シルクスクリーン スキージのおすすめは?種類と特徴を徹底解説!
シルクスクリーンをはじめる上で必須の道具、スキージ。
いろいろと種類がありますが、印刷する素材の厚みや硬さ、色、デザインの線の太さなど、最適なスキージ選びはケースバイケースです。
「どれを選べばいいのやら‥」とお困りの方のために、HANDoで扱っているスキージを徹底解説していきます!
1.HANDoで扱うスキージは3種類!
1‐1.それぞれの特徴と取扱いサイズ
HANDoで取り扱うスキージは以下の3種類です。
・標準スキージ
・業務用スキージ
・ウレタンスキージ
種類別に、その特徴や素材・デザインとの相性を比較してみます!

この通りそれぞれに得意・不得意な印刷があるため、印刷したい素材やデザインに合わせてスキージを選ぶことをおすすめします。
スキージのサイズ展開は、種類によってラインナップが異なります。
ご使用のフレームや、印刷するデザインの幅に合ったスキージサイズをお選びください!

それでは、各種スキージについてさらに詳しくご紹介していきます。
1‐2.標準スキージ


プラスチック素材で、低価格で購入できるのが魅力のスキージです!
・Tシャツくん ミドル本体には23cm
・ジュニア本体には14cm
・ワイド印刷機には23cmの標準スキージ
が付属されています。(ワイド製版機には付属されていません)
軽くて薄いので、お子様の手にもフィットし初心者でも扱いやすく、エントリーモデルとしてぴったり。
淡色のTシャツや薄手の綿素材でしたら問題なく印刷できます。
HANDoにお越しいただくお客さまの中には、「刷ってる感触が手に伝わるから力加減がしやすくて好き!」と言う方もいらっしゃいますよ!
ただし!デメリットが3つ。
・ 結構角がシャープなので扱い方によっては、この角でスクリーンを傷つけてしまう可能性があります。

・ 持ち手が薄いので、たくさん刷っていると手が疲れてきます。(疲れは失敗のもと!)
・ 力が一定に保ちづらいので、デザイン面が大きかったり、硬くて厚い素材や濃色素材(黒、赤など)に刷るには心許ないです。また、色ムラも出やすいです。
【 結論 】
・誰もが扱いやすいエントリーモデルとして最適◎淡色生地や薄手の生地であれば十分きれいに刷れる。
・ただし、手が疲れやすい。デザインや素材によっては、力が一定に保てずムラがでやすいかも?
1‐3.業務用スキージ


持ち手が木製でしっかりとグリップできるので、標準スキージよりも断然力を入れやすいかと思います。
手にかかる負担も軽いのでたくさん刷っても疲れづらいのも魅力。

スクリーンを傷つけにくい
スクリーンにあたるブレードと呼ばれる部分の素材は標準スキージと同じプラスチックですが、角は丸みを帯びていてスクリーンを傷付けにくいので、何枚も繰り返し刷る方には安心です。
力を入れやすいので黒Tシャツなどの濃色生地も、綺麗に刷ることができますよ。
ただし、こちらもやはり苦手なものがあります。
・ 金属やプラスチックのような硬い素材とは相性があまり良くありません。刷れなくはないですが、硬い素材同士がツルっと滑りやすく、失敗の原因となります。
・ 濃色素材もいけますが、ベタ面の大きいデザインは色ムラが発生しやすいです。
【 結論 】
・たくさん刷っても疲れにくく力もかけやすいから、黒Tシャツにも綺麗に刷れる。
・ベタ面の大きいデザインや、硬い素材、厚い素材はコツが必要。
1‐4.ウレタンスキージ


こちらはブレード部分がウレタンゴムでできているスキージ。
ウレタンゴムは耐摩耗性に優れているので、一つ持っていると末長く使えます。
ゴムに弾力性がありとてもパワーがあるスキージで、樹脂スキージと刷り心地が大きく違います。
ゴム先端のエッジ部で「インクを掻き取る」ようなスキージのため、鮮明に印刷しやすく、細かい文字の印刷にはもってこいです!
ただし、樹脂製のスキージに比べて力加減が難しく、3種類の中では一番取り扱いにコツが必要です!
ゴムを反らせすぎたり角度を倒しすぎると、過剰にインクが押し出されてデザインが潰れたり線が太くなることも。
また、濃色素材への印刷は発色が薄くなることがあります。
発色については刷り方やスキージを倒す角度などさまざまな理由があるので一概には言えませんが、「ウレタンスキージはインクを掻き取る」とイメージをしていただければ思います。

業務用スキージのほうがくっきりと発色しました!
▶スキージの角度による印刷の違いについてはこちらの記事で解説しているので合わせてチェックしてみてくださいね!
【 結論 】
・パワーがあり、インクを掻き取るので、細かい文字もシャープに印刷できます。
・濃色素材へのプリントは薄くなりがち。
・力加減が難しく、取り扱いにコツが必要。上級者向け
1‐5.〈補足〉ウレタンスキージの硬度・厚みについて
ウレタンスキージは、ゴムの〈硬度〉〈厚み〉によっても特徴が異なります。
なお、HANDoで取り扱っているものは厚さ9mm、硬度70°です。
硬度は80°、70°、65°といったように、度数で表されます。
度数が高いほど、ゴムが反りにくくインクを掻き取る力が強いため、細かい文字などを鮮明に印刷できます。ただしその分、印刷が薄くなることがあるので、特に濃色素材への印刷は注意が必要です。
一方度数が低いものは、ゴムが反りやすく、インクがたっぷりと塗布されます。
そのため、硬い素材やインクを吸い込みづらい素材(帆布生地、木材など)にしっかり印刷したいときに向いています。
ただし、ゴムが反ることで下向きの力がはたらき、過剰にインクが押し出され、にじみやダブりの原因となります。

厚さについては、薄いほどゴムが反りやすくなるので、6mmは9mmと比べてインクの塗布量が多くなります。
HANDoで取り扱っている厚さ9mm、硬度70°のウレタンスキージはちょうど中間といったところで、オールマイティーにご使用頂けます。
2.きれいな仕上がりには〈刷り方〉も大切!
きれいに印刷には、最適なスキージ選びだけでなく、刷り方も非常に重要なポイントです。
白Tシャツや薄手の素材は比較的どなたでもコツをつかみやすいと思いますが、特に黒Tシャツへの印刷など難易度の高い印刷になってくると、刷り方でも仕上がりに大きな違いがあります。
▶刷り方の詳しい解説については、ぜひこちらの記事を参考にしてみてください!
3.まとめ
シルクスクリーン印刷をうまく仕上げるカギとも言えるスキージ選び、意外と奥が深い道具ですよね。
HANDo WEBshopでは樹脂製のスキージ・ウレタンスキージの3種を取り扱っており、サイズ展開も豊富です。印刷したいデザインや素材に合わせてスキージを使い分けて、シルクスクリーン印刷を楽しみましょう!
また、東京吉祥寺にあるシルクスクリーン工房「HANDo KICHIJOJI」では、すべてのスキージをお試しいただけます。購入の前に一度刷り比べてみたい!刷りたい素材に合ったスキージを直接相談したい!というご要望があれば、お気軽にご来店くださいね。
※シルクスクリーン体験には事前予約が必要です。
おすすめ記事
labo-
シルクスクリーン?転写フィルム?オリジナルグッズ制作の選び方ガイド
オリジナルTシャツやトートバッグなどを作るとき、「シルクスクリーン」と「アイロン転写プリント」という2つの方法を耳にすることがあるでしょう。どちらの方法が良いのか、デザインや素材によって向き不向きがあります。 この記事では、「シルクスクリーン」と、HANDoで行っている「転写フィルム作成サービス」(アイロン転写プリントのフィルムを作成するサービス)のそれぞれの特徴と、あなたの作りたいグッズにどちらが適しているかを、デザインやプリントする素材の観点から詳しく解説します。 1. シルクスクリーンとは? シルクスクリーンは、版画の一種で、インクを直接生地に刷って印刷する方法です。 メッシュ状の版(スクリーン)にデザインの穴を開け、その上からスキージでインクを伸ばして印刷します。昔からあるアナログな手法ですが、現在もプロから個人まで幅広く使われている印刷方法です。 メリット: ・インクが生地にしっかり浸透するので耐久性が高い。・一度版を作れば、同じデザインを何枚も印刷できるため、大量生産に向いている。・金、銀、蛍光色といった特殊なインクも使用できる。・キャンバスやジュートなど目の粗い素材にもプリントできる。 デメリット: ・デザインごとに版を作る必要があるため、小ロットだと単価が高くなる。・濃色生地への発色が難しい。コツがいる。・フルカラーやグラデーションなど、色の多いデザインには不向き。・繊細すぎるデザインは再現が難しい場合がある。 2. 転写フィルム作成サービスとは? 転写プリントとは、デザインが印刷された専用の転写フィルムをアイロンで生地に圧着する方法です。 HANDoの転写フィルム作成サービスは、 メリット: ・版を作る必要がないため、1枚からでも安く作れる。・フルカラーやグラデーションなど、複雑なデザインもきれいに再現できる。・ポリエステル素材などの、シルクスクリーンではインクがのりにくい素材にも印刷可能。 デメリット: ・インクが生地に浸透せず、フィルムを貼り付ける形になるため、通気性や伸縮性がシルクスクリーンに比べるとやや劣る。・特殊なカラー(蛍光、金、銀など)は表現できない。 3. どっちが向いてる?デザイン編 デザインによって、どちらの方法が適しているかが大きく変わります。 ・ロゴや単色デザイン: ⇒ シルクスクリーンがおすすめ。 ・くっきりと鮮やかに、耐久性も高く印刷できます。・シンプルで色数が少ないデザインは、シルクスクリーンが最も得意とする分野です。 ・金銀や蛍光色を使いたい: ⇒ シルクスクリーン一択 ・プリンターにはない特色を使用できるのがシルクスクリーンの大きな強み。ギラギラした輝きや、目を引く蛍光色で表現したいなら、シルクスクリーンを選びましょう。 ・フルカラーやグラデーション: ⇒ 転写フィルム作成サービスがおすすめ。 ・色数の多いデザインも忠実に再現できます。(シルクスクリーンでもフルカラーは可能ですが、色ごとに版が必要になり、コストや手間がかかります。) ・写真: ⇒ シルクスクリーンがおすすめ ・シルクスクリーンで写真を印刷する場合、写真を4色分解(CMYK)して網点処理(ドット)をして版を作ります。細かい表現は難しいですが、独特の風合いに仕上がります。 (「転写フィルム作成サービス」でも写真印刷は可能ですが、大きな写真になると、転写フィルムの特性である“デザインの部分だけプリントできる”という良さを活かしづらくなります。そのため、あまりおすすめはできません。もし、ご不明な点があれば、お気軽にHANDoまでご相談ください。) 写真のような細かいデザインに挑戦したい方は、ぜひ<こちらの記事>も参考にしてみてください! 4. どっちが向いてる?素材編 印刷したい素材や使いたい色によっても、選択肢が変わってきます。 ポリエステル100%の黒いドライTシャツ(濃色生地): ⇒ 転写フィルム作成サービスがおすすめです。 ・シルクスクリーンでは、黒や赤などの濃い色の生地に発色させるのが難しく、コツがいります。転写なら生地の色に関係なく鮮やかに発色させることができます。 ・目の粗いキャンバス素材、ジュート素材: ⇒ シルクスクリーンがおすすめです。 ・目の粗いキャンバスやジュート素材にも、インクがしっかりとのるため、自然な風合いに仕上がります。 ・袖や帽子などの細かい箇所: ⇒ 転写フィルム作成サービスがおすすめです。 シルクスクリーンは平らな面に印刷するため、複雑な形状の箇所は苦手です。転写なら、熱圧着で細かな部分にもしっかりと印刷できます。 まとめ シルクスクリーン 転写フィルム作成サービス 得意なデザイン ロゴ、単色デザイン、金銀や蛍光色 フルカラー、グラデーション 得意な素材 綿、綿ポリ混紡、紙、木材など(専用インクを使えばナイロンなどにも可) 綿・綿ポリ混紡はもちろん、ポリエステル・ナイロン・デニム・木材などにも可 向いている枚数 大量生産(版代の元が取れる枚数) 1枚〜小ロット 仕上がりの特徴 耐久性が高い 忠実にデザインを再現できる 同じデザインでまとまった数量を作る予定で、ロゴやシンプルなデザインをプリントしたいなら、シルクスクリーン。 小ロットやそれぞれ違ったデザインで作りたい場合や、フルカラーやグラデーションなど、複雑なデザインを作りたいなら、転写フィルム作成サービスがおすすめです! あなたの作りたいグッズに合わせて、最適な方法を選んでみてくださいね。 手軽にシルクスクリーンをはじめよう!シルクスクリーン製版サービス アイロンで簡単にグッズ作成!転写フィルム作成サービス
-
シルクスクリーン 「浮き」は重要!版離れとは?浮かせ方は?
“浮き”とは、印刷したい素材と版の隙間(3mm程度)のこと。 シルクスクリーンにおいて、“浮き”はきれいなプリントには欠かせないポイントです!印刷用語では「クリアランス」と呼ぶことも。今回は、“浮き”の重要性を解説していきます。 ◎目次“浮き”はなぜ必要?版離れが悪いとどうなる?浮かせすぎるのもダメ。3mm程度がベスト!浮きのつくり方 ・基本的な浮きのつくり方 ・フレームよりも小さいものに刷るとき ・フレームの一部が素材から外れるときまとめ “浮き”はなぜ必要? “浮き”があることにより、スキージが通過した後に版が印刷素材から離れ(これを「版離れ」と言います)その反発力でインクを均一に引き上げることにより、美しい印刷面になります。 下の図のように、スキージを押し当てている部分だけが素材に触れている、という状態がベストです。 版離れ 版離れが悪いとどうなる? 「版離れが悪い」というのは、スキージ通過後に版のメッシュが印刷素材に長く張り付いてしまうこと。 版離れが悪い状態 版離れが悪いと、版を持ち上げる際にインクも一緒に剥がしてしまったり、 ズレてダブりや滲みが発生したり、インクが張り付いて印刷物の表面が毛羽立ってしまったり 目づまりしたり…etcさまざまな不具合の原因となります。 版を持ち上げるときに素材が張り付いてしまいました 版に吸い付いて、表面が毛羽立っています 浮かせすぎるのもダメ。3mm程度がベスト。 冒頭で、浮きは3mmとお伝えしました。この距離間もとても大事なポイントです。浮かせれば浮かせるほどいい、というわけではありません。 浮かすぎると反発力が強まり、インクを持ち上げる速度が速くなることで「欠け」の原因になります。 また逆に、必要以上にインクが落ち均一な印刷面にならない可能性があります。 たかが3mm、されど3mm! 浮き5mmのプリント例。インクが必要以上に落ちたことで、細かい線や文字は潰れています。ロゴマークの下も欠けてしまいました。 “浮き”のつくり方 それでは、浮きの作り方を見ていきましょう! 基本の作り方から応用編、印刷素材ごとのケースもご紹介していきます。 ・基本的な“浮き”のつくり方 ① まずは浮き具合をチェック!印刷素材の上にフレームを置いて、確認しましょう。 ② 浮きが足りなければ、フレームの下に厚みのあるものを挟んでフレームの高さを調整 ※ フレームの四隅か、3か所持ち上げると安定しやすいですよ。 ※ 挟むものは厚紙やカードなどなんでもOK。 ③ 3mmの隙間ができ、フレームに傾きがなく、フラットに保たれていれば完成! 厚紙を重ねてフレームの四隅に挟みました。 定規がスッと入る位の隙間が生まれました! また、たくさん印刷する場合はフレーム裏か作業台に貼り付けて固定してしまうのも手! たくさん刷るときは固定するのがラク! ・フレームよりも小さいものに刷るとき 小さい素材に刷る場合など、フレームの全体が素材に乗らないことがあると思います。 このときも考え方は同じです。フレーム下に厚みのあるものを挟んで適度に浮かせましょう。 例)ミニポーチ、小さめサコッシュ、カード、はがき、など 中敷きをセットして凹凸を解消したポーチ。フレームの四隅に厚紙を挟んで、印刷面から3mm浮くように高さを出しました。 フレームの四隅に厚紙を5枚挟みました。 定規がスッと入る位の隙間ができました! おまけの応用編です。箱に刷るときのシチュエーション。 高さ2.5cmの箱 手元にあったコルク素材だけでは足りなかったので、さらに厚紙も追加でして高さを調整。たくさん重ねると不安定になりやすいので、テープで固定するのもいいと思います◎ コースター+厚紙の合わせ技! 定規がスッと入る位の隙間ができました こんな感じで、手元にある道具を使って臨機応変にセッティングしてみてくださいね! ・フレームの一部が素材から外れるとき 印刷したい位置によっては、フレームの一部だけが印刷素材から外れることがあるかと思います。 例)トートバッグの隅、Tシャツの袖、など 素材に乗っている部分、外れた部分、それぞれにちょうどいい高さをつける必要があります。 例えば下の画像のように、トートバッグの右下あたりに印刷したい場合。素材に乗っている部分には厚紙4枚、素材から外れた部分には10枚セットしました! はみ出た部分は、フレームを均等に保ちつつさらに高さを出します。 ちょうどいい隙間ができました 素材の厚みによって必要な高さも異なるので、適宜アレンジしてみてくださいね。 そしてフレームはなるべく平らな状態になるように気を付けましょう! まとめ いかがでしたか? 印刷したいものや位置によって、様々なケースがあるかと思います。 浮きの原理を理解しているだけでいろいろと工夫することができるので、快適にシルクスクリーンを楽しめるはずですよ! HANDoでは、シルクスクリーンを通してものつくりやみなさまの新しい一歩のサポートをしています。 シルクスクリーンのワークショップを運営してみたい!イベントでシルクスクリーンをやってみたい! など、シルクスクリーンにご興味をお持ちでしたら、ぜひ一度HANDoへご相談ください。 シルクスクリーンのお役立ち情報「ものつくりLABO」やイベントレポートも随時更新しています。 >「ものつくりLABO」記事一覧 >イベントレポート一覧 >お問い合わせフォーム
-
シルクスクリーンとは?やり方や必要なもの、印刷手順や体験できる場所を紹介
シルクスクリーンとは シルクスクリーンとは孔版印刷の一種で、メッシュ(網の目)状のスクリーン(版)にインクを通過させる孔(あな)をあけて印刷する技法です。現在はテトロンやポリエステルでつくられていますが、昔はこのスクリーンに絹(シルク)を使っていたという歴史上の理由から、シルクスクリーン、シルクスクリーン印刷、シルクスクリーンプリント、シルクプリントなどと呼ばれています。 シルクスクリーンってどうやるの?必要なものや手順を紹介 <必要な道具と材料> シルクスクリーンの道具一覧 ・スクリーン版・インク・スキージ・ヘラ・スプレーのり・プリント用のパネル(中敷き)・ティッシュ・水を入れたコップ・Tシャツなど刷る素材・ドライヤー(・アイロン) 「スクリーン版」はTシャツくんを使って自分で作るパターンと、製版サービス「ロゴスル」を使って製版済みのスクリーン版をご自宅へお届けするパターンが選べます!「Tシャツくん」がおすすめの方・版づくりから楽しみたいこだわり派さん・自分の手でつくることをストーリーとして大事にしたい方「シルクスクリーン製版サービスロゴスル」がおすすめの方・シルクスクリーンを試してみたい初心者さん・プリント作業に集中したい方それぞれの詳細は下記ページもしくは記事の後半でご紹介しています! Tシャツくんhttps://www.webshop.hando-horizon.com/SHOP/101390016.html シルクスクリーン製版サービス「ロゴスル」https://www.webshop.hando-horizon.com/SHOP/361540/list.html <印刷できるものとインクの種類> Tシャツくんシルクスクリーンインクは水性から油性まで種類豊富!綿素材はもちろん、ポリエステルやナイロン、撥水生地にプリントできるインクのほか、ガラスやプラスチックに印刷できるインクも。 Tシャツくんシルクスクリーンインク ソフト・プレーン・リッチの比較 Tシャツくんでスタンダードなインクは「プレーン」「リッチ」「ソフト」の3種類。誰でも扱いやすく目詰まりしにくいプレーン、目詰まりしやすいけど濃色生地にもよく発色するリッチ、濃色生地には発色しないけど目詰まりしにくくサラッとした仕上がりになるソフト。用途やお好みでぜひ使い分けてみてくださいね。 Tシャツくん 水性 シルクスクリーンインク 素材対応表 NEW!エコな詰め替えタイプも出ました! Tシャツくんシルクスクリーンインク「プレーン」にエコな詰め替えタイプも新登場!お手持ちの容器を繰り返し使うことができ、ゴミもコンパクトなのが嬉しいポイント。 Tシャツくんシルクスクリーンインク プレーン500gオトクな詰め替えタイプはこちら Tシャツくん シルクスクリーンインク全種ご紹介!水性・油性の違いも。 <シルクスクリーンのやり方・印刷手順> ①中敷きを入れる。 ②刷りたい位置に版を置く。 ③絵柄の上部にインクを乗せる。 パネルを入れる 版を置く インクを乗せる ④スキージで刷る。 ⑤版を持ち上げて… ⑥乾いたら完成! スキージで刷る 版を上げる 完成! シルクスクリーンの特徴・メリット ①自宅でも手軽に始められる シルクスクリーンは何か大きな業務用の機械だったり、作業場のような場所がないとできない…なんてことはありません!道具さえ揃えてしまえば皆さんのご自宅でも簡単に始めることができますよ♪ ②自分でオリジナルのTシャツや年賀状が作れる Tシャツくんのスクリーンでは、1枚でおよそ100階程度の印刷ができます。文化祭や体育祭でクラス全員分のオリジナルTシャツや、その年の年賀状大量印刷!なんてものもお手の物。 https://www.hando-horizon.com/report/3461/ ③図版が反転しない デザインは反転させなきゃならないの?何か難しいことをしなきゃいけないの?なーんてことはありません!描きたいものをそのまま、唯一の注意点は「真っ黒」で作っていただくことだけ! ④多色刷りもできる シルクスクリーンは基本的に1色刷りでしょ?というイメージがあるかもしれませんが、ちょっとした工夫で2色、3色といった多色刷りもできちゃいます。どんな色の組み合わせにしようかな~と考えるだけでワクワクしますよね。 シルクスクリーンの特徴・デメリット ①デザインに工夫が必要 あまりにも細い線や細かい柄は、インクの目詰まりの大敵!成功しやすいデザイン作成の目安は「線幅1mm以上」です。 シルクスクリーン デザイン作成のポイント ②フルカラー印刷が難しい 「4色分解」という方法を使えば写真なども表現することが可能ですが、フルカラー印刷はかなり難易度高め。CMYK(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)の色の重なりでフルカラー表現をする方法です。 ③多少慣れが必要 スキージで刷るときの力の入れ具合で掠れてしまったり、滲んでしまったり…、また刷る素材によって力の調整が必要だったり…など、慣れるまでは難しく感じることも多いかもしれません。そこで、HANDoで一度プリント体験をしてみるのはどうでしょう?プロが製版から印刷まで丁寧にお教えします!この生地にはプリントできる?印刷のコツは?など様々な疑問も解決!上達への近道になるかも? HANDo KICHIJOJIでは、工房を体験・制作の場としてご利用いただくこともできます。シルクスクリーンが初めての方はもちろん、個展用の作品作りや販売製品の制作など、幅広い方にご利用いただけます。 詳細とご予約はこちらhttps://www.hando-horizon.com/manabiba/yoyaku/ ご自宅で簡単に始められるシルクスクリーンのおすすめセット ホリゾン・インターナショナル株式会社「Tシャツくんミドル」 ひとつずつ道具を揃えるのは面倒!という方にこそおすすめしたいのがTシャツくん。このセットがあれば製版から印刷まで、すべての作業が可能。自分で用意するのはイラストなどのデザインと刷りたいものだけ!Tシャツはもちろんトートバッグや靴下、ハガキや紙袋などにもプリントできるので、小ロット制作におすすめです。 Tシャツくんシリーズは全部で3種類。22cm角のプリントができるスタンダードなTシャツくんミドルのほか、12cm角のワンポイントプリントができるTシャツくんジュニアや22×36cm角のプリントまで対応したTシャツくんワイドも。それぞれ”大は小を兼ねる”ので、下のサイズのフレームもお使いいただけます!(ワイドならミドルサイズとジュニアサイズも作成可能) 自分で全部やるのはうまくできるか不安…という方には、シルクスクリーン製版サービス「ロゴスル」もおすすめ。難しそう…と感じる製版作業は全てお任せできるので、印刷したいデザインを送るだけで完成した版と必要な道具がご自宅に届きます。 Tシャツくんhttps://www.webshop.hando-horizon.com/SHOP/101390016.html シルクスクリーン製版サービス「ロゴスル」https://www.webshop.hando-horizon.com/SHOP/361540/list.html 気軽にシルクスクリーン印刷を体験してみよう シルクスクリーンプリントについてご紹介しました。手軽に楽しくオリジナルのTシャツや年賀状が作れるシルクスクリーンプリント。まずは少し体験してみたいという方はぜひ東京・吉祥寺のHANDo KICHIJOJIへ遊びに来てくださいね!プロが製版から印刷まで丁寧にお教えします。また、ご購入をご希望の方にTシャツくん無料レクチャーも実施中。この生地にはプリントできる?印刷のコツは?などのご質問もぜひお気軽にご連絡くださいませ。 お問い合わせはこちらhttps://www.hando-horizon.com/contact/
-
シルクスクリーン「ソフト×クリア」であそぶ!写真の網点加工製版も。
写真原稿の網点加工 ソフト×クリアインクであそぶ 2022年9月に新発売となったTシャツくんシルクスクリーンインクの「ソフト」と「クリアインク」。 やわらかな仕上がりで、なんだか目詰まりしにくいらしいけど実際どうなの?今までのインクと何が違うの?という方のために今回は実験をしてみました! シルクスクリーンインク「ソフト」って? Tシャツくん シルクスクリーンインク「ソフト」 シルクスクリーンインク「ソフト」は、生地の質感を損なわず柔らかな仕上がりでプリントできるインク。 いわゆる「染み込み系」と呼ばれるインクなので、元からこんな色の生地でしたよ~というように、インクが乗っている感じがしないインクです! そのため、手ぬぐいやタオルなど肌に触れるものや、ベビー服にもかなりおすすめ◎ また、紙に刷ってもサラサラとしているので、重ねるとインク部分がべたつきがちな本の中身などにも使えちゃいます。 そして最大の特徴は「透ける」こと! 「ソフト」に「クリアインク」を混ぜてプリント 通常インクの上にインクを乗せると(例:赤の上に青を刷る、など)後から刷ったインクの色で下の色が隠れてしまいますが、ソフトの場合は下の色が透けるんです! そのまま使用しても下の色は透けて見えますが、ここに「クリアインク」を混ぜるとさらに透明感マシマシ。 まるで水彩絵の具のようにプリントすることができます。 ・シルクスクリーンインク「ソフト」を見てみる ・「クリアインク」を見てみる 青空の写真を刷ってみる 使用する原稿は青空の写真 今回の実験ではその特徴を生かすために青空の写真を使います。 とはいえこのままでは製版できないので、これをグレースケールに変換! 青空の写真をグレースケールに変換 Tシャツくんで製版する場合はここで網点加工をしなければなりませんが、今回は製版サービスを利用するのでこのままでOK! 規定サイズに収めたらこのまま入稿します。 ※「高解像度版 シルクスクリーン製版サービス」はリニューアルに伴い販売終了となりました。 >>後継品はこちら Tシャツくんでは「原稿は真っ黒に!」「とにかく黒くして!」とうるさいくらいに徹底していますが、製版サービスでは機械が製版をしてくれるので、グレー部分は自動的に網点加工が施されるので便利♪ (網点の線数や角度など細かなこだわりがある方はご自身で網点加工をしてからご入稿されることをおすすめします◎) ・「製版サービス」についての詳細はこちら 実際にプリントしてみよう! ①「ソフト」のあおで刷ってみる Tシャツくんシルクスクリーンインク「ソフト」の「あお」でプリント まずは「ソフト」のあおでプリント。 空にしてはちょっと色が濃いですが、網点表現も綺麗にできています。 小さな雲まできっちり製版できていますね! ②「ソフト」のあおに「クリアインク」を混ぜる Tシャツくんシルクスクリーンインク「ソフト」の「あお」に「クリアインク」を混ぜる お次はクリアインクを混ぜてプリントしてみました。 「ソフトあお」が4、「クリアインク」が6の割合で混色しています。 どうでしょう?なかなか良い感じの青空になってきたのでは? ③「ソフト」のあおに「クリアインク」を混ぜる(薄め) Tシャツくんシルクスクリーンインク「ソフト」の「あお」に「クリアインク」を混ぜる さらにクリアインクを足してみたバージョンがこちら。 2:8でクリアインクがかなり多めです! 水彩画のようでもあるし、本物の写真のよう。これくらいの色合いが個人的には好みです。 ④ソフトのあか、きいろに「クリアインク」を混ぜる Tシャツくんシルクスクリーンインク「ソフト」の「あか」「きいろ」に「クリアインク」を混ぜる 今度はあかときいろとクリアを混ぜてみました。 あえて大雑把にぐるぐる混ぜ、最後にちょこっときいろを足して一刷りすれば、なんだかそれっぽい感じの夕焼けに。 ⑤「プレーン」の「おれんじ」で刷ってみる Tシャツくんシルクスクリーンインク「プレーン」の「おれんじ」でプリント でもそれって網点加工されてるからでしょ?どんなインクでもそんな感じになるでしょ?という方にはこちら。 Tシャツくんインクのスタンダードタイプ「プレーン」でプリントすると、空といえば空ですが、かなり濃くはっきりと印刷されました。 水彩っぽさや透明感はほとんどなくなってしまいました。。 ⑥「リッチ」の「あお」で刷ってみる Tシャツくんシルクスクリーンインク「リッチ」の「あお」でプリント 最後は濃色生地用インク「リッチ」でもプリントしてみました。 青空、強い。 まとめ ・「ソフト」×「クリアインク」は透明感を出せる 水彩画のような透明感を出したい、写真の色味やニュアンスを残した感じでプリントしたい、という場合は「ソフト」と「クリアインク」を使ってみるのがおすすめ。 色を薄めたいときに「白」を混ぜると色そのものが変わってしまいますが、透明な「クリアインク」なら濃度のみを落とすことができるので、まさに水彩絵の具のように使うことができますよ。 ・シルクスクリーンインク「ソフト」の詳細はこちら ・「クリアインク」の詳細はこちら ・写真の製版なら「製版サービス」がGood Tシャツくんでも網点加工の原稿を製版することができますが、やはり手でブラッシングをして、という製版になるとあまりに細かい絵柄は難しいもの。 そんなときは「製版サービス」を使ってみるのがおすすめです! 網点加工が難しくてできない、という方もフリーソフトなどで写真をグレーに変換すればOK。 製版サイズに設定したパワポなどに貼り付けてPDFで保存すれば誰でも簡単に入稿できちゃいます◎ ・製版サービスの詳細はこちら いつもとはちょっと違うシルクスクリーン、ぜひ楽しんでみてくださいね。