円で販売した場合、原価率は27%ということになります。
アパレル業界でこの原価率は驚異的で、売上の7割以上が粗利として残ります!かなりおいしい!
20枚作る場合
最後は20枚作る場合をみていきましょう。
※スクリーン版は業者でもTシャツくんでも1つのデザインにつき1枚必要になるため、すべて同じデザインであることを前提としています。

Tシャツくんで自作した場合の原価計算は先ほどの方程式の通り。
(版代880円 +(インク代37円 + Tシャツ代770円)× 枚数 + 送料※) ÷ 枚数 = 1枚当たりの原価
なので、20枚の場合は送料がないため、
(880+(37+770)×20 ) ÷ 20 = 851円 となります。
20枚全て売れた場合の利益は、2,449×20=48,980円!
1ヵ月に20枚売ると考えた場合でも、副業やお小遣い稼ぎとして月約5万円の収入があるのはかなり嬉しいです。
元が取れるのはいつ?
初期投資として購入したTシャツくんミドル本体分(39,600円)は一体いつ回収できるのでしょうか?
1枚あたりの利益(約2,000円~2,500円)で計算すると…
答えはたったの16枚!!
Tシャツを作って3,300円で16枚売る。それだけでTシャツくん本体代は全額回収することができます。
17枚目からは売り上げのほとんどが自分の利益に!
友達に5枚、ネットで5枚、イベントで6枚売れば元が取れるのか…なんて考えてみると、初期投資約4万円のハードルはそんなに高くないかもしれません。

Tシャツくんは個人でシルクスクリーンを楽しむためだけのアイテムではなく、副業や個人ブランドを始めるための相棒にもなってくれます。
Tシャツを16枚売れば黒字化できるあなただけの小さな印刷工場を手元に置いてみませんか?
TシャツくんミドルT-M22セット
39,600円
https://www.webshop.hando-horizon.com/SHOP/101390016.html

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色々な素材にシルクスクリーン#1 最適なインクと刷り方のポイント
綿やポリエステル、ナイロン、ガラスなど、インクを替えることで、さまざまなものにプリントできるシルクスクリーン。ただ、一口にポリエステルやナイロンと言ってもいろいろなものがありますよね。基本的には凹凸のない滑らかな「平面」への印刷を得意としていますが、「チャックがある場合はどうすればいいの?」「手のひらサイズのポーチはどうやって刷る?」「ポリエステルと書いてあるけどこれって本当にウレタンインクで良いの?」などなど、みなさまの疑問も尽きないはず。そこで今回は、30点以上の気になるアイテムを集めてみました!第1弾はその中からまずは6点を厳選しています。それぞれのアイテムに適したインクと刷り方のポイントを徹底解説します! ▼第2弾はこちら色々な素材にシルクスクリーン#2 ハンカチ【綿100%・パイル】 まずはスタンダードなハンカチ。パイル生地と呼ばれるしっかりと水分を吸水するタイプです。 パネル(下敷き)にスプレーのりを吹き付けて、しっかりと生地を固定しましょう。2人1組でフレームを押さえてもらうか、1人なら片手でフレームを押さえて刷る、もしくは、ワイド印刷機を使えば多枚数プリントも楽にできます。 適したインクは? おすすめは…正直に言うとありません。やはりケバケバにインクが乗りづらく、細かい文字や絵柄は向いていないようです。ただ、ベタの四角は文字を除いて比較的きれいにプリントできているので、もし印刷するなら単純なマークのようなデザインがおすすめです。 ★ケバケバしている分、平滑なTシャツより定着性が悪い可能性があります。クッキングシートをかぶせ中温アイロン2分程度をかけた後、洗濯は数日経過してからをおすすめします。 注意点は? ケバケバしているので、インクが完全に落ち切りません。刷った後はこのようにつぶつぶとインクが残りがちなので、2枚目を刷る前に裏面掃除をするのがおすすめ。このまま2枚目に版を置くとインクがついてしまいます! ハンカチ【綿100%・薄手】 今度は同じ綿100%のハンカチでも薄手のものに刷ってみます。薄くて滑らかな素材なので刷りやすそう! パネル(下敷き)にスプレーのりを吹き付けて、しっかりと生地を固定しましょう。2人1組でフレームを押さえてもらうか、1人なら片手でフレームを押さえて刷る、もしくは、ワイド印刷機を使えば多枚数プリントも楽にできます。 適したインクは? おすすめは「ソフトインク」です!生地が薄くさらっとしているので、同じくさらっとした染み込みタイプのソフトインクだと、生地の柔らかさを損なわずにプリントできます。プレーンインク、とくにリッチインクだと”インクがこってり乗っている感じ”があり、薄手のハンカチにはあまり向いていないようです。 タオル【綿100%・ふわふわ】 お次は1番目のハンカチと似たパイル生地のタオル!ふわふわとした生地、どのようにインクが乗るのでしょうか。 パネル(下敷き)にスプレーのりを吹き付けて、しっかりと生地を固定しましょう。2人1組でフレームを押さえてもらうか、1人なら片手でフレームを押さえて刷る、もしくは、ワイド印刷機を使えば多枚数プリントも楽にできます。 適したインクは? 「リッチインク」がかなりきれいにプリントできました!1番目のハンカチ(パイル)と同じような素材なので、ケバケバにインクはのりづらいですが、リッチインクはこってりしているので、毛並みを押さえつけるような感じで仕上がりました。★ケバケバしている分、平滑なTシャツより定着性が悪い可能性があります。クッキングシートをかぶせ中温アイロン2分程度をかけた後、洗濯は数日経過してからをおすすめします。 ボアクロス【ポリエステル100%】 お次はボアクロス。なめらかな手触りで、推しぬいぐるみの肌や髪に使われることが多い素材だそうです。言われてみれば、たしかにこの感触ですね、推しぬい…!! パネル(下敷き)にスプレーのりを吹き付けて、しっかりと生地を固定しましょう。2人1組でフレームを押さえてもらうか、1人なら片手でフレームを押さえて刷る、もしくは、ワイド印刷機を使えば多枚数プリントも楽にできます。 注意点は? 毛並みの方向があるので、プリントするときは毛並みに逆らわないようにプリントしましょう。生地を触って、指の跡がつかないほうが正しい方向です。 適したインクは? 「ウレタンインク」がおすすめ!印刷しただけではあまり見た目に違いはありませんが、ボアクロスはよく伸びるので、リッチインクだとひび割れが。ウレタンインクは伸縮性があるので、生地を伸ばしてもある程度一緒に伸びてくれるため、ひび割れが起きにくいです。 ★毛足は短いですがモケモケしている分、平滑なTシャツより定着性が悪い可能性があります。クッキングシートをかぶせ中温アイロン2分程度をかけた後、洗濯は数日経過してからをおすすめします。 リブ靴下【綿80%ポリエステル19%ウレタン1%】 今度は靴下に挑戦!少し難易度が高そうなリブソックスを選んでみました。このボコボコした段差に対してどうやって刷るかがポイントですね。 靴下の幅に合わせて厚紙などを切るのがおすすめ。厚紙にスプレーのりを吹き付けて、生地をしっかり固定しましょう。 注意点は? みなさんが悩むのは”刷る向き”ですよね。そこで、リブの山を乗り越えるように刷るパターンと、リブの向きに刷るパターンで比較をしてみました。(矢印の向きがスキージを動かした向きになります。) リブの山を乗り越えるように刷るパターン リブの向きに刷るパターン ぱっと見はどちらも良く刷れているようですが、よく見てみると… リブの山を乗り越えるようにプリントした方はきれいに仕上がったのに対し、リブの向きにプリントした方はにじみが見られました。リブのくぼみにインクが入りすぎてスキージで押し出されてしまったような感じです。リブソックスにシルクスクリーンプリントをする場合は、山を一つずつ乗り越えるように刷るときれいにプリントすることができますよ◎ 適したインクは? 綿80%以上なので、ソフト、プレーン、リッチいずれもOK!好みのインクを選んでくださいね。ただ、靴下を履いた時にリブが伸びてデザインも引き伸ばされてしまうので、履いた時にきれいに見せたいのであれば、下準備の時に厚紙を少し大きめに切り、リブを少し伸ばした状態でプリントすると良さそうです。 オーガンジー巾着【ナイロン・ポリエステル】 どんどんいきましょう!今度はオーガンジー巾着に印刷してみます。たまに問い合わせをいただくこともあるオーガンジー。透け感がかなりある素材ですが、さてどうなるか…! パネル(下敷き)にスプレーのりを吹き付けて、中に入れましょう。2人1組でフレームを押さえてもらうか、1人なら片手でフレームを押さえて刷る、もしくは、ワイド印刷機を使えば多枚数プリントも楽にできます。 適したインクは? 細かいメッシュのような素材なので、刷ったインクはほぼすべて中に入れた下敷きの方にいってしまいました。残ったのはうっすら透けたデザインのみ。透け感のある感じがイメージ通り!という方には良いかもしれません。素材はナイロン・ポリエステルですが、巾着や何かの衣装のようなあまり洗濯をしない素材ということを想定すれば、インクはプレーンやリッチインクで問題なさそうです◎ 見やすいように中に白い紙を入れています まとめ いろいろな素材にシルクスクリーン!ということで、今回は6種類のアイテムにプリントしてみました。生地の特性に合わせた刷り方がポイントですね!まだまだ試したいアイテムがたくさんあるので、準備が整い次第、第2弾も公開する予定です!お楽しみに! ▼第2弾はこちら色々な素材にシルクスクリーン#2