新学期におすすめ!シルクスクリーンでクラスTシャツ(クラT)つくってみない?

もうすぐ新年度。新しいクラスメイトとの出会いは楽しみだけど、仲良くなれるか少しドキドキしますよね。新クラスでみんなの仲を深めるために、おそろいのクラスTシャツを作ってみませんか?この記事では、新学期におすすめのクラスTシャツの作成方法についてご紹介します。
>>クラスTシャツを実際に作る様子はこちらから
クラスTシャツを作るメリット
新しいクラスに入ると、クラスメイトとの距離感をつかむのはなかなか難しいものです。そんなときのヒントは「一体感」。みんなで一つの目標に向かう機会があると、楽しい時間を過ごすことができて親睦も深まります。Tシャツなら、気軽に自分たちだけのオリジナルグッズとして作ることができるのでおすすめです!
新学期には新歓やクラスイベント・部活動など、楽しいイベントがたくさん。中にはクラスの結束を深めるためにクラス対抗の球技大会や校外学習、遠足などを行う学校もあるようです。そんなときにクラスTシャツを作っておけば、それらのイベントで皆が一体となって楽しめるだけでなく大切な思い出として残ること間違いなしですよ!
クラスTシャツを作る方法2つ
クラスTシャツを作る方法はいくつかあります。今回は、専門店に注文する方法と、自分たちで手作りする方法の2つをご紹介します。
Tシャツ 専門店に注文する方法
オリジナルTシャツを作りたいと思ったとき、まず思い浮かべるのはTシャツ専門店での注文ではないでしょうか。注文する場合も、オフラインとオンラインの2つの選択肢があります。
近所のお店で作成する(オフライン)
近所にオリジナルTシャツプリントを受け付けているお店があれば、気軽に注文できます。
地域での利用者が多いお店だと、よく知っているので安心感もあります。
ただし実店舗だと扱っているアイテムも絞られていることが多いので、場合によっては「なんか見たことある」「他の学校やクラスと被ってるかも」という問題があるかもしれません。
ネット注文で作成する(オンライン)
学生さんだと、こちらが身近な選択肢になるでしょうか。ネット注文も便利になり、スマホから手軽に高品質なTシャツを注文して作ることができます。
忙しいからサクッと作ってしまいたい!という時にはぴったり。
シルクスクリーンを利用して、自分たちで作る方法

https://youtu.be/E4g2VieB8fo
そもそも、シルクスクリーンとは?
専用のスクリーン(版)と専用インクを用いたプリント方法。
インクがしっかりと布に定着するので、お洗濯に強く色がキレイに保てます。手作りの風合いもあり、ちょっとこだわった感じの仕上がりが魅力的!
シルクスクリーンの魅力は過去記事でもチェックできます▼
シルク印刷とは?シルクスクリーンとの違いは?特徴・メリット・デメリットを解説
シルクスクリーン印刷でクラスTシャツを作るメリット4つ

共同作業で一体感がでる&思い出になる!
シルクスクリーンは、わいわい共同作業するのにぴったり。新しいクラスの仲間と一緒に作業をする時は、うちとけるチャンスです。作業を通して、自然と一人ひとりの得意なことやキャラクターを知るきっかけが作れるのは嬉しいですね。
製作している時間も、クラスで最初の素敵な思い出になるでしょう。
ワンランク上の仕上がりに
先程の説明にもある通り、プリント後の仕上がりがしっかりとしているのがシルクスクリーンの特徴。インクが布へしっかり定着するのでお洗濯に強く、発色も良し!また、インクの種類も豊富で表現の幅が広がります。
お店で注文するより安くなるかも
シルクスクリーンは、多くのTシャツ屋さんでプリント方法として選べます。しかしお店で注文すると格安プリントと比べて割高になったり、最小注文数が50枚以上など1クラスの人数以上だったりと、手が出しづらいケースも多いのではないでしょうか。
そんなシルクスクリーンプリントのTシャツは、自分たちで作ると専門店に注文するより安くなる可能性があります!
1クラス(30名)でかかる費用をシュミレーションしてみました
(業務用サイトで無地Tシャツを30枚 注文※1+シルクスクリーン機材※2)÷クラス人数(30名の場合)=合計26,360円
■1人あたり約900円♪
【※内訳】
1 600円とします(格安だと500円台〜)
2 製版サービスでTシャツくんワイド/フレーム付き5,500円+必要な道具(スプレーのり80ml 715円/スキージ大 23cm 495円/インク プレーン チューブタイプ 1,430円/ヘラ大 220円)合計2,860円
シルクスクリーンで使う道具はHANDo Web Shopから購入できます◎
HANDo Web Shop
https://www.webshop.hando-horizon.com/
クラス人数30人、業務用サイトで無地Tシャツを30枚購入し、製版サービスを利用してプリント&必要な道具をHANDoWeb Shopで購入して手作りをした場合、1人あたりの価格は1,000円弱!お店で注文するよりも安く、学生さんにとってはありがたいですね。
色々なものにプリントできる!
Tシャツをハンドメイドして費用が浮いた分は、Tシャツ素材のランクをアップしたり、他の小物を揃えたりすることもできます。
シルクスクリーンではTシャツだけでなく、タオルやトートバッグなどの小物へのプリントもOK。他のクラスよりちょっと目立てるかも♪
デザインの作成方法

一番気軽にできるのは、手書きのデザイン!黒のマジックペンで濃く描くのがおすすめ。
もう少しこだわりたい時は、無料素材サイトやCanvaなどの簡易デザインツールが便利です。ロゴなどのテンプレートを利用すると、簡単にデザインが作れますよ。
過去記事で詳しい作成方法をチェックできます▼
シルクスクリーンとは?やり方や必要なもの、印刷手順や体験できる場所を紹介
著作権に注意
クラスTシャツは、あくまでも身内で利用することを前提としています。
デザインによっては作成したTシャツやグッズの販売はできませんので、注意が必要です。デザインには著作権があり、他人のデザインや既存ブランドのロゴなどを無断で使用することはできないので気をつけましょう。
著作権についてはHANDoのHPにも記載しているので目を通してくださいね。念の為に学校の先生などの大人にチェックしてもらいましょう。
HANDo HP/製版サービス説明のページ
「著作権・肖像権侵害についてのご注意(PDFファイル)」をご一読ください
※サイトリニューアルに伴い変更になっています。「オリジナルグッズに関する権利についての注意事項」の部分をご一読ください
クラスTシャツで、新しいメンバーと仲良くなろう
新学期、これから1年間過ごす新しいメンバーと仲を深めるために、クラスTシャツはとてもおすすめ。既に取り入れている学校も多いと思いますが、シルクスクリーンで一緒に作るところからチャレンジしてみると、更に絆が強くなりそうです!ぜひ試してみてくださいね。
>>実際にクラスTシャツを作る様子はこちら
おすすめ記事
labo-
シルクスクリーン 多色刷りの位置合わせのコツをご紹介!~②トンボ編~
2色刷りをしたロゴマーク 前回の記事では、シルクスクリーンの多色刷りの位置合わせコツとして、クリアファイルを使った方法をご紹介しました。 https://www.hando-horizon.com/labo/10058 ただし、以下のような条件下には適していないという点もお伝えしました。 ・版を固定できない環境・厚手の素材に刷るとき・クリアファイルよりも大きいものに刷るとき例:大人用のTシャツ、トレーナー、マチの付いた袋物(バッグ、巾着)、など そこで、今回は上記の条件でもできる、〈トンボ〉を使った位置合わせの方法をご紹介します。 トンボで位置合わせをする方法 必要な道具 通常のシルクスクリーンの道具と、〈透明のセロハンテープ〉をご用意ください。 〈STEP1〉多色刷り用のトンボ入り原稿を作る まずは、色ごとの原稿を用意します。ここでのポイントは、版を重ねるときの目印として、データごとに「トンボ」を入れること!トンボを重ねて1色ずつ印刷をすることで、デザインが完成されます。 トンボを入れるうえで、注意点が3つ! ① トンボは各データ同じ位置、同じ形状、同じサイズで入れてください。 ② トンボは、データの四隅または上部分だけでOKです。(センタートンボも不要) ③ デザインから1~2㎝ほど余白を開けて配置してください。 今回は、こちらの2版のデータを用意しました。下画像の〈版1〉と〈版2〉を2色刷りして、「仕上がりイメージ」のデザインを作っていきます。 Tシャツくんのミドルフレームに、上下に配置をして製版しました。トンボも一緒に製版してくださいね。 1枚のスクリーンにまとめて配置する場合、しっかりと間隔をあけると刷りやすくなりますよ。 このようなレイアウトで製版しました またこのときに、トンボ付きの仕上がりイメージを、印刷する素材の数量分、原寸コピーをしておいてください。(STEP2で使用します!) 〈STEP2〉印刷する位置を決める 次に、STEP1で原寸コピーした仕上がりイメージを使って印刷する位置を決めていきます。 印刷をする位置を決めていきます 位置が決まったら、画像のようにマスキングテープで貼り付けてからトンボ部分だけを残して他の部分を切り落とします。 位置が決まったら、テープで固定 トンボだけ残します 印刷する素材がいくつかある場合は、あらかじめすべてに貼っておくとスムーズです。 〈STEP3〉版のトンボにセロハンテープを貼る スクリーン上のトンボの穴を、裏表両面からセロハンテープでふさぎます。こうすることで、インクが通るのを防ぐだけでなく、スクリーンの下が透けて見えるのでトンボの重なり具合が確認しやすくなります! マスキングテープでも代用できますが、やはり「透けて見える」という点でセロハンテープがおすすめです。 インクが通らないように、セロテープ隠す トンボ四か所をセロハンテープで隠しました ここまで準備ができれば、あとは簡単に刷ることができますよ! 〈STEP4〉1色目の印刷 印刷する素材に中敷きをセットしてから、1色目を刷っていきましょう。 素材に貼り付けたトンボに重ねるようにして版を置きます。 セロハンテープが透明だから、素材に貼ったトンボが透けて見えます 位置が固定できたら、インクを乗せて1色目を印刷します。たくさん刷る場合は、セロハンテープの透明度をキープしたいのでなるべくセロハンテープの上を避けてインクを置いてくださいね。 インクを置いて、刷って、ゆっくり版を持ち上げましょう できました!ここで、素材に貼っているトンボをうっかり剥がさないよう要注意です!最後の印刷が終わるまで貼ったままにしておきましょう。 そして2色目に移るまえに、版の掃除もお忘れなく! 〈STEP5〉2色目の印刷 1色目に印刷したインクがしっかり乾いたら、2色目にいきましょう! やり方は1色目と同様。まずはトンボを重ねて印刷する位置を固定します。 2色目の位置合わせはこんな感じ 位置合わせができたら、版にインクを乗せて、印刷していきます。 インクを置いて、刷って、ゆっくり版を持ち上げましょう 2色刷り、出来上がり! どうしょう!ズレることなく、きれいに重なりました!3色以上刷る場合も、同じ工程で刷ってくださいね。 最後に、素材に貼っていたトンボを剥がしてからしっかりと乾かして完成!布地の場合はアイロンをするとより定着します。 セロハンテープについたインクは拭き取れる 万が一セロハンテープの上にインクが付いてしまってもティッシュや布で簡単に拭き取ることができます。 時間がたって乾いてしまった場合は、水で濡らした布で拭き取ればOK。 セロハンテープについたインクは拭き取れます まとめ クリアファイル編とは違い、原稿のつくり方がポイントになるトンボ編、いかがでしたか? フレームを固定する道具がないときや、スウェットなど厚めの素材に刷るときにはとても便利な方法です。 印刷する状況によって、やりやすい方法をえらんでくださいね。 多色刷りはどうしても手間と時間がかかりますが、そのぶん完成したときの感動はひとしお! 慣れてきたら色パターンを変えてみたり、あえて少しズラすことで味を出してみたり、手刷りならではの良さを楽しんでください!▶〈トンボを使った位置合わせ〉方法はYouTubeで動画編も公開中!
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Tシャツくん製版は「紙」が大事!その理由と、よくある失敗例をご紹介
Tシャツくんの製版には、Tシャツくん専用の原稿用紙の使用を推奨しています。 「黒く描けば紙は何でもいいんじゃないの??」と思われるかもしれませんが、 実は紙も同じくらい重要なのです!! その理由を説明する前に、基本知識として製版の仕組みを解説します。 Tシャツくん 製版の仕組み Tシャツくんのスクリーンは、無色のメッシュ状のシートに「感光乳剤」というものが塗られています。紫色に見えているのは、実は乳剤の色!Tシャツくんでは、目で見て分かりやすくするために感光乳剤を紫色に着色しています。 Tシャツくんの版(左から、スモール、ミドル、ワイド) この「感光乳剤」は特性として、紫外線に当たると固まり、当たらないと水に溶け出します。 つまり、製版には「感光乳剤」の性質と「紫外線」が利用されているのです。 スクリーンに黒い絵柄が印刷された原稿を貼り付けて露光すると、黒い絵柄部分は紫外線を遮り、それ以外の部分は乳剤が固まります。 よって、露光後に水でブラッシングをすると、絵柄部分だけが溶け出しインクを通す孔になるという仕組みです。 ブラッシングすると絵柄部分の乳剤(紫色)が溶けます まとめ:感光乳剤が塗られたスクリーンに黒い絵柄の原稿を重ねて紫外線を当ててからブラッシングをすると黒い絵柄部分は水に溶け、それ以外は乳剤が固まる。 専用原稿用紙を推奨する理由 ずばり、紫外線を通す量(透過量)が最適な紙を採用しているから。透過量は紙の厚さや紙の白さ等により決まります。 紙によって光を通す量が異なります(右:Tシャツくん専用原稿用紙※インクジェット用) Tシャツくんの製版において、紫外線は当たりすぎても少なすぎてもNG。 紫外線をカットしすぎる紙で製版をすると、 光不足により感光乳剤が十分に固まらない → 水に溶けてしまう… ということになりますし、 逆に紫外線を過量に通す紙で製版すると、 必要以上に感光乳剤が固まる →なかなかデザインが出てこない… という失敗につながる可能性があります。 紫外線の透過量が最適な専用原稿用紙を使用することで、製版の失敗を防ぐことができます。 専用原稿用紙以外で製版すると… 百聞は一見に如かず! ということで、専用原稿用紙以外を使うとどうなるのか実際に見てみましょう。 ①専用原稿用紙 ②普通コピー用紙A(白色度87%) ③普通コピー用紙B(白色度84%) ④画用紙 ⑤再生紙ノート ⑥はがき で実験してみました! 油性マジックの試し描きを製版してみます! 異なる紙で製版した結果① 異なる紙で製版した結果② 成功したのは、専用原稿用紙のみでした! 厚さや白さも様々な種類が販売されていると思うので一概には言えませんが やはり専用原稿用紙以外はTシャツくん製版には向かない、ということがおわかりいただけると思います。はがきに至っては全く光を通さなかったようで、紙の形ごと溶けてしまいました…! Tシャツくん専用原稿用紙の種類とちがい 専用原稿用紙は2種類 Tシャツくん専用原稿用紙は ①コピー・手描き専用原稿用紙(A4 / A3サイズ) ②インクジェット専用原稿用紙(A4 / A3サイズ) の2種類があり、デザインの作成方法や原稿データを出力するプリンターの種類によって選びます。 ・データで作成したデザインを、トナー/レーザープリンタ(コピー機、複合機など)で出力・手描きで作成(専用原稿用紙に直接描く) ※この場合は必ず油性の黒マジックで! →「①コピー・手描き専用原稿用紙」 ・データで作成したデザインをインクジェットプリンターで出力→「②インクジェット専用原稿用紙」 ● 注意点 家庭用のインクジェットプリンターでは黒の色が薄く出ることが。 印刷品質「きれい」モードなどに設定して出力することをオススメします。 ● 専用原稿用紙 お買い物ページはこちら! コピー・手描き専用原稿用紙 A4 / A3 インクジェット専用原稿用紙 A4 / A3 まとめ Tシャツくん製版には紙が重要であることをご理解いただけましたでしょうか?ついつい手持ちの紙で製版したくなってしまうと思いますが、失敗してスクリーンを無駄にしてしまう方が勿体ないので、是非専用の原稿用紙を使ってくださいね。 ▶ 関連動画(HANDo公式Youtube)もぜひご覧ください! https://youtu.be/5bXE9uk-V00?feature=shared 原稿の作り方 https://youtu.be/sfY1gFbgFu0?feature=shared シルクスクリーン製版失敗例 HANDoでは、シルクスクリーンを通してものつくりやみなさまの新しい一歩のサポートをしています。 シルクスクリーンのワークショップを運営してみたい!イベントでシルクスクリーンをやってみたい! など、シルクスクリーンにご興味をお持ちでしたら、ぜひ一度HANDoへご相談ください。 シルクスクリーンのお役立ち情報「ものつくりLABO」やイベントレポートも随時更新しています。 >「ものつくりLABO」記事一覧 > イベントレポート一覧 > お問い合わせフォーム
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